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1号花壇の解体と5年目レイズドベッドの耐久性。

えーこんちゃこんちゃ、休日2日目のエフゲニーマエダでっす。
今回というか昨日の農作業をレポート。

わがラベンダー園での歴史あるラベンダー花壇1号機の解体をやったので、そのようすと思いの丈をば!ということで。。。

●このラベンダー栽培の開基点である1号花壇

このラベンダー栽培マガジンのそもそもの初っぱな記事はとりあえず空き地にどんぐり植えた!なのですが、その次号がラベンダー農家を目指してみることを決意してはじめた上記note。

その回で1号花壇ができました。懐かしいですね。

当初はこのような並びが立派なLavender onlyのイングリッシュガーデン?を目指していました。(品種の個性・おもしろさに気づく前)

初手これらを見習ったことで木製花壇・いわゆる安価なレイズドベッド式の植栽方法になっていったわけなんです。
ほかにもコロナ禍前だったので1x4材が安かったことや、解体・メンテナンスのしやすさを考慮したことでの決定でした。

が。

現在造成中の見本園の参考元ノーフォークガーデン(英)

ラベンダー栽培の翌年から「ラベンダーにはかなりの品種が存在する」という事実を知ってしまい、栽培計画を徐々に変更していくことに。。。

というワケあって、ラベンダー畑→ラベンダー研究園となり、参考モデルもイギリスのノーフォークガーデン(ピンク花品種ミスキャサリンが生まれた園)がベースになっていきました。

今の研究園に花壇の並びがそっくりですよね。

そんなこんなな流れで栽培5年目にもなり、当初の花壇レイアウトから大幅な変更が加わって、ついに歴史ある1号花壇は次なる花壇と別品種たちに場所を譲ることになりました〜!

●花壇1号機を更地にもどして4年ぶりに地面を出す。

歴史ある1号花壇最期の姿(TωT)

とりあえず作業開始前の姿をアップ。
植わっている5年目3号濃紫ラベンダー砂川で買ってきた品種不明ラベンダーたちがここで冬を越して居残っています。
まだ葉っぱは白いままですね、息を吹き返す前である今のうちに仮移植を済ませちゃいます。

仮移植した濃紫と他品種ラベンダーたち

2年前に実験失敗してたくさん持て余している太陽熱で根っこを弱らせる黒鉢にこの時期限定で避難しといてもらいました。
この鉢で夏を迎えるとラベンダーはまったく成長できないことがわかっています。なので期限付き。

ここまで大株ラベンダーになるとかなり力の要る移植作業になるのでなかなか腰にくる作業でした。。。

とりまラベンダーたちには鉢に避難してもらい、残るは用土回収と花壇木枠の解体パートです。

●解体してみて判明したレイズドベッドの耐久性!

ガッツリと不朽が進んでいた5年目レイズドベッド支柱

ラベンダーをどかして用土を回収して木枠をさらの状態にしてみて驚いたんですが、思いのほか腐れの進行が早くて驚きました。

上記みてわかる通り、用土を受け止めていた部分がもっとも激しく不朽しているようです。
そして垂木の地面に埋まっていた部分はわりかし原型を留めています。

単に水気に晒される問題…?と思えたりしますが、地中にある根元の方が圧倒的に湿気った状態に5年晒されてることになるし、うーん。。。

別の部分は比較的原型を留めていた

もう一方はというと、あまり腐れが進行してる様子のない箇所も。。。

不朽進行具合のようす

パイン材(北欧針葉樹材)は不朽菌にやられやすかったりするんでしょうかね?
ずーっと湿気に晒され、かつ空気があまりない地中では腐りにくいことを考えると、木材を腐らせる菌の侵入があったor無かったかにもよるんじゃないかなぁーと思ったりもします。

そもそものレイズドベッドは防腐処置として焼杉加工を施していました。
木材表面をバーナーで炙って炭化させ、腐りにくくする日本伝統の木材防腐処理ですね。

表面の腐れに対するバリアは施せてるのですが、もしかすると焼杉処理の及んでいない釘を打った部分から不朽菌が侵入し、木枠のつなぎ目部分から腐り始めたんじゃないかなぁ〜〜と考えていたりも。

どちらにせよ、パイン材で作ってしまうと腐れが及んで
5年毎に造り替えの必要性が出てくるような結果となりました!

