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「プレミアリーグ現地観戦」で小さな女の子から感じたサッカーへの熱と愛

イギリスのサッカー熱がすごい

イギリスでは今、現地で開催されている「EURO2020」というサッカーの大会により、コロナの感染が拡大しています。

6万人以上もお客さんをいれていますが、ほとんどの人がノーマスク。

そんな映像がニュースで流れると、なぜそんなリスクをおかしてまで試合を観るんだろうと思うかもしれません。

しかし、以前イギリスで試合を観戦した時に、4歳くらいの小さな女の子のあまりの熱狂ぶりを目の当たりにした僕は、「確かにイギリスのサッカーファンなら、命がけでサッカーを観に行くかもな」とかちょっと思ったりしました。

女の子が相手ファンに向かって中指を・・・

3年前、「マンチェスター・シティVSリバプール」の試合を現地で観戦した時のことです。

人生で一度は現地で観たいと思っていたサッカーのプレミアリーグ。しかもこの2チームはこのシーズン、優勝争いをしていたので、とんでもないビックマッチです。

僕はリバプールというチームのファンなのですが、どうにか確保できたのは、マンチェスター・シティのサポーターが集まる席でした。

海外のサポーターは、日本とは比べ物にならないくらい熱狂的だというイメージがあったので、ここで僕が相手チームのファンであることが知られたら大変なことになるぞと思っていました。

そのため、わざわざマンチェスター・シティのユニフォームを街の古着屋さんで購入し、思いっきりファンに変装してスタジアムに向かいました。

「ここはもう、どちらを応援するというよりも純粋にサッカーの試合を楽しもう」

そう心に決めて席につき、観戦がスタートしました。

先にゴールを奪ったのはマンチェスター・シティ。僕の周りのサポーターはもう発狂しそうなほど喜んでいました。

しかしその後、リバプールが同点に追いつきます。本心はリバプールファンである僕は思わず、「よっしゃー!追いついた!ナイスゴール!」と立ち上がって喜びそうになりました。

ただ、周りにいるのはマンチェスター・シティのサポーターばかり。立ち上がって喜びそうなのをギリギリのところでこらえた時、事件が起きました。

僕の3列ほど前に座っていた人が、喜びの歓声をあげながら両手を突き上げて立ち上がったんです。

すると、周りにいたマンチェスター・シティのサポーターたちはそりゃもう大激怒。リバプールのゴールを喜んだそのお客さんは、大勢のサポーターからずっと罵声を浴びせられてました。

「こんな恐ろしいことになるのか!」と驚いたのですが、一番衝撃を受けたのがその後です。

4歳くらいの小さな、応援するチームのユニフォームを着た女の子が、そのお客さんの隣まで駆け寄っていき、鬼のような形相とものすごいスピードで、ここでは書けないような汚い言葉を浴びせ出したのです。

しかもなんと、中指を立てながら!

「さっきまであんなに可愛らしかった女の子が、こんなに豹変するなんて!」

サポーターの熱が凄いとは思っていたけど、まさかこんな小さな子までこの熱量を持ってるなんてさすがに思いもしませんでした。

ただ、この子は家族で見に来ていたようなので、きっと一家揃ってサッカーを心底愛しているんだろうなと、めちゃくちゃビクビクしながらもそんなことを思ったのを覚えています。

結局、リバプールのゴールを喜んだお客さんは、騒ぎを聞きつけてやってきた警備員さんにどこかに連行されてしまいました。

もし僕もさっきゴールを喜んでいたら、せっかくの観戦旅行が台無しになってしまうところでした。改めて、ギリギリで踏みとどまった自分を褒めてあげたいです。

結局試合はマンチェスター・シティが2-1で勝利し、僕の応援するリバプールは負けてしまいましたが、本場のフットボール熱を身をもって体験することができました。

サッカー熱は僕らの想像以上だ

結局EURO2020で、イングランドが決勝まで勝ち進みました。

日本時間の7月12日に行われる決勝もイギリスで行われるので、きっと現地の盛り上がりは相当なものになると思います。

もちろん、それで感染が拡大してしまうのはやっぱり心配だし、良くないことだとは理屈ではわかっています。

でも、それほどまでに一つのスポーツに熱狂できる国や人々がいることは、それはそれでなんだか凄いことですよね。

サッカーにはそれほど人を熱狂させる魅力があるんだよなと、改めて思った話でした。

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