『UIデザイン みんなで考え、カイゼンする。』他の本では語られにくい本質的な視点で捉えられている5・6章をしっかり読んでみた
爆速レビュwwwめっちゃ書いたwww初めてアマゾンのレビュー書いたわ。。日本語おかしいと思うけど発散程度のものとして見守ってほしい。。
読んでみたざっくりとした感想
この章を読むことで普段自分が考えていることが言語化できたような気がする。UXデザインに触れたことのない人も、触れてみたいけどなんかちょっとよくわかんないって人も、UXデザインなら任せろって人も誰でも読んでみると何か気づきがある一冊になるのではと思った。
5章について
最も印象的だったのは「UIのエコシステム」という文言だった。普段体験について考える中で「価値の循環」について考えることが増えた今、確かにUIもエコシステムがあると価値が高まりやすそうだなと思った。よいところは伸ばし、改善するべき点は常に良くしていくといったような価値の積み重ねを意識されていると感じた。
また、人間の特性である「うっかりすると主観にとらわれてしまいそれに気づけず世界を閉じてしまう」といったような観点にも着目し、「誰が見ても共通したニュアンスを認識できるように可視化することが大切」というようなことが記してあった。一人の視点に偏ることなく、多方面の役割の人々の目で見て認識を合わせていくことがユーザーが本来得たい体験価値への近道なのではないかと思った。それらを実行していくためにはチーム力(同じ視座で物事を捉えられる仲間)が問われるとも記してあった。要するに、自分ひとりのちからではユーザーの体験価値を積み重ね、循環させることは難しいということなのだと解釈した。
いざ運用してみるとなったときに現場で起きがちな問題について事例とともに触れられていた。なにごともこだわりすぎて本質を見失っては元も子もないということなのだなと思った。実際にデザインのスタイルシートをつくったあとにエンジニアにパス(つなぐ)する部分についても記してあるので参考になる。ここが分断しがちで体験価値を置き去りにしまうことはよくあることかなと思っているからだ。エンジニアとの協業についてだけではなく、ステークホルダーとの協業についても組織内の課題とステークホルダーから実際にかけられる言葉ベースでどんなふうに説得していくとよさそうかというのがパターンごとに記してあった。ここは喋りが苦手な私にとってはとても参考になる。「こんなふうに成果出せるからデザインシステム入れましょうよ!」みたいな説得ができるようになりたい。
最後に、この章の中で出てくるキーワードについて意味が解説してあった。とても優しい。「なんでこんな表現してるんだろう?この言い回しの意味ってなんだろう?」って思う本が多い中でこのような解説を見たのは個人的に初めてだったので感動した。
実践してもうまくいかないときの組織パターンについては、どんな事例があるのかを知れたら今の自分の立場に置き換えて考えやすかったかなとちょっと思った。
6章について
“「目的を達成できる使いやすさ」を持たないサービスが価値を高めることはないでしょう“という投げかけについて、普段からこの一心で取り組んできているのでとても心に刺さった。というか共感した。結果使ってもらえるであろう人に使ってもらえないとそのものの価値はつかないのである。
使われるものとはなにか、という問いについて、人の利用文脈を忠実に表現する必要があると考えている。この章には、「なるべくはやく仮説を立て、それについて検証を短いスパンで行い、繰り返し改善を重ねることが大切」というようなことが書かれているように感じた。何事も、漬け込んで丁寧に育てても本質を捉えられていなかったら価値にならないのだ。体験価値の本質を捉え、それを提案するためにどのような課題があるのか、改善するべき点はなんなのかを常に問う必要がある。完全はあり得ないからこそ面白いのかも知れない。何をもって完全と言うのか、人によってこの場面においての完全の定義は異なるかも知れないが、体験価値は常に不完全だからこそ新しい価値を見いだせるのではと思っている。
実際にこのような本質や改善点を見出すための手法が一通り記されている。思考を深めたい場合は『UXデザインの教科書』( https://www.amazon.co.jp/dp/4621300377/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_1VDKCb3TX34ZZ ) などを読むと良さそう。
ユーザーの体験価値の考察について、いよいよプロトタイプに落としたときにステークホルダーと協業するためにどうするとよいかと言うようなことも書いてあった。レビューをもらいたい視点を明確にした上で、プロトタイプの粒度を決めるとよさそう。ここでも最小の労力で最大の成果を出すという視点が重要になってきそうである。ここで気をつけなければならないのが、ユーザーが得たいであろう体験価値に紐付いたコメントのみプロトタイプに反映するべきということである。なんでもかんでも盛り込んだらせっかくシナリオから築き上げてきた達成したい目的を達成できないプロダクトになってしまう。
とはいえステークホルダーから主観で「これだけは絶対こうだとおもう」みたいなことを言われることもあるだろう。多分そのときに有効なのがユーザーテスト、ユーザビリティテストなのだと思っている。ここでは確かめたいのは「ユーザーの体験」なのか「操作性」なのかによってテスト設計、尺度が変わってくる。自分が今何を確かめる必要があるのかをユーザーのためにも見失ってはいけないと思った。かと言って、「あれもこれも全部頑張ってやらないと、ユーザーのために!」と思って完璧にテストで調べ上げようとすると手法にとらわれてしまい本来得たい情報を得られずに終わってしまうことがある。気負わずに、自分が得たい情報を一つずつ無理のないようにすくい上げることが重要だなと思った。
あとがきについて
「ツールなんてなんでもよくない?」本当にそのとおりだと思う。なぜならイケてるツールを使いこなすことが目的ではなくユーザーの体験価値を積み重ねることが目的だから。それが実現できるのならどんな手段でもいいのである。大事なのは、ユーザーの体験価値を積み重ね循環させるために今やるべきことはなにかを常に見極め、最適な手段を選ぶことだと思っている。
1−4章を読んでみた記事
『UIデザイン みんなで考え、カイゼンする。』
https://www.amazon.co.jp/dp/4844368591?ref=cm_sw_em_r_rw_dp_NIttSWyGrYd51
何卒( ̄人 ̄)