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#134 宮沢賢治とシャーマン達【宮沢賢治とシャーマンと山 その7】

(続き)

詩や、賢治の言葉からすると、賢治は早池峰の河原の坊という場所で、現在で言うところの心霊現象のようなものに遭遇している。
 
賢治が夢かうつつの意識の中で、お坊さんに遭遇しているのだが、そのお坊さんは死者を送った帰りだろうか?

しかも、お坊さん自体も実在せず、何百年か前に存在したお坊さんのようだ。「死」や「みいら」や「南無阿弥陀仏」など、不思議な雰囲気が漂っているが、賢治は他にも、オカルトめいた詩を残している。これは、賢治が生きた時代、神秘主義というか心霊主義といったものが流行していた影響かもしれないが、賢治自身も、霊媒体質、シャーマン的体質を持ち、自らもそれを受け入れていたようにも見える。
 
「シャーマン」とは、神霊などと交信ができる霊能者のようなもので、巫女やイタコなどが当てはまる。現代では、霊媒師などと言うのかもしれないし、陰陽師なども該当するのかもしれない。

それほど遠くない昔は、比較的に身近にシャーマン的な能力を持つ「拝み屋」のような人々がいた記憶もあるし、もしかすると、今でもそのような人達はいるのかもしれない。私の身内にも霊能者のような人がいたし、私自身も、どうやらそれに似た体質を持っている事に気付いたほど、意外に身近な現象なのかもしれない。

【写真は、霧中の早池峰山頂付近】

(続く)

2024(令和6)年2月25日(日)

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