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アトピー対策にマインドフルネス瞑想を役立てるための3つのポイント。

近年話題を集めている「マインドフルネス瞑想」(もしくは仏教におけるヴィパッサナー瞑想)は、集中力のアップなど脳のパフォーマンスを向上させるだけではなく、ストレスやイライラへの対策、うつ病の治療や認知症などの予防にも注目されるようになりました。

そのため、日頃からマインドフルネス瞑想をライフスタイルに採り入れることは、ビジネスや健康のことだけではなく、生活の質(QOL)や幸福感を向上させるのに効果的だと考えられていますが、では、このマインドフルネス瞑想を行うことによる効果効能は、大人のアトピー性皮膚炎の改善にも役立つのでしょうか?


実は私自身、大学生の頃にひどいアトピー性皮膚炎になり、それから20年近く、紆余曲折を経ながらアトピーの症状と付き合っていますが、現在は皮膚のカサカサやかゆみ、落屑が気になるものの、日常生活を送るのが困難なほど、症状がつらいというわけではありません。

そして、数年前からマインドフルネス瞑想を日常的に実践するようにしていますが、「マインドフルネス瞑想を始めたらアトピーが完全に治った!」と言うことは今のところ出来ないでいます。


ですが、マインドフルネス瞑想が直接的にアトピーの改善に役立つとは考えにくいですが、マインドフルネス瞑想を毎日の習慣にすることで、アトピー性皮膚炎の症状の緩和につながってくるのは確かだと思います。


そして、自分のブログにも書きましたが、マインドフルネス瞑想や、原始仏教におけるヴィパッサナー瞑想をアトピー対策のために役立てるには、

☆ストレス対策としてマインドフルネスを利用する。
☆かゆみを感じている自分から距離を置く。
☆現在(いま)を常に意識することでアトピーにとらわれない生き方を目指す。

という3つのポイントが大切になってくるように思うのです。


ストレス対策としてまずはマインドフルネス瞑想を利用してみる。

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アトピー性皮膚炎の原因については、未だ完全に解明されていませんが、特に関係しているのは「ストレス」だと思われます。

もちろん、「ストレス」という言葉は漠然と使われており、ストレスを引き起こす要因には、心理ストレスや化学物質、食べ物に含まれる食品添加物、電磁波、気温、活性酸素など、様々なものやことが挙げられています。

私自身は、アトピー性皮膚炎の原因としては、このような広い意味での「ストレス」や「ストレス反応」が関係しているように思うのです。


もし必要以上に何らかのストレスを受け続けると、からだのなかで「炎症」が起きるきっかけになり、近頃はだらだらと続く慢性炎症も、生活習慣病の原因として問題視されるようになりました。

また、肌荒れが起きてしまう理由にも、<ストレス>が関係しています。

そして、アトピー性皮膚炎も、(広い意味での)ストレスによって引き起こされる炎症が問題であると、私自身は考えています。



マインドフルネス瞑想で「ストレス」や「ストレス反応」に対処する。

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実際に、何らかのストレスを感じると、アトピーの患部がかゆくなるという経験をお持ちの方はたくさんいらっしゃると思いますし、かくいう私も、ストレスを感じて嫌な汗をかくと、皮膚がかゆくなることが多いです。

しかし、NHKの「キラーストレス」に関する番組でも示されていたように、マインドフルネス瞑想は、広い意味での「ストレス」や「ストレス反応」と向き合い、それに対処するためには非常に有効な手段であると考えられています。

そのため、たとえば呼吸によるマインドフルネス瞑想を毎日の習慣にしていくことで、過剰なストレス反応を避け、日々のストレスやイライラを減らしていくことは可能だと思われるのです。


そして、アトピーのかゆみの原因に、広い意味での「ストレス」が深く関係しているのだとしたら、根本的なストレス対策としてマインドフルネス瞑想を日常的に実践することで、アトピーによる皮膚のかゆみが軽減されることは十分考えられるのです。



マインドフルネスでかゆみから距離を置いてみる。

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皮膚科医やスキンケアの専門家が書いたアトピー性皮膚炎に関する本のなかには、「かゆくてもなるべく皮膚を掻くな」とよく書かれていますが、アトピーに悩んでいる側からしてみれば、何らかのストレスによって皮膚がかゆくなった時、無意識に患部を掻いてしまうのは仕方がないことだと思います。

「無意識に」とはつまり、かゆみを自分の意識では制御できないということであり、私自身も、まだしぶとく残っているアトピーの患部が本当にかゆくなったときは、気づかないうちに掻いてしまっています。


そのため、たとえば『「今、ここ」に意識を集中する練習』の著者であるジャン・チョーズン・ベイズ氏は、

マインドフルネスとは、自分の体や頭や心のなか、さらに身の回りに起きていることに意識を完全に向けること。批判や判断の加わらない「気づき」

であると述べていますが、「マインドフルネス瞑想によってかゆみを対象化し、現在に意識を集中させることで、かゆみが去っていくのをただ待つようにする」、ということはなかなか出来ません。


