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地域コミュニティでどうやって食っていくのか④

③からかなり時間がひらいてしまいました・・・!!

何をしていたかというと、、ついに法人化いたしました!!!

学び舎しおらぼ〉は、【一般社団法人ちいきらぼ】として新たな成長を遂げました。よろしくお願いいたします!

法人成りについては、狙いや手続きの大変さについて、また別で記事にしたいと思います。マジたいへんでした、、そしてまだ完璧には事務雑務が完了できていません。。やること多すぎて、頭が「マーズ・アタック!」のクライマックスシーンみたいに破裂しそう←火星人側…

さてさて、、③の続きです。

公民館でなく、民営だからこそできることについて考えてみたいと思います。

コロナ禍でいっせいに止まってしまった公的なコミュニティスペース

地域コミュニティというのは、大規模なものが市にひとつ!みたいな感じよりも各校区に小さいのがひとつという規模のものが最適だと思っています。

それって、もう…ありますよね。たいていの校区にひとつある、公民館です。大きな区ならば市民センター的な大型箱モノもあるし、小さな子供向けならば、こどもプラザ(児童館)もコミュニティです。

でも新型コロナの大流行で、公的な資金が投じられているところは、市区町村の指示通りに一斉に閉館となりました。公民館はこういった状況のとき、学校と同様に「自己判断のもと場を開いておく」ということはできない場所であることを再認識する形になりました。

学び舎しおらぼ〉は、最初に学校・学童が一斉休校となった2020年3月、自己判断のもと「しおらぼのがっこう」として希望者のお子さんを日中預かりをしました。急なことで仕事の調整がつかずに休めなかったご家庭、そもそも休むことができない職種のご家庭、一人っ子で低学年の子など数家庭がご利用いただきました。

平屋の一戸建てというのもあり、キッズマットを敷き詰めて前転したり、トランポリンなどをして体を動かして過ごす子供たちも多く、休校中の子供たちのストレス軽減に一役買ったのでは、と思います。

2020年8月には、こども居酒屋というテイクアウト企画イベントを大きく行い、ひさしぶりの子供たちの笑顔を見ることができました(マスク越しだったけどね)。

学校の運動会、遠足、社会科見学、授業参観、地域のお祭りなども皆無な時期に決行できたのは、〈学び舎しおらぼ〉が民間の地域コミュニティだったからこそですね。

休校時期が明けてからは、、習い事事業は窓ドアを開け放ったままで再開(光熱費の痛手との戦いになってます!笑)。コロナ不安もあるでしょうから、自主休会も受付しましたが、9割以上のご家庭が放課後の習い事に出席し続けてくれています。

このご時世、通常通りに続けているほうが少数派の時期もあり、正直保護者からはどう思われるだろう…と思っていたため、休会が思ったより少なかったことに驚きました。

保護者からの意見としては、

「親たちの仕事は変わらず定時まであるので、
夕方の習い事が通常通りあるのはありがたい」
「学校は常に制限事項ばかりで滅入るので、
習い事が平常通りだと子供が安心する」

などありました。まさに、親側・子供側双方の居場所として機能できているんだと実感します。

公的な場所での習い事について

公民館系の習い事は、緊急事態宣言が出るたびに頻繁に人数制限があり、1か月単位で休講を繰り返しているそうです。毎週続けることにも意味がある小学生の習い事。講師もご家庭も、かなりこの状況に悩んだことと思います。

また、基本的に公民館は「営利的行為」には利用できないことになっています。

公民館ルール

ん?講師が指導料を取れないってどういうこと?って思う人もいますよね↑

公民館では「サークル」活動形式なんです。そして各サークルの在籍する生徒から講師が徴収する月謝にも上限があり、講師の技術料などはほとんど加味できません(月会費2500円くらいだったかなぁ)。

部屋の利用料金は低く設定してあるので、生徒人数が多ければなんとか…という感じでしょうか。これは、たまに起こる問題ですが、、月々の月謝が安すぎると、「安いから適当にしてもいいか、休みがちでもいいか」という空気になり、良質な習い事のイメージから離れた行動をしてしまうご家庭が出ることもあるそうです。

私はたくさんの講師陣とも会話してきて思うことは、もう少し適正価格を上げてもいいのでは・・・ということ。講師として何かを教えるには、その人自身の適正もありますし、その資格や技術を身に着けるまでには、長い年月と費用がかかっています。〈学び舎しおらぼ〉でも、講師に適正な講師料を支払ってこそ、いい人材が居てくれるということを常に念頭に置いています。いい人材とは、技術だけではなく責任感があり、生徒や親からの人望がある人です。そういった人は、綺麗な整った設備よりずっとずっと貴重で、大事にすべき要素です。

また、基本的に公共のレンタル可能な場所は政治活動・宗教活動などは当然NGなため、英会話教室、少林寺拳法などの母体がキリスト教や仏教系の法人だと、どこも借りることができなくて困っている、という話も耳にします。(これは地域によってルールがゆるいところもあるようです)

