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美白ケア

いつの間にかできている顔のシミ。
気が付いたときにはひとつ、ふたつ・・とできていてどうすればいいの…?とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

「一度できてしまったシミは濃くなる一方?」と不安に思うかもしれませんが、シミには種類があり、その原因によっては改善できるものもあります。
また、これ以上シミを濃くしない、増やさないよう対策を講じることも可能です。シミの種類と原因を知ることで、よりきれいな肌を目指していきましょう。

シミができてしまうメカニズム

紫外線にあたったり、肌が何かしらの刺激を受けると、肌を守るためにメラニンが作られます。

人間の身体にとってはありがたくないものと思われますが、本来メラニンは、紫外線や刺激から肌細胞を守るために作られます。

摩擦や紫外線を長時間浴びたり、強い紫外線に無防備でいると、それに応じてメラノサイトが活性し、肌内部でメラニンの生成が盛んになります。
その結果、ケラチノサイト内に送られるメラニンの量も増加してしまいます。

本来なら、ターンオーバー共にメラニンは排出されるが・・。
生成されたメラニンは、それぞれの細胞と運命をともにします。

表皮は、基底層にある細胞が分裂して徐々に生まれ変わり、メラニンと共に古い細胞が徐々に押し上げられ、最終的にアカとなって排出されるという「ターンオーバー」を繰り返しています。
徐々に押し上げられた細胞とメラニンもお役御免となり、一緒に排出されていきます。

ところが、加齢やさまざまな要因でターンオーバーのサイクルが遅くなればなるほど、メラニンも排出されず、皮膚の中に残ったままとなります。

摩擦や紫外線を浴びることによってどんどん増えるメラニンと、ターンオーバーが追いつかなくなって消えていかないメラニン。これがシミの原因となります。

シミには、色素沈着、そばかす、肝斑(かんぱん)、老人性色素斑など、大きく分けて4種類あります。それぞれ改善方法が違うため、まずは気になるシミの種類はどれか判断してみましょう。

紫外線による色素沈着の原因と対策

色素沈着が起こる主な原因とされるのが「紫外線」です

【紫外線による色素沈着の特徴】
・形状:紫外線を受けた規模や形によりさまざま
・色:炎症ができた箇所に茶褐色の跡が残る
・場所:皮膚に炎症があった場合、身体のどの部分にも残る

【紫外線による色素沈着ができやすい方】
・紫外線を浴びる機会が多い方
・UVケアを怠っていたり、こまめな塗り直しをしていない方
・室内や真夏以外、UVケアをしない方

【紫外線による色素沈着の原因】
「シミができてしまうメカニズム」で説明したように、紫外線は肌の内部に浸透すると肌に大きなダメージを与えますが、
メラニン色素は、その紫外線が肌に与えるダメージから肌を守るために作られる物質です。
ですから、例えば、どんなに美白化粧品を使用したとしても、紫外線ケアを怠り、肌が紫外線にさらされ続けるような状態が続けば、メラニン色素は作られ続け、その有効性は半減してしまいます。

【対策】
色素沈着の増悪を防ぐためには、まずは「紫外線対策」が重要です。
真夏以外の季節は油断しがちですが、5,6月や、9,10月なども紫外線が強い日も多く、また、紫外線のうちUVA波は、曇った日でも肌にダメージを与えます。季節や天候に関わらずUVケアアイテムを使うなど、1年を通じて紫外線対策を行い、メラニンが過剰に作られてしまう肌環境を改善させましょう。

!ターンオーバーを正常化させる生活習慣も色素沈着を防ぐのに重要!
紫外線対策によりメラニンの生成を抑えても、肌内部に滞っているメラニンを排出することができなければ、色素沈着は改善されません。

ターンオーバーが乱れる要因には、加齢だけではなく、
「紫外線」「間違ったスキンケアによる乾燥」
「ストレスや不規則な生活によるホルモンバランスの乱れ」
「寝不足による肌機能や免疫機能の低下」
「食生活の乱れによる栄養バランスの偏り」
「喫煙」などが挙げられます。

特に、肌の生まれ変わりは、睡眠中に行われるので、できる限り質の良い深い眠りを確保して、肌が生まれ変わる力をサポートしてあげましょう。

摩擦による色素沈着の原因と対策

肌への「摩擦」は、紫外線に匹敵するほどの大きな原因となります。

【摩擦による色素沈着の原因】
「摩擦」とは、ナイロンタオルでゴシゴシこするといった行為に限らず、例えば、シートタイプのメイク落としで肌をこするように拭く、自己流マッサージでつい力を入れてしまう、美顔器で少し強めにケアしている、
ファンデーションを塗るときのパフを強めにこすってしまうといった日常の何気ない行為も「摩擦」となり、「肌への刺激」となってしまいます。

「摩擦」を受けた肌は、摩擦による刺激に耐えようとして表皮を厚くしたり、紫外線によるダメージにさらされないように、メラニン生成が促されます。その結果、肌がくすむのです。

【対策】
身体を洗うときの摩擦や、下着などの締め付けといった刺激を与えないことが重要です。
また、洗顔もゴシゴシ洗ったり、タオルで拭くときも力を入れてしまっていることがないか改めて確認してみましょう

頬・鼻周りにできるシミ(そばかす)の原因と対策

鼻や頬の周りに広がるタイプのシミを「雀卵斑」(じゃくらんはん)といいます。一般的に「そばかす」と呼ばれるものです。

【そばかすの特徴】
・形状:一つ一つが小さく薄い斑点
・色:薄い褐色、少し濃い褐色の斑点が混じる場合もある
・場所:頬骨、額などに現れる

【そばかすができやすい方】
・家族にそばかすがある方
・色白の方

【そばかすの原因】
多くは遺伝性のもので、幼少期から出現することが多いといわれています。
思春期を通じて濃くなりますが、成人後は徐々に目立たなくなっていくケースが多くなります。

