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恩師との出会いepisode4

20才春 製菓学校1年生


借金を背負い。


*詳しくは前回の記事で↓


周りは高校卒業したての子たちに紛れての

製菓学校1年生のスタート。

それまで部活で後輩はいたけれど

一緒に一つの教室で年下と勉強するのは初めてで。

でも私がもともと幼い?からかワイワイと楽しかった日々。


土日は相変わらずの朝から晩までのケーキバイキングのバイトで。

その頃には

一人で他の菓子も焼かせて頂き、料理の方もやらさせて頂いていました。

(ケーキバイキングやけどイタリアンもあってパスタもこれまたレトルトは使わず0から作り出すスタイルの店で。土日には朝から15,6人ほどの賄を作ることが一番の楽しみでした。(笑)


平日は学校が終わって夕方から23時頃まで働き電車に乗って帰宅する頃には24時。

それから学校の復習をノートにまとめて先生の所作や材料の特性等を頭に叩き込む。

そして翌朝また満員電車に揺られ学校。

毎日が必死で

その必死な毎日がとてもとても楽しかった!

借金を背負うことで

痛みも、責任も伴うけれど

やっぱり自分で決めて飛び込んだ領域を学んべる事は幸せだった。

その当時。

製菓の基礎を教えてくれたM先生の授業がめちゃくちゃ面白かったこともある。

その当時も、そして12年経った今も、先生に恵まれていたから製菓学校に行って良かった!ろ断言できるくらい。

「お菓子の仕事をする上で製菓学校は行って良かったですか?」

聞かれることがよくある。

私はM先生に教えてもらうことが出来た。

そして製菓学校2年の間にパリとニューヨークに研修に行けたことで世界観や価値観が広がったので行って良かった!

けれど、

製菓学校に行く事自体が良かったか?は

その人それぞれが後から【その経験を良かったことにする】

ように考動するしかないんじゃないかな?って思います。

どの経験も無駄ではない!と思えるように考動していく。


、、、と話を戻しまして。

M先生から教わったことは

本当に基本の事ばかりで。

でも、

それは菓子作り。のカテゴリには収まらない、基本。

【仕事として菓子を焼く姿勢】でした。


例えば

●片付けながら作業をする(いつも作業台の上はキレイに)

だけをとっても。

右手側にはこの材料があって、左手側にはこの材料、道具はこの位置。

と、

材料を計り→仕込み→窯入れ(焼成)→焼き上がり→仕上げ

まで全て計算して

菓子が一番輝く瞬間を作り出すために

時間や手数に無駄なく進めていくその工程。

まるで一つの舞台を見たかのような、その所作をみるだけで

このお菓子は絶対美味しいやん!!と思える程でした。


それは

●その菓子の美味しいポイントはどこか?を明確にしている。

●その美味しいポイントに向けて所作、焼き方、仕上げまで無駄なく設計し考動している。

からで。

アホな私でもその先生の意図する考動に魅了されていた。

だから、いつもいつも。

先生のデモが始まると必ず先生の横を陣取り

めっちゃガン見で質問攻めは私のお決まりコースで(笑)

たぶんめっちゃウザい生徒やったと思う。

また学費を自分で払うことで全て吸収してやる!はその当時めっちゃ強かった。自分で学費を払ういい所やったと感じます。


そして。そして。

この考えは12年経った今でも私の宝物で。

M先生が態度で教えてくれた

「なぜその考動をやるのか?」

「なぜその菓子を焼くのか?」

「どの美味しいポイントを伝えたいのか?」を

問いながら菓子を、店の在り方を設計する時の

#焼き菓子屋そぼくな 。の軸となっている部分です。

(最近は店の在り方の設計についてはサークルに書いているので気になった方はサークル覗いて見てね)


この先生に出会えていなかったら絶対に絶対に、

こんな考えで菓子は焼いていなかったし、

こんな考えで働いてはいなかったし

こんな考えで、店をやり、ブログさえも書いていなかったと思う。

だから、

今焼き菓子屋そぼくな。を応援してくれているお客さんには出会えていなかったとも思う。


学校だから〝HOW TO〟を教えてくれるところはたくさんある。けれど、、

〝HOW TO〟を教える事、だけが学校。と、とらえている学校や先生が多い。

その中で。

〝なぜこの所作をするか?〟

〝なぜこの考動をするか?〟を

考えさせられる先生に出会えたことは。

菓子を焼くことはもちろん、

それ以上の生きる上での大切なことを教えてくれたように思うのです。

意図があり、道筋がある人の考動はとてもとても美しい。

例えそれが世の中の〝正解〟と定義されたものではなくても。

20歳の頃も現在32歳でもそう、想います。


お菓子以外の生きて行く中で大切な部分を

一人のオトナが【仕事】としてキチンと態度で教えてくれた。

そんな製菓学校時代でした。


、、、

と言ってもこのM先生にめちゃくちゃ卒業後迷惑かけちゃうんやけど。(笑)

次回はその卒業後のお話を。

焼き菓子屋そぼくな。店主、そんなに上手く人生歩みません(笑)

お楽しみに!


今日も読んでくれてありがとう!

ゆ季



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