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SaaSソリューション営業の極意を語ろう(その2:実践編)

 社員一人一人の強みを120%出し切り、成長に向けてチャレンジできる組織、サイトコアのソリューション営業として取り組む大下と中島のキャリアとサイトコアを語ってくれました。その1:キャリア編に続いて、今回は二人のプロの営業としての心構えと実践していること、そしてオン・オフの切り替え方について取材しました。

プロ営業としての心得

<大下>
自分の仕事を進めるために意識して実践していることがいくつかあります。一つは意思決定プロセスを見極めることとキーパーソンを見つけることです。
 ご提案するソリューションの規模が大きければ、大きいほど、お客様側の意思決定は他部署にまたがりそして長期化するケースが増えます。部署ごとに意思決定の方法だけじゃなく仕事のやり方や合意形成の仕方も異なるため、部署間のコミュニケーションや人間関係の理解がかなり重要になってまいります。最近は減りましたが会社によっては喫煙スペースで意思決定なされている企業も過去にありました。検討から決定に進むプロセスで相互で約束したスケジュール通りに契約締結してもらうためには念入りな準備と合わせて、上記のような人間模様の把握は意識しないといけないと思います。
 
また、これは前々職から意識していることですが、関連して大規模プロジェクトとか意思決定を行っていただく上で、「3―2―1の法則」を意識しています。
● 3名以上の担当者・ある程度の判断ができるような人に会う。
● 2部署以上にアプローチする。一つの部署だけで意思決定されることはまずない。
● 1名のカタリストと呼ばれる触媒になる人を見つけて仲良くなる。

カタリストとは社内の複雑な水面下の情報をシェアしてくれるような人です。彼と彼は仲悪いから気をつけた方がいいよとか、間接的に、将来的に自分の仕事に関係が出てくるかもしれない様々な情報を教えてくれる人たちとの関係性を構築ことは意識しているところがあります。
  
<中島>
僕の場合はもともとインフラとか、ミドルウエアとか、下のレイヤーのシステム売ってきましたが、今、SaaS製品の売り方は違うアプローチが必要だと実感しています。これまではIT部門の人とコミュニケーションしてきましたが、その頃を振り返ってみると、お客さんがやりたいことと自分が売ろうとしているインフラってかなり距離にあったにも関わらず無理やり強引結びつけて説明していたんですね。それでもお客様の選定基準としては、製品の機能やコストといった内容で勝負するケースが多かったので歯がゆく感じていました。
 
サイトコアではSaaSのソリューションを使うにあたってお客様がやりたいことは何かっていうところを細かいぐらい聞くようになりました。何がやりたいかというポイントは、お客様自身も考えないといけない幅が広すぎるが故にぼやけてしまっているケースがありますから、あえてしつこく確認して、やりたいことや目的を確認して一緒になって整理していくことを意識しています。お客様と話す時にも我々の提案はこの目的に貢献しますっていうメッセージをだせるように意識するようになりました。この辺が以前とはやり方が変わったところですね。僕が若いころに『7つの習慣』という自己啓発本が流行ってその中にもまずお客様にも理解に徹するところから始めることを説いていたのですが、まさにその通りだなと実感してます。
 
<大下>
数ヶ月前に、「お金ってどこに落ちるんだろう」と考えていた時期があります。色々と見聞きするなかで「感情が動くところに、お金が落ちる」という結論に至りました。
 
我々エンタープライズセールスが売るものは企業や組織で導入されるため、担当者の個人的な感情は無関係と思われるかもしれませんが、実は顧客企業のビジネス目標を達成する以外のポイントを忘れてはいけないんです。その目標に向かっている担当者のパーソナルゴールを理解して、担当者のパーソナルゴールの実現「も」サポートすることが重要です。昇進したい、上司にいい印象を与えたい、ワークライフバランスをうまくとりたい、職場で人気者になりたいなど、顧客企業の担当者個人のモチベーションの源泉を含めて知っていると仕事は進めやすくなります。言うのは簡単ですがこれはとても難しいです。