加えて、イベント開催ポスターや生徒募集チラシなどを掲示したり、置いたりするのも「地方自治体や公共的団体が主催・共催する事業は許可」となっており、要するに「〇〇市後援」というような市区町村のお墨付きがないと・・・というのも、告知活動のネックとなっています。

これらをクリアして、講師の収入も守りつつ、告知のハードルを下げ、なおかつ自分たちの判断で開講、休講を決定できるのが、民間運営のコミュニティスペースということになります。

地域からの需要はあるけれど

子供や地域の人々からの需要がつかめたとしても、公的な資金が投入されて、運営人材も常に投入されてる公民館と違って、民間運営はとにかく稼ぐのが難しい。(②に悲しい実情を書きました)でも、コミュニティの質を保つためにも、家族を説得して活動を続けるためにも、持続的な資金が必要です。

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地域コミュニティが長期間存続するためには、その活動で食っていける仕組みを作らなくてはならないんです。

コミュニティの質を保つというのは、人材の確保(スタッフ、習い事をするならば講師も)、飲食を提供するならばメニュー・食材など、よりいろいろな人に集まってもらいたいから、設備も充実させていくということ。

学び舎しおらぼ〉は、学校の目の前であることからメイン収入は「小学生向け習い事」になっています。もし、駅前などにあったならばターゲット層もサービスも変わったことでしょう。

そもそも、地域コミュニティスペースを作るならば、普通の営利目的のサービスと同様に考えることです。
・ターゲット層
・収入源となる提供サービス
これらをまず考えて、それに見合う物件探しをするという流れが一番良い形と思っています。

学び舎しおらぼ〉は、現在平日夕方の通常レッスンは8種13クラス、のべ100人を超える生徒がいます。同じ子が今日はバレエ、あさっては書道~みたいな感じで複数にまたがって通ってる子もいるため、80人くらいかな?と思います。

・・・けっこう多いでしょう?

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放課後のお稽古事業は需要が高く、学校からの距離が良ければ、手堅いのです。

その一方、放課後と呼べる時間帯は、15時~18時がメインタイム、せいぜい19時くらいまでが習い事タイムですね。

ほとんどのクラスが、生徒上限の9割くらいに達し、売り上げの上限を迎えているということになります。これ以上は夕方のお稽古事業では収益が上がらないということ…。

今後、収益を上げる可能性があるのは何だろう?

一番簡単なのは、いまあるサービス(習い事)の金額設定を上げることです。既存の生徒さんから入る月謝を、たとえば500円値上げしたとします。

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一気に+5万円です。でも、値上げしたことで、10%にあたる10人が辞めてしまったとします。それでも+5千円なんですよね…。こうやって、値上げ vs 予想離脱率 とでバランスを取って、収益を上げることも可能です。

でもね…お稽古事の値段を上げていくのはあまり気が進みません。。いま来ていただいている子が辞めてしまったり、複数のレッスンを楽しんでくれているのを減らしてしまうのは、とても寂しいです。

じゃあ、ほかに何ができるだろう?

物販? 送迎サービスを有料にする? 講師バックアップの告知LINE配信を有料にする? いろいろと考えてはいますが、人件費がかからず、自然に増益になることってなんでしょう?

たとえば先月登壇させていただいた市民フォーラムのシンポジウム。全国から「地域と子どもたちとの関わり」について深く考えていらっしゃる方々が参加していました。自分の経験や知識、つながりが生かされる喜びを感じました。

そういう場所を運営したいんだけど…というご相談の連絡もここ数年増えています。そういったご相談を有料でコンサルする??

うーん…。あまりそこにお金を取るのは気がすすまないかもしれない…。お金の話はとてもとてもシビアで、「ソーシャルグッド」を行おうとしている人からお金もらう…?? それは、地域コミュニティをたくさん作りたいと自分も思っているのに、資金不足を知ってるのに・・・もらう側に回るの?

フランクで楽しい支援の在り方

思うんですが、もっとフランクな支援の在り方って、仕組みを作れないでしょうか。ソーシャルグッドなことをしている人に対して、応援するみたいな。成長を期待したり、そこが自分の地元だから!という軽い気持ちで出来る、ふるさと納税みたいな?楽しいから、応援の投げ銭送るよ!って感じの。

とりあえず、今年は事務手続きが大変にならない支援の在り方(←人件費かかるからね)をどんどん模索して、良い地域コミュニティの持続モデルを作れないかなぁ、と思っています。

やろうとしているのは、

①全国の地域コミュニティ運営者、ファンが横につながるサークル運営(月会費あり)
②地域の町おこしに使えそうなアプリ作り
③地域コンテンツを提供するプラットフォーム作り
④しおらぼキッズと一緒につくる質疑応答コーナー

①、③、④は資金なしでできるやつですね。アプリは製作費がかかりそうですが、それを使って子どもたちと外でできる地域イベントしたいのです…。

とりあえず、やってみなくては何事もわからないってもんです。

サークルを作ったら、こちらでお知らせいたします。
ぜひご登録&ご協力をお願いいたします!


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