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メイレット ちゃんがあまり大きくならないので土壌学的にハウツーを探ってみるnote.

まず現状ウチのメイレット(L.angustifolia 'Maillette')たちをご紹介。

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彼らは今年の2月に買って屋内栽培していた子たち。
うち2株は外に出すのが速すぎて凍傷を受けた疑惑あり。
いちばん←は4月末まで屋内栽培だった。

ウチへ来たときの記事⤴︎⤴︎⤴︎

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5月になったのを期に花壇に出した苗木たち7株。
ほかのラベンダーと見比べてると圧倒的に新葉の展開が遅く感じる。

・・・早咲き品種に見慣れすぎているからだろうか。


このnoteをしたためたのも、アメリカはヘリテージラベンダーガーデンでこんな記述を見つけたから。

バイオレットブルーの繊細な花、銀色の葉、矮小性。
香りは素晴らしいですが、その生息地についてはかなり気難しいものであり、私たちの庭では繁栄していません。高さ12-16インチ, ゾーン5-9

どうやらメイレットは育ちにクセがあるっぽい??

さすがはラベンダーの女王!

と・い・う・こ・と・で
英語圏でハウツーを探ってみることにした。

①goldrushnursery.com

'Maillette'は甘い香りのオイルの高収量と高品質のために、フランスとイギリスの両方で栽培されているラベンダーのセレクションです。
この品種はグロッソラベンダーで有名なピエールグロッソによって紹介され、フランスで石油生産のために育てられました。1981年頃に米国で導入されました。
「メイレット 」は緩い癖のある低木ですが、成熟するとその緑の葉は上向きの枝で直立します。満開で3フィートに成長します。それは6月から8月に咲く、ほとんどの英国の栽培品種より遅く咲きます。
多くの英国ラベンダーよりも耐病性の高い選択であるため、重い粘土質の土壌に対してより寛容です。


②gardendesign.com

ワシントン州ランドルにあるCowlitzFallsLavenderCompanyのJustinClaibournは、次のアドバイスを提供しています。

水をかけないでください。「大規模な栽培者として、私たちは通常、年に2回灌漑します。それだけです」とClaibourn氏は述べています。
ラベンダーを長く浸して根の成長を促進します。短く頻繁な水やりのサイクルは腐敗する可能性のある不健康な根をもたらします。


③Snowy River Lavender.com(豪)

オーストラリア南部(キャンベラより100kmほど南)のスノーリバーラベンダー農場。
2000年に発足して以来、自社品種の開発を行っているぐらい研究が盛ん。品種ごとにオイル成分の化学組成を出して比較してそれを惜しげも無く記載しているところからかなりの強気を伺える。

●ちょっとした農園史紹介⤵︎⤵︎
2001~2003年に2万株のラベンダーからスタート。ビクトリア州ラークマンナーサリーから調達。
2005年に自社ナーサリーを開設、2010年には年間6万株のラベンダー苗を生産できるまでに。
※干ばつを受けたラベンダーは香りが甘くなる⤵︎⤵︎
Drought effected lavenders have short stems and are difficult to harvest efficiently with a sickle. The drought of 2009 saw us devise the hedge trimmer and sling method for hand gathering the flower. The plants shown in these photos are the same shown above being sickle harvested a year before. This highlights the distinct effect on the flower of a dry season, not surprisingly the essential oil of these dry years is intensely sweet and high in esters.(2009年に干ばつを受けました。茎が短かったのでトリマーで集めました。乾季のオイルはエステルが豊富なため非常に甘い香りがする。

以下はメイレットから得られたオイル組成。

リナロール(27.23〜41.17%)と酢酸リナリル(33.27〜41.55%)の一貫して高レベルのラベンダー化合物に由来します。これらは毎年変化しますが、それにもかかわらずMailletteの総オイルの70〜75%を一貫して占めています。TYPICAL PHYTOCHEMICAL PROFILE RANGE, L.A. MAILLETTE 2005 – 2014

• linalool 27.23 – 41.17
• linalyl acetate 33.27 – 41.55
• lavandulol trace / lavandulyl acetate 0.18 – 2.22
• limonene/ ß-phellandrene 0.41 – 0.87
• octen -3-ol 0.21 – 0.37
• 1,8-cineole trace
• cis-ß-ocimene 1.76 – 8.01
• trans-ß-ocimene 0.79 – 2.13
• 3-octanone 1.24 - 3.42
• octen-3-yl acetate 0.11 – 1.72
• geranyl acetate 0.36 – 0.56
• neryl acetate 0.04 - 0.42
• camphor 0.17 – 0.40
•borneol 0.81 – 2.73
• terpinen-4-ol 0.12 – 0.27
• α- terpineol 0.34 – 1.54
• ß – caryophyllene 2.00 – 2.78
• (E)-beta-farsenene 0.37 – 1.55
• α –santalene 1.06 - 1.63
ガスクロマトグラフィによる検出。
※GC ~ 反応しにくいヘリウムとサンプル成分を混合させてなっがいカラムに通して延長分離させ、出口の検出器で時間差で出てきた成分の変化と成分量を検出する方法。俺の大学には液体クロマトグラフィがあった。

