「24時間闘えますか?」を地で行く様な人への憧れを、今でもどこかに抱いている。
「最近のニュース見てると、若い人がブラック企業で鬱になったとかいっぱいあるやん?あれ見ながら『そんな事言ったら、俺なんか何度も死んでるで~』って妻と話してるんよ」
とある日。
「この道約30年」という大ベテラン 且つ 営業マンとして売り上げもトップクラスの同業の男性の話を聞く…という研修会があった。
「トップ営業マン」という響きから想像していた人物像より遥かに気さくで、2分に1回位面白い事を言う関西弁トークに、つい引き込まれてしまった。
研修が終わった後も、急遽「延長研修」的に少人数で小部屋に集まり座談会形式で色々話を聞く機会があり、私も居残る事にした。
あれ?
と思った方もいるだろう。
そう、私は今月「働き方を変える」と言ったばかり。
その研修を聞きながら、私は自分がこの道へ入った初期の頃の事を思い出していた。
そして、心のどこかに「24時間闘う人」への憧れがある事に気付いてしまった。
過労死ラインの人を応援したくなる不思議
中学生の頃から、SMAPの中居君が好きだった。
90年代後半頃の中居君はとんでもないハードスケジュールで、年間休日1日という年もあった程だ。
でも、そんな「過労死ライン」な姿を「頑張ってる」と感じ、めちゃくちゃ応援していた。
つい最近も、石丸伸二さんに同様の感情を抱く自分がいた。
中居君は、過去のアイドルが歌番組中心だったのに対して
・CDリリースもする
・ドラマにも出る
・バラエティにも出る
・キャスターもする
・コンサートツアーもする
と、「新しいアイドル像」を確立する為に休む間もなく頑張っていた。
石丸伸二さんも「当選」という二文字の為に、声を枯らして街頭+YouTubeと頑張っていた。
2人とも「仕事」だと思っていた様には見えない。
どうしても達成したい事がある。
その為に頑張る姿が、尊いのだ。
これはオリンピック選手などにも共通していると思う。
私は、そういう「何か」がある事に対して憧れる気持ちがある。
ロールモデルがいない
冒頭のトップ営業マンの方は、50代後半になってもバリバリ仕事をしている。
担当顧客は私の倍以上いるし、毎晩帰宅は0時頃らしい。
「絶対無理…」と思う一方で。
商談の組み立て方や、商品に関する知識などは圧巻だった。
「長時間働いている」だけではなく、とても勉強熱心で完成された営業モデルがあった。
話を聞きながら、私がこの会社へ転職してきた頃の気持ちが少しよみがえってきた。
「この仕事で絶対に成功するんだ」
と決意をして、24時間常に勉強したり、アイディアを練ったり、目標に1歩1歩近づく感じがとても楽しかった。
そう、根底には今でもそういう「山登り型」への憧れがある。
でも、今の私は24時間ずっと仕事について考える事はできない。
子供の睡眠時間も大切。
子供と料理をしたり、体験する事も大切。
一緒に遊んで、下らない事で笑い合う「ゆっくりとした時間」も大切。
私の24時間に軸は家庭であり、子供。
本業は母親だと実感したばかりなのだ。
それなのに…(笑)
結局「本業は母親です」なんて公言しちゃう人は「営業」という世界では日陰の存在なのだ。
「優績者」と呼ばれる人の中に、「ON・OFFの切り替えが上手な人」として評判になる人もいる。
でも、そう言う人も「退社19時、土曜は事務作業で日曜日だけ休み」という働き方だったりする。
私にとって19時は「パジャマタイム」、土曜日は「習い事参観日」なのだ。
「睡眠第一教会会長」と「山登り型セールスマン」は、どうにも相性が悪い(笑)
次の世代に渡して良いものか…
とは言え。
研修に来たトップ営業マンは50代。
社内を見渡してみても、「24時間闘える人」が多い。
・独身
・奥さんが専業主婦
・学童、ベビーシッターを使い倒す
・子供なし世帯
私だって、学童に夜まで預けようと思えば預けられる。
土日だって、夫にお任せする事もできる。
きっと「やろう」と思えば、もっと働く時間を増やす事はできる。
でも、「子供と過ごす時間が第一」「子供と関わりたい」という気持ちが遥かに勝つのだ。
・・・・難題。
とは言え、「日の当たる場所」にいる人が「家庭は二の次にして24時間闘う人だらけ」の会社のままで良いのだろうか?
その常識を、下の世代へ引き継いで良いのだろうか?
「それを受け入れられる人」だけの集まりで良いのだろうか?
今月初旬に、上司に対して「提案書」を出した件は1歩進んで1歩下がってしまった。
私の考え事には猶予期間が与えられている。
さて「次の一手」はどうしようか。
今日もありがとうございました。
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