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2022年の山行を振り返る -狂ったように登山した1年間-

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狂ったように登山した1年間

2022年を振り返ると前年に比べると非常に多くの山に登った。時には雪山、時には離島、時には2泊3日、時には3日連続と自分自身の体の限界を試す、もしくは越えるべく、がむしゃらに山の中を這いずり回っていた。人生で1番信じられるものは自分の頭と体だけ、鍛えておいて損はないのだ。来年の登山計画に思いを馳せつつ、2022年の山行を簡単に振り返りたい。

月別で登った山を振り返る

月別で登った山を振り返ると以下の通り。

1月:入笠山(1955m)、北横岳(2480m)
2月:天狗岳(2400mの黒百合ヒュッテまででノックアウト)
3月:塔ノ岳(1491m)
4月:-
5月:-
6月:旭岳(2291m)
7月:仙丈ヶ岳(3033m)
8月:利尻山(1719m)
9月:槍ヶ岳(3180m)、黒斑山(2404m)
10月:北八ヶ岳「にゅう」(2352m)、木曽駒ヶ岳(2956m)、蓼科山(2531m)、大菩薩嶺(2057m)、唐松岳(2620m、唐松岳頂上山荘まで)
11月:安達太良山(1728m)、磐梯山(1816m)、一切経山(1949m)
12月:日の出山(902m)

1月~3月は残雪期の山を登っていた、天候の落ち着いた残雪期の雪山はとても斜面が滑らかで登っていて楽しかったのを覚えている。ステップアップとして臨んだ天狗岳では、体のコンディション的に黒百合ヒュッテ止まりとなったが、本格的な雪山体験であった。

4月〜5月は、天候や予定があわず山には登った形跡はないものの、上高地や礼文島、利尻島、知床でトレッキングをメインに体を動かしていた。

6月〜10月のシーズン中は、日帰り最長、2泊3日、霧中などなど様々なバリエーションの山に登った。特に印象に残った山は利尻山や槍ヶ岳で、自分自身のステップアップにつながっため後述したい。

11月はシーズンから少し外れつつあるものの福島県まで遠征し、3座を3日連続で登った。荒天、雪景色の到来となかなか刺激的な山行であった。

最後に12月…雪山の季節で3座挑戦しようと考えている山があるが、雪山なので全ては天候次第、年越しは八ヶ岳にある黒百合ヒュッテで1泊する予定である。

特に印象的な山行を振り返る

利尻山 -日帰り最長、獲得標高約3000m-

北海道の稚内より少し左に位置する円形の島の中央にそびえ立つ標高1719mの山が「利尻山」である。これぞ島という中に、これぞ山という独立峰が聳え立っている様は圧巻で、自分の推し山である。利尻島へは5月に訪れ、この山に惚れたのち8月に再訪問→登山に至った。

5月の利尻山

よく整備された日本アルプスのように便利なロープウェイがあるわけでもなう、海抜220mの登山口より1719mの頂を目指す事になる。もちろん日帰りである。往復8時間半以上の道のり、海からの風を一手に引き寄せる孤高の独立峰らしい荒天と非常に苦しい戦いが待ち受けていた。

達成感は今までに登った山で1番高かった

心臓と膝は今までに体験したことのない悲鳴をあげ、吹き荒れる風は気持ちを一段と不安にさせた。そんな中でたどり着いた山頂では全身が何事にも勝る達成感に包まれ、悟りを開いた気分になった。この体験を提供してくれた利尻山は自分自身の精神的支柱である。

ちなみに利尻島で体験した楽しみ方、過ごし方を書いた記事はNote編集部の注目記事に選ばれたので、ご一読いただけると幸いである。

槍ヶ岳 -2泊3日、あの尖った岩肌の上に立ちたくて-

長野県や山梨県で登山をしていると遠くに見えることの多い一際尖った山、それが標高3180mの槍ヶ岳である。天空に穴を開けんばかりの勢いでそびえ立つ力強い山容は多くの人を惹きつける山で、自分もその一人である。

この尖った頂の上に立ちたい

この槍ヶ岳へは上高地から片道18kmの距離を2泊3日の行程で挑んできた。近づけは近づくほど逃げ出したくなるような急峻な斜面、しかし、この麓に立ち山頂を見上げた時、自然と覚悟が決まり無心になる感覚がした。自分と山の真剣勝負が始まるわけである。

山頂を目指す人々

山頂まで登り切り、降りてきた頃には無心だった心にも感情がなだれ込み、過去最高の生きている感を実感した。普段の生活では感じることのない極めて貴重な感覚で、ここでしか味わえないだろう。

より詳細な山行記録は以下に書き記してある。

出会った景色を写真で振り返る

織りなす山々

秋晴れのとある日、木曽駒ヶ岳の帰りに寄った宝剣岳から千畳敷カールを見下ろすと遠くまで織りなす山々の存在感に圧倒された。中央には富士山も顔を出している。

木曽駒ヶ岳からの帰りに寄った宝剣岳にて

忍び寄る厳冬期

10月の終わり、北アルプスの天辺は真っ白に染まり始める。人を寄せ付けぬ厳冬期が始まる前に、北アルプスに別れを告げてきた。来年は北アルプスにたくさん登れますように。

唐松岳頂上山荘はすでに閉まっている

星に包まれて

2月、天狗岳を目指して1泊2日の山行計画であったが、軽い高山病にやられ山頂に向かうことはできなかった。夜明け前、宿泊していた黒百合ヒュッテの外に出ると星々が美しく輝いていた。再挑戦しようと心に誓った瞬間である。

黒百合ヒュッテから見た星々

決死の霧中山行

6月に訪れた北海道最高峰である旭岳では、あいにくの荒天、決死の霧中山行となった。登って降りる4時間の間はずっと数m先も見えない霧中を歩いていた。聞こえるのは自分の足音と活火山である旭岳の噴気孔から吹き出すブシューツという不気味な音だけ。精神を強烈に鍛えられた山行となった。

歩みを止めると山に飲み込まれてしまいそうになる

残すは年末の3座のみ

2022年が終わるまで残り少なく、寒波も到来により雪山シーズンになりつつある。年末までの登山予定として、年越し登山の天狗岳行きも含めて3回考えているが、天候や体のコンディションに気をつけて挑めればと思う。


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