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正直者が得をする経済学 サッカー支援inアフリカの記事から

noteを始めなければ、知る事すら無かった記事。

スポーツライター瀬川さんが紹介する本田選手が実業家として行ったアフリカでの人材発掘支援事業。
ただし、独立採算が成立しているとのこと。

理念は、本当に素晴らしい。

「スラムに生まれたものはスラムで死ぬ」という言葉があるように、生まれてきた環境で人生が決まってしまう不平等な世界。この時の訪問をきっかけに、本田から二村へ想いが託され、「子どもたちにサッカーを通じた自立のきっかけを提供する」という目的のもと同年12月に「AFRICA DREAM SOCCER TOUR」がスタートしたのである。

日本も、格差が進み児童7人に1人は貧困世帯となっているが、あくまで相対的貧困である。教育すら受ける事の無い絶対的貧困の無限ループは、ぬるま湯生活の私には想像しか出来ない。

ところが、当初は、
有望なサッカー選手が発掘できず、事業が危ぶまれたとのこと。
それが成功したのは、なんと「サッカー選手【以外】」を育成したから。

……? え? サッカー事業で、サッカーではない事業を育成する?

見たときは、意味がわからなかった。
そして、本田選手の視野・見識の広さ、人間性の確かさを感じた。

プロジェクトが存続の危機を迎えた中、彼らが活路を見出したのは、
「サッカー以外のこと」だった。
これまで提供していた2つの機会に加え、“サッカー以外の才能育成の機会”を創出し、パートナー企業と共に夢への選択肢を増やし、自立をサポートすることにしたのである。例えば、プログラミング教室を開催してプログラマーへの道を提示したり、日本料理屋で和食作りを体験させ、料理人への道を提示したりした。

なるほど、教育は大切だ。

でも、これ、サッカー関係なくね? 
一瞬そう思ったのだが、違った。
「スポーツは人を育てる」
「正しい指導は、正しい心を育てる」

その実例が存在した。

この取り組みで興味深いのは、
すべての子どもたちにその機会を与えたわけではないということである。
アフリカドリームサッカーツアーでは、
サッカーを“人間性を図るためのツール”として捉え、
「練習前のゴミ拾いを積極的に行っているか」
「人の話を聞くことができるか」

といった評価ポイントに沿って子どもたちの人間性を見極め、認められた子どもたちから優先的に職業体験の機会を提供している

平等って何だろう。
誰でも口を開けて待っていれば、手助けがもらえる事が平等か?

頑張った人と、頑張っていない人に同じチャンスが与えられる事が平等か?

限られた予算、時間。
リソースを集中するべき現実がある。
その判断にスポーツを通した人間形成が役立ち、
その上、成果を上げている。

誰もが子どもの時に信じた夢物語。
「正直者の姿は神様が見ていました。めでたしめでたし」

正しい心は報われる。
お天道様が見ている。
優しい心も持ち主が困っていたら、ヒーローがそっと手をさしのべてくれる。

そんな無邪気な幻想を「事業」として実現した人たちがいる。
現実に負けそうなとき、この記事を思い出します。 

~思い通りに行かないのが世の中なんて思いたくはないから~
    デニム・パウエル (タクティクス・オウガ)


なお、今回の「ヒーロー」画はメイプル楓さんの作品を使わせていただきました。あまりに素晴らしく、びっくりしております。


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