【対策】
遺伝が原因であることが多いシミなので、紫外線をあまり浴びていない方でも発生する可能性があります。
根本的な改善は難しいですが、「濃くしない」ことが重要なため、紫外線対策をしっかりするようにしましょう。

額・頬などにできるシミ(肝斑:かんぱん)の原因と対策

肝斑は、顔の広い範囲にできる、うっすらとしたシミです。
顔の広範囲にでき、ホルモンが関与しているといわれています。

【肝斑の特徴】
・形状:ぼんやりと広い範囲に薄く発生。境界線がはっきりしないことも多い
・色:薄い褐色
・場所:頬骨、額などに左右対称に現れる。目のすぐ近くにはできず、そこから少し離れた場所にできる

【肝斑ができやすい方】
・30代後半から50代の女性
・ホルモンに影響を及ぼす薬を服用している、服用していた方
・出産を控えている方、閉経後の方

【肝斑の原因】
ホルモンバランスが崩れることにより発症すると考えられます。
発症後は、紫外線によるメラノサイトへの刺激や強めなマッサージ等の物理的な刺激によって症状が悪化することがあります。
他のシミと異なりホルモンが影響しているため、薬の服用で改善することも多いです。

【対策】
肝斑は他のシミとは異なり、皮膚科を受診して適切な薬を服用することで改善する可能性があります。
ストレスなども影響しているので、生活リズムを整えて、ゆったりと過ごすようにしてください。
美白化粧品で薄くなることもあるので、美白効果のあるスキンケアを使用しUVケア商品で紫外線を防ぐようにもしましょう。

額・頬・こめかみなどにできやすいシミ(老人性色素斑)の原因と対策

「老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)」は、主に加齢に伴って増えることが多いシミです。

【老人性色素斑の特徴】
・形状:円形の茶色のシミ。特に規則性はなく、左右対称にもならない
・色:茶色、焦げ茶
・場所:顔にできることもあるが、手や腕など、より紫外線を浴びるところが多い

【老人性色素斑ができやすい方】
・40代以上の方
・紫外線を浴びる機会が多い方
・若い頃、日やけすることが多かった方

【老人性色素斑の原因】
老人性色素斑の主な原因は紫外線です。
肌に紫外線が当たると、ダメージから肌を守るために「メラニン色素」という物質が生成されます。

通常、メラニン色素の多くは肌のターンオーバー(新陳代謝)によって古い肌細胞と共に排出され、あまり残りませんが、何らかの原因でメラニン色素が過剰に分泌され、ターンオーバーでも排出しきれずに残ってしまった場合はシミになります。

ターンオーバーの周期(新しい肌細胞が生まれ、古い肌細胞が排出されるまで)は加齢により長くなります。
年を重ねると、色素の排出がうまくできず、シミとして残りやすくなるので、それほど多くの紫外線を浴びなくてもシミができやすくなってしまうのです。

【対策】
ターンオーバーを正常な状態に保つことにより薄くなる可能性があります。
「さらに増やさないようにする」「さらに濃くならないようにする」ために、こまめなUVケアを行うなど紫外線対策を行い、メラニン色素の分泌を抑えることが大切です。

一度できてしまったシミはすぐには改善されません

既にあるシミをこれ以上濃くしない、新しいシミを発生させないためにも、上記で紹介した対処法に加えて、日々の紫外線対策や生活習慣の改善、
正しいスキンケアなどは大変重要です。

シミの対策として、肌を健康な状態に保ち、バリア機能を高めターンオーバーを正常化させることが大切です。

肌が乾燥しているとバリア機能が弱まるため、スキンケアの際には保水を意識してみてください。

たとえば、導入美容液(ブースター)を使うと肌が柔らかくなり化粧水が浸透しやすくなります。あとに使用するスキンケアアイテムの成分が肌に浸透しやすくなり、保水効果が高まるのです。

受け入れ体制が整っていない肌状態では、どんなにケアを徹底しても高い効果を望むことはできません。
そこで、まずは水も成分も受け入れしやすい肌土台に整えることも大切なのです。

その他、美肌作りに欠かせない3つの栄養素が豊富な食べ物を摂るようにしましょう。
色素沈着はもちろんのこと、肌のケアを考える際には、良質な栄養素を摂って体の中からケアすることも重要です。
中でも、女性の美肌作りに欠かせないとされている代表的な栄養素をご紹介します。

抗酸化作用が高いビタミンC
ブロッコリー・ピーマン・レモン・イチゴなど、肌の酸化は色素沈着などのシミだけでなく、肌のくすみやたるみ、シワなどの引き金にもなります。
抗酸化作用が高く、肌の弾力成分であるコラーゲン生成に欠かせないのが、このビタミンC。積極的に摂取しましょう。

抗酸化作用が高いビタミンA(βカロテン)
ほうれん草・トマト・人参などの緑黄色野菜など抗酸化作用の高さでは、このビタミンA(βカロテン)がおすすめです。肌や粘膜を正常に保つなど美肌維持にはとても重要な成分です。

良質なタンパク質
お肉や魚、卵、牛乳・チーズなど
意外と不足がちなのが、良質なタンパク質です。タンパク質は皮膚生成のための基本となる栄養素なので、意識して摂取していきましょう。