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スーパーのバイトで、とんでもないカスハラの被害にあった話。


カスハラとは、カスタマーハラスメントの略。
カスタマー(=消費者や客)が、店や企業の従業員に対して、
ハラスメント(=いやがらせ)をする事を意味する用語である。

近年、コロナ禍や急激な物価高により、ストレス社会となっている事が影響してだろうか、カスハラを目にしたり、耳にする事が増えた。

そんなカスハラに関して、今日の中国新聞デジタルに、
『学生バイトが標的 カスハラ被害深刻 「お客様は神様」でいいの?』という記事があった。

この記事では、実際に学生たちが受けたカスハラのケースが取り上げられていた。

その中でも私が特に印象に残ったケースについて、話したい。


<中年男性が苦手になり就活失敗>
就活に影響が出た人もいる。広島市の女子学生(22)はスーパーでバイトをしていた昨春、目当ての商品がないという50代の男性客からクレームが入った。入荷していない理由を説明すると「まずは謝れよブス。若い女は礼儀がなってねーな」。さらには「目つきが気に入らない」などと20分以上絡まれた。店長が間に入って事なきを得たが、これまでも両替を断った客からレジの台を蹴られたり、レジ袋を無料にしろと迫られたりしたことがある。

 最後まで中年の男性への苦手意識が消えず、バイトは辞めた。就活の面接でも身構えてしまい、第一志望の会社に落ちた。「社会に出るのが怖い。これからやっていけるかな…」と不安を吐露する。

2023年3月1日 中国新聞デジタル
『学生バイトが標的 カスハラ被害深刻 「お客さまは神様」でいいの?』栾暁雨記者
 (https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/274597)

私は、最近まで4年近くスーパーのアルバイトを続けていた。
そのため、この女子学生のケースに、本当にこんなことあるよなという共感を感じると共に、同じ女の子として、大変心が苦しくなった。

大抵のクレームは、しばらくは腹が立ったり、落ち込んだりするものの、
時間が解決してくれるというか、消化していかないとやってられない。

だけど、この女子学生が言われた、
若い女は礼儀がなってない”とかいうジェンダーに対する差別や偏見、
そして“ブス”とかいう容姿に対する侮辱。
これは、さすがに時間がいくらあっても解決される、消化できる事ではない。

内面や所作について、赤の他人に罵倒される事ももちろん嫌だが、
容姿について言われる事は、女子学生という年ごろである以上、
スルーはできないし、本当に傷つく。私は腹が立ってしょうがない。


私自身、コロナでストレス社会が加速する最中で、
スーパーのアルバイトにおいて同じような経験をしたことがある。

売り場担当のパートさんや社員さんがいるのに、
わざわざ私のレジに来て、「在庫がない。どうなってる。」と怒鳴る男性に遭遇した。私はその時、20台近い自動レジを1人で見なければならなかったため、手が離せない。

そこで、「売り場の者に確認いたします。」と伝えた。
すると、「売り場のやつにもさっきないって言われたわ!」とまた怒鳴られた。私は店側も悪い面があると思い、謝って、「再度確認します。少々お待ちください。」と売り場担当に内線で商品の在庫を確認してもらう事にした。

しかし、売り場からの返事は1,2分たっても返ってこない。
そして、それにも腹を立てたその男性は、最後に、
明日は来るから絶対に在庫を置いておけ!あとお前の態度悪いねん。お前誰のおかげで金もろとるねん。俺らが金払ってるから金もろとんやろが。名前覚えたからな、くそボケカス死ね!
と大声で言い、店を去った。

後日もその男性はレジ待ちの列を並び直してまで、
私のレジに並び、商品などの小言を言ってきた。

私はこの事があって、アルバイトが本当に怖くなった事もあった。
しかし幸い、私は諦めが悪く、負けん気が強い。
「絶対負けない、素敵な接客ができるようになる」と闘志へと変わった事もあり、接客態度を見直すきっかけになり、良かったかもしれない。

だが今でも、その男性の言葉はずっと忘れられないし、接客が怖くなる時もある。

何より、社員も誰もすぐに対応してくれない、見て見ぬふりをして逃げていった事も腹が立った。

きっと、この女子学生も途中から店長が駆けつけてきてくれたとあるが、
しばらく一人で全部罵倒を受けていたんだろうなと思う。
本当に心が苦しいし、その時の感情で無責任に人生を傷つけてきたクレーマーにも腹が立ってしょうがない。


学生は、まだまだ人生経験、社会経験が少ないがゆえに、
上手く対応できない事もたくさんあって、しょうがない事でもある。

学生アルバイトも、たくさん失敗から学んで、成長し、
責任をもって自分の仕事をこなそうと頑張っている子は沢山いると思う。

学生アルバイトだからといって、特別扱いをする事まではしなくても良いが、学生アルバイトに対して、最低限のフォローをする、責任を持つ体制を築く事が、企業や店の当たり前になればいいのにと思う。

そして、“学生だから”“若い女だから”というような理由で、
必要以上に言葉で傷つけたり、罵倒するような浅はかなで醜い人間が、
いなくなるような世界になればいいのに。


参考:2023年3月1日 中国新聞デジタル 記者:栾暁雨
『学生バイトが標的 カスハラ被害深刻 「お客さまは神様」でいいの?』
https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/274597


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