レイズドベッドの耐久性 from HOKKAIDO.


●始まりの花壇、撤去完了。2号花壇も…

引っ越しが完了した際のようす。

4年ぶりに日の目を浴びている更地の地面です。
セイタカアワダチソウ(Solidago canadensis)がわんさか生える雑草ランドだったんですが、春生い茂る前に花壇を造ってラベンダー栽培をスタートさせました。

そんなことじゃなく!!!
レイズドベッド栽培を選択していた通り、解体撤去のプロセスが
①株掘り取り ②用土回収 ③木枠回収
という3パートで軽々完了するのも片付け手頃さの魅力なところですね!でした!

ただ腐れた木枠が残されますが、、、うーん処理どうしよう。

1号花壇跡地・作業後の全景!ナラ系の若木が残る汎用花壇が残っている

この1号花壇跡地、次はラヴァンデュラ属の系統種それぞれを並べる系統種花壇を造成する予定で、苗木の到着待ちというところでっす。
『系統種』というといわゆるL.angustifoliaL.stoechasなど、主にラヴァンデュラ属を構成する日本でも苗が買える代表的な他系統。

揃える予定の系統種は
コモンラベンダー/Lavandula angustifolia
ヒロハラベンダー /Lavandula latifolia
ラバンジンラベンダー/Lavandula x intermedia
ストエカスラベンダー/Lavandula stoechas
デンタータラベンダー/Lavandula dentata
レースラベンダー/Lavandula multifida
他を定植予定!

これらみーんなラベンダーね!という導入からガイドを始めたいんですよね。
ラベンダー見本園としての役目をより一層高めてもらう予定です。


同じく19年に誕生した花壇2号機も撤去作業を進める

1号花壇の撤去が完了した次は英国ラベンダーの花壇が並ぶ予定地にある、3号濃紫ラベンダーを20株植えていた2号花壇も同様に撤去作業を進めます。

27日の作業では残り4株というところまで撤去作業を進めました!
おいらまだ若いはずやのに意外と腰にきてたことにビビりましたよ、、、


○Add.やっぱりこれら品種は雪に弱い??

葉っぱがチリチリに散っているのが目立つブルーマウンテン(NZ)

毎年立派に大柄な花穂を立ち上げているニュージーランド品種のブルーマウンテン(L.a.'Blue mountain')ですが、どうも雪解け直後時期だと他の品種と比べて葉っぱのハゲ具合が気になりますねコレ。。。
(お隣はフランス品種のラバンジン・グロスブリュ)

しかし新芽の展開もところどころ散見できることから、くたばってはいないようなんです。
セントラルオタゴ出身のブルーマウンテンですが、越冬期には葉っぱを落とすような適応進化をしたのでしょうか?

似たような様子を見せる子たちは他にもいまして。。。

ほかの品種に比べてやはりハゲが目立つアーリーブルー

2年目から気にしてはいた、アヴィニョン・アーリーブルーちゃんですね。
この子も毎春ハゲ具合が気になる子でした。
しかしアヴィニョンの地名がついていることから、フランス出身品種で雪・湿気に弱めなのかなぁー?とは思ったりしてます。(しかし作出地の確固たる情報が出てこない)

しかし見ての通りなんだかんだでこの4号花壇が出来てからというもの、4年生きながらえています。

近撮のようす

寄って見てみると、ますます枝の葉っぱが落ちているのがわかりますよね。
去年はしっかり観察できていなかったのですが、なんだかんだで復活して花穂を立ち上げるみたいです。

ラベンダーは1年草なのではなく樹木なので、根っこさえ生きていればまたモサっと生える・樹形を回復させる能力があることがわかります。

さすがはハーブ・シソ科植物の生命力たるやですね…!


と!!
こんな感じで春先の大きな農作業DAYのようすでした!


若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。