マインドフルネスで「皮膚を掻いてしまっている自分」に早めに気づく。

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ところが、マインドフルネス瞑想を地道に続けていくと、少なくとも、「掻きたいと感じている自分」や「皮膚を掻いてしまっている自分」に早めに気づくことができるようにはなります。

そしてその自分に気づくことで、必要以上に皮膚を掻いてしまうのを止めることが出来るのです。

このことはすなわち、かゆみにとらわれてつらい思いをしている自分自身を自分で少しはコントロールできるようになるということです。


先ほども述べたとおり、普段からマインドフルネス瞑想をしていない場合、かゆくて掻いてしまっている間は、嵐に巻き込まれてしまっているようなもので、掻いている自分に気づきを入れることは結構難しいのです。


しかし、かゆくない時に、現在の瞬間に気づくためのトレーニングとしてマインドフルネス瞑想をこまめに行っていれば、マインドフルネス瞑想を毎日の生活に導入していない時よりも早く、掻いている自分に気づいて皮膚を掻くのを止めることが出来るようになってきます。

また、少しくらいのかゆみなら、「かゆみ、かゆみ、かゆみ」「かきたい、かきたい、かきたい」と気づきの言葉(サティ)を入れることで、かゆみに自分がのみ込まれるのを防いだりすることも可能なのです。


現在(いま)を常に意識することで目指す「アトピーにとらわれない生き方」。

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最後に、少しハードルが高いですが、マインドフルネス瞑想によって常に現在の瞬間を意識してみることで、アトピーにとらわれない生き方を目指す、ということについて述べてみたいと思います。

このことは精神論のように聞こえてしまうかもしれませんが、アトピーの症状がひどくなると、症状の悪化を、「この前~したことはアトピーに悪かったかな?」と過去の記憶と結びつけて自分を責めたり、これからもっとひどくなって絶対に治らないのではないか、と未来に対して不安になったりしてしまいます。


しかし、ここからは私の経験による発言ですが、マインドフルネス瞑想を根気強く続けていけば、気持ちがいつも「前向き」になるのは難しくても、とりあえず「真ん中」には戻りやすいです。

また、気持ちを常に中立・ニュートラルにするためのトレーニングとしてマインドフルネス瞑想を実践することで、アトピーの症状に対して自分で「良い」「悪い」と判断するのを止めたり、アトピーの症状がひどくなっても、絶望的な気持ちにならないようにしたりすることにつながっていきます。


もちろん、アトピー性皮膚炎のひどい症状に苦しんでいる場合、気持ちを常にニュートラルにするのは困難です。

ですが、マインドフルネス瞑想をなるべく自分で勝手に判断しないようにするための訓練だと思って、まずは1日に3~10分程度でも良いので、小さな習慣として毎日続けてみると、結果的にアトピーの改善に役立つと思われます。



マインドフルネス瞑想をアトピー改善に役立てるための3つのポイント

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以上今回のnoteでは、マインドフルネス瞑想をアトピーの対策に活かすにはどうすれば良いのかということについて述べてみました。

もちろん、先程も述べたように、私自身、「マインドフルネス瞑想してたらアトピーが完全に治った」と言うことは出来ませんが、マインドフルネス瞑想を習慣的に実践することによって、アトピーの苦しみが軽減したのは確かです。

また、近年はアトピー性皮膚炎に悩まれている方が増えているといいますが、マインドフルネス瞑想を実践し続けることで、少しでもアトピーの症状によるつらい気持ちをやわらげてみてほしいと願い、noteに記事を載せることにしました。


もしアトピー性皮膚炎に悩まれている方で、マインドフルネス瞑想に関心をお持ちであれば、

◎ストレス対策としてマインドフルネスを利用する。
◎気づきを入れることでかゆみを感じている自分から距離を置く。
◎現在(いま)を常に意識することでアトピーにとらわれない生き方を目指す。

の3つのことを意識しながら、試しにマインドフルネス瞑想に取り組んでみてはいかがでしょうか。


ちなみにアトピーであることがつらくなったら、ただ空や海を眺め、その様子を静かに観察してみるのも、立派な「マインドフルネス」です。

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なお、マインドフルネス瞑想のやり方が分からないという方は、有料のnoteで詳しく書いていますので、よろしければ参考にしてみてください。


また、マインドフルネス瞑想はひとりでもすぐに始めることが出来ますが、自分ひとりでやってみることに限界を感じたり、たくさんの疑問が浮かんできたりしたら、マインドフルネス瞑想やヴィパッサナー瞑想の教室や講座に参加し、その道の専門家やコーチに直接指導してもらうのも良いと思います。

長くなりましたが、ここまで記事を読んでくださり、ありがとうございます。




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