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風景のレシピ #51 “Sun Gazer”| nakaban

「旅と記憶」を主題に絵を描いている画家のnakabanさんが、風景画の制作過程をレシピ化するこころみです。序文はこちら



風景のレシピ #51 “Sun Gazer”

調理時間:1時間
 
材料:
太陽:ひとつ
家家の屋根:適宜
広場の電飾灯:一式
夕焼けの大気:一帯


1.さまざまな色の光をあつめ、よく煮詰めて太陽をつくる。


2.できあがった太陽を空に浮かべる。
  太陽を中心に光の輪を重ねていく。
  ところどころ輪から逸脱する動きもみせる。


3.空の広さを邪魔しないように家々を配置する。電飾灯をかかげる。


4.気がつけば、誰もいない街角に立っている。
  今を記憶に深く留めたら、出来上がり。


調理のコツ
*天体からの、あなただけへの視線を感じながら

 
光のつくる円形の不思議
星の橋のような電飾灯
夜がはじまる部分 
できあがり。クリックすると拡大して見られます。


◎プロフィール
nakaban (なかばん)
画家。絵画、書籍の装画、文章、映像作品、絵本を発表している。
新潮社『とんぼの本』や本屋「Title」のロゴマークを制作。
著作に『ダーラナのひ』(偕成社)『ことばの生まれる景色』(辻山良雄との共著、ナナロク社)『窓から見える世界の風』(福島あずさ著、創元社)など。
好きなことは果樹栽培、ポストカード収集、そしてもちろん絵を描くこと。
本を読むのが遅い。
広島市在住。www.nakaban.com

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