そして、中島さんの「目標を明確にして行く」っていうポイントには120%合意です。目標が明確でない=登る山が決まらない/決まっていない、そうすると現在地も不明瞭ですし、山を登るためのに必要な道具が分からない。お客様がどの山に登りたいのか、今は何合目にいるのか、この登山のやり方や現在の到達地点に満足しているのか否か、彼らの目標とゴールをいかに鮮明にしてあげることがカギだと思います。そしてパーソナルゴールも含めての目標を理解する。この経験を積むとプロジェクトに関わる担当者の感情が乗ってくる、そこにお金が落ちるっていう感覚がつかめてきます。 

セールスマネジャーの帽子を脱いで自分のための時間はどう使う?
答えは圧倒的当事者意識で自分の人生を120%楽しむこと!

<大下>
大下裕輔個人として注力しているのは、ボランティアでかかわっている淡路島のNPO法人淡路島オリーブ協議会の活動です。淡路島にオリーブ産業を!というモットーで立ち上がった組織でして、今では約6,000本のオリーヴを協力農家さんの力を借りて栽培をしています。秋になるとオリーヴの実を収穫してオリーブオイルに加工して販売しています。 

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<中島>
僕の場合は多趣味というか毎年一つ新しい趣味をやると決めています。去年はボルタリングやってました。基本的に自分のモットーがとにかくなんでも楽しみながらやるっていう。仕事もその一つ。仕事だともちろん大変なこともありますけど(笑)、それでも楽しんでやるって気持ちですね。

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 楽しむためにやっていることとしては、日頃から常にアンテナ張っています。例えばスーパーに買い物に行った時でもこのスーパーだったら、どこにうちのソリューションがうまくはまるかなとか、常にヒントを見つけるようにしてます。情報で何かネットとかテレビとか見ててで、なんかこういうのが新しく出来たとかっていうんだったら、とりあえず行ってみる感じにしてますね。まず試すみたいな。それではまりそうっていうものをとりあえず一年やります。
 
最近だと、観葉植物を育て始めたんですよ。パキポディウムグラキリスっていう植物ですね。人気の植物らしく結構高値で取引されたりするらしく。これまで全然今まで植物なんて育てたことないんですけど、水を一週間が10日に一回ぐらいあげればいいので、思ったより簡単ですし、急に成長することもないんですけど、気がついたら葉っぱが少し大きくなっていて、ちょっとした変化でも嬉しいもので、期待していた以上に楽しいです。

中島が育てているパキポディウムグラキリスです!


プロ営業を目指す人達へ

<中島>
社会人として一番大事なスキルって、コミュニケーションスキルだと思います。そこに尽きると思います。説明の仕方を工夫することでコミュニケーションが円滑に進んで、仕事がうまくいった経験が本当に多いんです。そして自分の意見を通すためにもまず相手のことを理解することが重要なので、聞く力を磨くことはぜひやってほしい。
 
またこの話をしながら気づいたことがあります。外資系のIT営業っていうと同じ業界からしか転職できないと思っている人が多いかもしれませんが、実は業界知識はそれほど気にすることはないんです。外資系のITベンダーの営業に必要なのは、最低限お客様が言っている言葉や専門用語を理解すること。入社すぐには難しいかもしれませんが、日々調べて自分のものにすることができればスキルと知識は着実に身に尽くしいい仕事もできるようになります。
 
<大下>
自分のスキルを磨くことはもちろんですが、もう少し俯瞰して考えた時に業界、仕事を選ぶという点で、お金の流れが良いところに身を置くこと。CIVID19の影響もあいまって、DXやデジタルマーケティングの分野は様々な会社が投資をして市場規模が膨らんでいる真っ最中です。市場規模が膨らんでいるデジタル領域に身を置くということをキャリアを考える上で一つ要素としては入れるのがいいんじゃないと考えます。

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