『ベルリン忠臣蔵』(1986)【忍者映画】【海外映画の中の“日本”】
『キル・ビル』ルーツの一本。
←多分。知らんけど。(笑)
―――赤穂四十七士の魂が、'80年代の西ドイツに蘇った!!
ハンブルグの権力掌握者5人が、日本滞在中に盗んだ
妖刀・村正を取り戻すべく、大石蔵之介の魂を宿した青年が
快傑ゾロとなって、忍者と戦うぞ!
「ドーモ、アリガトー!」
「フジヤマ、ミツビーシ♪」
いい歳こいたオヤジ連中5人が、ガキの様にハシャぎ騒ぎながら
土足で不法侵入し村正を盗む。日本家屋セキュリティ甘過ぎ。
何でもこの村正、世界に3本しか存在せず、
うち1本は天皇家にあるそうな。(笑)
だだっ広い邸宅に、屋内型の日本庭園を構えた実業家青年。
まぁ要するにバットマンだな。
“大石”と書かれた額当てとアイマスクをして、
夜な夜なハンブルグの街に現れては、
“近松”、“木村”、“赤埴”など、謎の筆書きを残していく。
ジャーナリストのヒロインが事件を追う。
鎧が置かれている寿司屋で食事をし、
日本人観光客の記念撮影でシャッターを押してやる。
一方、危機を察した悪ボスの城は、ビビリまくって警戒MAX!
日本問題の請負人である女性の先生に相談した所…
「サムライに対抗できるのは、ニンジャだけです!」
目元が何となく倉田さんっぽい忍者。
この俳優さんを起用する決め手となったのだろうか?
…そして、いよいよ対決の時!
「ワターシはオイシクラノスケだ!
オマーエをシテイルぞ、ニンジャ!」
「オマーエのナカマタチから、ワターシは
ジュッド、をシュー…トクしたのダ!」
←いや、劇中で見た限りでは、彼が修得したのは
柔道ではなく弓道の様だけど…?
そしてこれから始まるのは、柔道でも弓道でもなく、
剣道の立ち合い…いや、部活の練習?っぽいヤツだ。(笑)
律儀に蹲踞から始める。
本作も、ショー・コスギ作品の影響下にある
一本だという事が窺い知れる。
しかし時折、手裏剣や爆弾(?)を投げたりと、
尋常なる勝負には見えないけどな!☆
悪ボスの部屋にズカズカ入って、手下に
至近距離で発砲されても全く動じない主人公!
…え?何で!??
彼は本当に、大石蔵之介の転生だったのか?
それとも、やはりただの日本オタクだったのか…?(笑)
「おやすみ、浦島太郎…♪」
あらゆる意味で、心に残る一本だった。☆
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