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相談担当者を決める際に気を付けたいこと

ハラスメントというのはデリケートな問題だけに、相談を受ける相談担当者は適切な人を選ぶ必要があります。相談担当者を決める際には充分配慮して人選を行いましょう。

相談員に同性がいれば相談しやすい

セクハラ相談では、具体的にされたことや言われたことを聞きとりしなければなりませんが、相手が異性だと、言いにくく抵抗を感じる人も少なくありません。男性の相談担当者からしても、女性のセクハラ事案に対して「どこまで聞いていいのか?」「深く聞いてしまっていいのか?」と感じる人も多いようです。特にセクハラ相談の場合、性的関係の強要やストーカー行為など、話をすること自体が苦痛を伴うことも多いもの。さらにさまざまな感情も入り混じるので、同性が対応することで抵抗感を和らげることができます。

複数置く場合は、担当者を男女ともに入れる

複数体制なら、少なくとも男女1名ずつはアサインするのがお勧めです。男性だけという企業もあると思いますが、その場合は、誰か話をしやすそうな女性を1名任命しておくといいでしょう。相談者には「話しにくいことがあれば女性担当者が話を聞くこともできる」ということを伝え、希望があればその担当者に繋ぐようにします。男女が逆の場合でも同じですが、男性の場合は男性同士のほうが話しにくいという場合もあります。その点は考慮すべきですが、いずれにしても選ぶことができるということは大切です。

相談担当者にはできるだけ管理職を避ける

企業によっては管理職が相談担当者になる場合もありますが、できれば上位の役職者は外したほうが賢明です。パワハラは、上位役職者が加害者になるケースが多くなります。さらに人事権を持つ管理職が担当者の場合、相談者が自分の評価を懸念して躊躇することも考えられます。適任者がいない場合は、管理職が担当者になる場合に想定されることを十分に考慮して、ヒアリングの際には相談したことで不利益にはならないことを伝えた上で対応を行うことが大切です。

相談は2人体制で行うのが理想

相談を受けるのは、可能なら2人体制で行うのがいいでしょう。担当者の捉え方の違いや、「言った・言わない」などの内容の把握の相違は、2人で行うことで避けることができます。相談を受ける際に、まずは「相談内容を的確に把握するために、〇〇と〇〇の2名でお話をお聞きしますね。よろしいでしょうか。」と理由を説明します。その上で了解を取って話を聞き始めれば、相談者が威圧的に感じることを避けスムーズに始められます。

どうしても1人でしか相談を受けることができない場合は、ヒアリングの終了時に、聞いた内容に間違いがないか、相談者に再度確認をするようにしましょう。

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