見出し画像

低出生体重児の出産〜できる事はある〜

前回からの続きとなります。この記事で読み切りにしました。

同じ境遇の方、読んでいる方が憂鬱になるような事をそのまま書こうとは思っていません。事例の一つとして、事実と、私が感じた気持ちを少し軽い気持ちで・・少し呆れながら・・・お読み下さい。
どうか少しでも同じ境遇の方の心が軽くなりますように。


羊水過少と貧血〜入院中の治療〜

〜ステロイド注射〜


11月上旬 【25週】
・羊水は基準値以下、(エコーも羊水がないと赤ちゃんうまく見えないんです)
・赤ちゃんは低体重、貧血、モニターで心音が下がることが多い
様々な問題を抱えていました。
入院5日目、毎日2回のNST【ノンストレステスト】(以下モニターと呼びます)にて赤ちゃんの心音が小さく遅くなり、そのままエコーへ、、、
という流れが毎日のように続く。

エコーをした医師からの言葉
「肺が呼吸の練習をしていないのでステロイドの注射を打ちましょう」

このステロイド注射とは・・・
赤ちゃんが小さく産まれた場合自発呼吸をしやすくする薬
・・・だったはずです。(落ち込みすぎて記憶が薄いです、すみません)
しかし数日でお産にならなかった場合、効力は薄れていき、次はもう打てないのです。
なので、医師はここ数日で数百グラムの赤ちゃんのお産(帝王切開)となるだろう、と、ある程度予測しての行為だということです。

私は放心状態になりました。
心の中では・・
「待ってよ。この子500グラム程しかないのにもうお産になるの?
なんで…その後は大丈夫なの?そんなに一瞬で運命が決まっちゃうの?なんでよ…なんでよ…もう何もできないの?」
と思ったのです。
涙目で俯く私を見て医師や看護師もそう思った事でしょう。
けどもう一つ心の中で叫んでいました。

心の中(その2)
「えーーーーーー!!!!待って!!帝王切開だよね?!めちゃくちゃ怖いよう!!私手術した事ないのに!親知らずの抜歯しかないよ!手術台でお腹切るの!?私どうなっちゃうのーー!!怖すぎるーー!!帝王切開だって100パー安全ってわけではないよね!!けどこんな事マジで誰にも言えん・・・。よくドラマや映画で、私はいいからこの子を助けて!て言ってるけどさ…本当はそうなんだろうけど……。けどこれはマジで誰にも言えん・・・。」

正直に書きました。どうでしょうか。人はその時になってみないと、その時の思考なんて誰にも分からないのではないのでしょうか。
実際私が医師から現実を突きつけられた時の思考は、そりゃあもうこのように荒れ狂ってました(笑)
その時夫に伝えました。「帝王切開で私にもしものことがあったら…もちろん赤ちゃんは最善で助けてほしい。だけど、できれば私も本気で同じくらい助けてほしい!!」これは当時思った正直な気持ちでした。だって怖いですもん。
言えなかったですが、当時の私に言いたいです、言っていいんですよ。言わないと伝わらないし、気持ちが少し楽になるかもしれませんから。
でも出産した瞬間から、こんな、我が子より我が身のような思考だった私が、断然我が身より我が子になりました。ママって強いです、不思議です。

ということで…(笑)ステロイド注射を打ち、毎日モニターで赤ちゃんの元気を確認しながら入院生活が1日1日続いていきました。

〜赤ちゃんの心音が弱まる〜

〜それでもできることはある!〜


医師からは、モニターで赤ちゃんの元気が無くなったら、状況次第でそのまま緊急帝王切開とのことでした。
つまりですよ、私の運命はモニターにかかっていると言っても過言ではありません!
医師に聞きました。
私「モニターで心音が下がったら、私はそのままストレッチャーに乗せられて…手術室に、運ばれるんですね…」(どんなイメージだよ)
医師「いえ、歩いて向かいます。歩けるなら。歩けない時は車椅子ですね。ストレッチャーでは行かないかなぁ。あと手術室の前に、できればエコー見ます。状況次第でその後帝王切開です」
私「あ、そうなんですね…?」
このケロッとした感じで淡々と説明してくれる担当医のおかげで、なんだか救われました。あ、先生何も焦ってないし、もしそうなっても先生に任せておけば大丈夫だ!と…
実際のところ、大部屋に移った際に、何人かモニター後緊急帝王切開となり
部屋を出て行かれた方、何人も見ているのです。正に明日は我が身とはこのこと・・(その方達、無事出産されておりました)
(※ふざけておりません。
モニターで赤ちゃんの心音がゆっくりになっていくあの音、今でも忘れません。自分の心臓の音はバクバクなのに、同じ体の中にある赤ちゃんの心臓は弱まっていく。すぐ別室から駆け寄って来る看護師。機械から鳴るあのアラーム音、何度聞いたかわかりません。人生初の酸素マスクを付けられ、生きた心地がしなかったなあ。)
それでも私にできることを!
医学的根拠はありませんが、私の場合の話です。
その後羊水は正常に戻り、
モニターで何度も心音が下がり酸素マスクになりましたが、心音が戻りその後のエコーでの元気が確認できました。この流れはもう数え切れないほどありました。
モニターにて心音がゆっくりになった時、よく駆けつけた看護師さんは
「ゆっくり深く息をして」と言いますね。赤ちゃんに空気送ってあげようねと。その通りです。でもそれ以上あまり言われませんでした。
でも私はモニター中心音が下がった時に必ず行う呼吸法がありました。
この呼吸法に勝手に「全集中の呼吸」と名付けました。(※いたって真面目です、はい、勿論鬼滅の刃です。浅はかですみません)
この呼吸法、3ヶ月続けていつでも落ち着いてできるよう習得し、出産の時にも大いに役立ちました。

ここから先は

5,130字

¥ 300

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?