![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49098580/rectangle_large_type_2_a323f7a73f1fb63244415a56369ceeab.png?width=1200)
Photo by
09chiharu
コトノハぽんぽん#5「節目」「呼吸」 「歯ぎしり」「小説家」
「節目だ。」と思って、ほっと息をついたら、からだがグワーンと重だるくなった。節目だなんて、思うんじゃなかった。何だったら良かったんだろ。あれかな、曲がるストローのあの曲がってるとこかな? 引っ張ると、ちょっと意外なくらいに伸びるんだよなぁ。
三月から、四月へ。ストローの曲がり目を、しっかりと曲がって。
◯
呼吸するのが不得手なのだと思う。
吸うのはぐんぐん吸えるのに、なぜだか吐くのがうまくいかないのだ。
……と、ここまで考えて、吐く、なんだとしたら、「吐吸」じゃないとおかしいんじゃないかと思いはじめた。
じゃあ「呼吸」というなら……呼んで吸う、ってことなのかな。
おーい。
ちょっとー。
ねぇー。
こっちこっちー。
頭のなかで、分からないけれど、なにかを呼んでみたら、なんだか呼吸がしやすくなった。これって、次に吸う空気を、呼んでるってことなのかも。
◯
「歯ぎしりがまた増えてきた。」と書こうとして、何度も「はぎりし」って打ち間違えてしまった。これは、疲れてるぞ。でも、なんだか口元がゆるむ。誰なんだ、ハギリ氏って。漢字はなんて書くんだ。「葉切? それとも端義理? あっ、萩里か?」とか考えてたら、いつか書く小説の、登場人物の名前になるかもしれない、なんて思ったりもした。
◯
小説家とプロフィールにはじめて書きました。ずっと、そう名乗るには色んなものが足りてない気がしてたのですが、もう先に、ぽん、と言ってみてしまいたい気持ちになりました。
たった三文字だけれど、すごく大きくて。でも、名乗ることで、決まる覚悟もあると思うから。
あらためまして、しんきろうです。小説家です。よろしくお願いします。