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そこで謝るのやめませんか?

「電話に出られなくてごめんなさい」

電話をかけた相手から折り返しが来た時、こんな風に言われる事がある。

LINEにしても同様。
「返信が遅れてごめんなさい」
と言われる事がある。

でも、これ前々から疑問だった。

謝る事なんだろうか?

AIチャットボットじゃないんだから。

男女問わず、家事も育児も仕事も担うようになった現代。
スマホを持っているからて、何でも「即レス」を求めるのやめませんか?


電話は失礼な行為


昔タモリさんが、こんな事を言っていた。

「大体、電話って失礼な行為だよね。相手が何かしている時に手を止めて話をさせるんだからさ~」と。

これ、私も物凄く感じる。

思い起こせば子供の頃。
私の実家は頻繁に電話がかかってくる家庭だった。

まだ携帯もなかった時代。
母親は日中、幼稚園や小学校のPTA役員をやったり、パートをしたり、不在な事が多かった。

そうすると夕方を狙って、こういう役員系の話や祖母からの長話でジャンジャン電話がかかってくる。

私も今はPTAの仕事を担っているけど、LINEでのコミュニケーションが殆ど。

一方でこの当時は「家の電話」しか連絡手段がないので「ご相談系」の話題も全て電話。
基本的に電話って1対1のコミュニケーションなのでAさんと話した結果をBさんに伝える時にまた電話。

夕食を作っている時や、夕食を食べている時に母はいつも電話対応をしていた。

その当時は「せわしないな」位にしか思わなかったけど、大人になるとつくづく電話は厄介なツールだと思う。

家でも仕事中でも「電話かかってこないかな~♪」って電話の前でボーっと待っている時なんて、あるワケがない。

大体いつも何かしている。

事務仕事でも、商談でも、家で家族と喋る時も、読書している時も。
「何かしている」事に間違いはない。

そこに割って入るんだから、やっぱり失礼な行為だ。

メールやLINEのメリット


メールが登場した頃。
ビジネス書に「メールは24時間以内に返信すればOK」等と書いてあった。

仕事のメールも、プライベートのメールも、「即レスしなければ」というプレッシャーを感じずに済む。

これは双方にメリットがあると思う。


逆に送っても「いつ見てもらえるか?」は中々予想がつかない。
返事がなかなか来ないと「本当に届いたのか?」を確かめたくなる。


一方でLINE。
基本的にスマホで見る人が殆どなので、「スマホが手元にない状況」ではない限りすぐに見てもらえるだろうという期待感?がある。

それに既読が付けば、相手の目に届いた事も分かる。

でも、既読が付いたからと言ってすぐ返せるとは限らない。

日程調整で、「現段階ではその日の予定は分からない」という事もあるし。
返信の文が思いつかない(頭を使う)事もある。

そして電話と同じように、人は常に「何かをしている」のでポンポン返事が返せない事もある。

「後で返信します」って入れたら良いのかもしれないけど。
LINEの通知に気を取られた時点で、何かに集中して作業をしていた時のダメージは大きい。

便利になるほど忙しくなる

出張が多いビジネスマンは、スマホやPCが普及した事で休息時間が奪われたと言う。

昔は出張先へ向かう新幹線では仕事から離れて眠ったり、趣味の本を読んだり「自分の時間」を取れたのに対して、今は仕事をするためのツールを持ち歩ける事で車中でも仕事をしないワケには行かなくなった…と。

こういう人に限らず、皆忙しい。

私が子供だった頃のように、携帯を持ち歩いていなければ
「外出中」は一切連絡が取れない事が当たり前。

仕事中の親にどうしても用事があれば、会社の固定電話で電話をしなければいけなかった。

それは「よっぽどの用事」の時しか電話をしなかった筈だ。

家にいる時間でも、電話をかけるからには「暇だから電話した」なんて事は大人同士では殆どなかった筈。

簡単に連絡が取れるようになった事で、「電話に出るのが当たり前」「LINEを読んだらすぐに返信するもの」みたいに思ってしまうと辛い。

相手には相手の生活がある。
仕事中でも、プライベートでも。
都合の良い時と悪い時がある。

だから、「すぐに応答できない事」は謝る事じゃない。
むしろ、充実した時間を過ごしている証として胸を張っても良いのでは?と思う。

<あとがき>
ホリエモンも「Noテレフォン!」みたいな歌を歌っていましたね。
「最近は電話を持たない店」も多いですよね。
電話で話した方が早い!と思う事も多々ありますが、電話を持つ事のデメリットも多いよな~と感じる今日この頃です。
この先、コミュニケーションツールってどんな感じになるんですかね。

今日もありがとうございました。


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