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「はやく自分の道を見つけてください」

A先生とB先生

学校には、管理職、教諭という立場の方々だけではなく、常勤講師、非常勤講師、非常勤職員の方々も働いています。

その中で、二人の方の働きぶりを見ながら感じたことを書き留めておこうと思います。

A先生

A先生は、数学の常勤講師として、この4月から本校で働いてくれています。

前任校では、授業を主で持つことはできなかったことから、本校では授業をしたいという希望を強く持っていました。

そのような強い思いを抱えている一方で、朝遅れて出勤してくる等の課題も見えてくるようになりました。

2学期になり、体育大会等の大きな行事と並行して授業準備をすすめている先生方の中で、1人遅れて出勤する姿が見られるようになり、さすがに、周りの目が厳しくなってきました。

学級の状況や授業のやりにくさ、職員との人間関係等に悩んでいるのかと思っていましたが、話を聞いてみると、以下のような感じでした。
・T2で主で授業できていないと、つまらない。
・お金をもらうためだけで仕事をしているわけではないので、つまらないと感じながら仕事をしている自分がゆるせない。

身勝手だと感じるよりも、「つまらないと感じながら仕事をしている自分がゆるせない」というところに、共感しました。

A先生は、教員採用試験の3次まで進んでいますが、このまま教員になってもいいのだろうかということを悩んでいます。

B先生

B先生は、週に2回午前中だけ、数学の授業補助に入ってくれています。
B先生と呼んでいますが、6月に教育実習に来てくれた大学生です。

今日、同じクラスで道徳の授業を見ていたのですが、道徳の授業よりも、B先生の動きの方が印象に残りました。

授業の途中で、眠くなったのか横になった生徒がいました。
授業者は気づきながらも授業を進めている中で、B先生は、すかさず、そばに行って、声をかけて、教科書を広げさせていました。

また、遅れてきた生徒に対して、これもすかさず声をかけて、そばについて、これまでの流れや、今みんながやっていることは何かを伝えていました。

どちらの生徒も最後まで授業に参加していました。

B先生も、A先生同様、教員採用試験を受けていて、地元以外の都道府県も受けられるだけ受けていました。

よっぽどなりたいんやなあっと聞くと、「はい。どこで先生になっても、何年かたったら地元に帰れるようにしたらいいと思っています。」と答えていました。

B先生は、A先生とは違い、先生になることに迷いはないという印象を持ちました。

「はやく自分の道を見つけてください」

どちらの先生も、わたしが歩んできたように、先生になって、いろんな子どもたちや保護者、職場の仲間に出会っていくことだと思います。

そして、先生とは何か、自分とは何か、この仕事の醍醐味のようなものを考えるようになってくるだろうなと思います。

わたしが2年目の時に、先輩の先生からもらった年賀状に次のように書かれてありました。
「はやく自分の道を見つけてください。」

その頃は、どういう意味なのか分かりませんでしたが、今となっては、それは…
「はやくこの仕事の中で、自分を生かせる道を見つけてください。」ということだったのかなと認識しています。

「自分を生かせる道を見つける→やりがいを感じる→喜びを得る→元気になる→生徒や職場の人に還元できる→生きる希望→生きがい」
このようなプラスのスパイラルができると素敵だなと思います。

生きがいにつながる仕事のやりがいを見つけることは、教職という仕事にこだわり続けることよりも、はるかに大切なことだと思います。

だから、これから教諭になっていくA先生とB先生が、将来、教職という狭い世界に限らず、もっと多様なフィールドで、自分を生かせる道を見つけ、生きがいを感じる日々を送ってほしいなと切に願います。




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