成分とか化学的記述メインだった。


④morningsunherbfarm.com

っっs

記述は①goldrushnursery.comの丸々コピペだった。
おそらくメイレットの株と一緒に写るレトリーバーがかわいいので記載。


⑤mayfieldlavender.com (UK)

私たちのトップのヒント
土壌:石灰質または砂質の土壌など、水はけのよい土壌が不可欠です。粘土などの重い土がある場合は、水はけを良くするために石と砂利を必ず追加してください。
位置:日当たりの良い場所または部分的に日当たりの良い場所に植えます。
間隔イギリスとフランスのラベンダーの場合は30cmごとに植え、ハイブリッドの場合は45cmごとに植えます。(ハーフ鉢植えは広すぎたか)
タイミング:4月から10月の間にいつでも植えますが、植物が確立するまで遅い霜に注意してください。霜が予想される場合は、若い植物を細かいフリースで覆うことをお勧めします。(やっちまったー。。。)
植え付け:鉢や花壇に移す前にラベンダーの植物に水をやり、水気を切ります。根の損傷を避けるのに十分な大きさの穴を用意します。コンテナから取り出し、最終的な土壌レベルより15mm下になるように植物を配置します。土を入れ、しっかりと水を入れます。(注)鉢や排水が必要な場合は、土台に石を追加します。
散水:植物が定着するまで定期的に灌水します。花壇へ移植後は継続的に水をやる必要はありません。ラベンダーは暑く、日当たりが良く、乾燥した状態で繁栄します。植物が鉢植えの場合は、極度に乾かないよう注意してください。水は一気に与えなようにしてください。

小言。いやらしい検証。
メイフィールドさんは7.7ヘクタールで
メイレット、ホルゲイト、グロッソを育てている。

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メイフィールドラベンダー畑は昔ながらの方法でラベンダーを育てており、咲いているこれらすべてがオーガニック。
ラバンデュラアンガスティフォリア(イングリッシュラベンダー)の2つの品種、フォルゲートメイレット。そして、ハイブリット植物であるグロッソラベンダーの全3種類の品種のラベンダーを育てています。

引用:https://tabippo.net/mayfield-lavendar-farm/


⑥downderry-nursery (UK)

Feeding
植物の根元の周りにカリウムを与えると、より多くの開花と花の色の改善が促進されます。Don‘t add bulky manure or high nitrogen(窒素肥料) feed as your lavenders in particular, will grow very sappy(植物活性) and flop open. ~窒素分は与えないで!との趣旨
Overwintering
やわらかいラベンダーと半耐寒性のラベンダー、および鉢植えで栽培された耐霜性のラベンダーは、軽くて風通しの良い条件で保護する必要があります。これらは11月から2月までほとんど水を必要としません。ポットが著しく軽くなるまで、または植物がしおれ始めるまで待ってから、堆肥の上にのみ水をやります。
冬は葉に水をかけないでください。これらの植物はまだ、湿った空気をかなり不快に感じます!


結論!!!

①メイレットは癖あるとは言われつつも、気候の大きく違うハズ(イギリスは曇り多い)イギリスでも農園によっては主力で育てられている。
②遅咲き品種である可能性高し。
(記述によって英国品種より後に開花〜とあるので高性品種のロイヤルパープルやミスキャサリンよりも後に大きく育つ可能性)
③北海道は過去の栽培史で収穫量を優先したために早咲き品種が多い。そのためラベンダーシーズン=早咲きシーズンに対応している可能性。
④フランス語で調べた方がハウツーもっと出てくるかも

【8/24 追記】

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モサモサに新芽を伸ばしはじめたラベンダーメイレット⤴︎⤴︎

時間が解決したようで、どうやら[排水性用土]と[少雨疎水環境]では大きく育つことができないことが、鉢植え→ハーフ地植えにしたところで判明!
鉢植えは吸水・発根を抑制して株を大きく育たせない性質があることも発見。作物を大きく育てたい場合はオススメされる栽培方法ではない…

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若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。