#22 『早朝始発の殺風景』(著:青崎有吾)を読んだ感想
青崎有吾さんの『早朝始発の殺風景』
「青春は、気まずさでできた密室だ」のフレーズが響いたのがきっかけで手に取った1冊です。
あらすじ
感想
青春時代の気まずさ、爽やかさ、甘酸っぱさ、暖かさがぎっしり詰まっている1冊
どの短編もラストが印象的で読了後の余韻も良い
『早朝始発の殺風景』は「密室」がテーマの青春短編小説。
どの短編も、何気ない日常のどこか気まずさを感じる場面が描かれています。
そこから登場人物の謎が明かされていくミステリに変わる展開にワクワクしました。
(ミステリが緻密で論理的!)
そして、ラストが印象的で読了後の余韻も良い。
感動系ではないと思っていたのに、少しジーンときました。
気まずさ、爽やかさ、甘酸っぱさ、暖かさがぎっしり詰まっている感じがしました。
全体で約220ページと分量は多くありませんが、充実感があります。
「青春は、気まずさでできた密室だ」のフレーズが響いて手に取った1冊。
高校までは、大学や社会人に比べて自由度は少なめで、どこか閉鎖的な空間。
だから、密室という表現が凄く共感できます。
当時を思い出すと(青春小説あるある?)、爽やかな良い思い出よりも、気まずさや甘酸っぱさの方が鮮明に記憶に残ってるんですよね。
登場人物が少ないことや会話が多いこともあり、とても読みやすかったです。
特に印象的な話は、「早朝始発の殺風景(エピローグ込み)」「メロンソーダ・ファクトリー」「三月四日、午後二時半の密室」です。
エピローグ、謎めいたものがありながらニヤニヤ😳
印象的なフレーズ
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