【高校野球】地方予選決勝のすゝめ
みなさんはこの夏、高校野球を観ましたか?
全国高等学校野球選手権大会は今年で106回目。
今年(2024年)は京都国際高校が高校史上初、京都勢としては68年ぶりの優勝をおさめ大会は幕を閉じました。
筆者も高校野球が大好きで、2015年以降毎年甲子園球場に足を運んでは球児たちの一挙手一投足に注目しています。今年は3回戦が始まる8/16(金)から決勝の行われた8/23(金)までのちょうど1週間、全15試合を見届けました。
プロ野球も現地で観るのですが、高校野球は一味違う緊張感や声援を現地で浴びることができます。あの応援を生で聴くときの興奮をより多くの人に体感してほしい…。
ただ、
「球場まで遠すぎて行きにくい」
「大会の実施時期はどうしても毎年忙しい…」
様々な理由から現地に足を運ぶのが難しい人も少なくないと思います。
(実際、筆者も関東圏に住んでいるので日帰りで気軽に行けるものではありません…)
そんな方にご提案。
私たちには地方大会決勝があるじゃないか!!!
我々が「甲子園」と呼んでいるあの大会は言わば高校野球の全国大会。
他の競技でいうところのインターハイです。
ということは各地方で予選が行われているため、現地観戦の地理的なハードルはかなり下がるはず。
「全国大会に比べたら盛り上がりに欠けるのでは?」
そんなことは心配ご無用。予選でもめちゃめちゃ盛り上がります!
特に決勝戦。勝てば夢の甲子園球場。負ければ引退。
3年間のすべてをかけて戦う球児。それを応援するベンチ外のメンバーや学校関係者。とにかくアツい…。こうした緊張感からか、大接戦になったり逆転で勝利したりすることも少なくありません。
高校野球観戦のきっかけにして頂けると幸いです。
※高校野球というと夏のイメージが強いと思いますが、オフシーズンである冬以外はいつも大会があります。ただ、今回の記事では高校球児にとって集大成ともいえる夏の大会を取り上げていきたいと思います。悪しからずご了承ください…!
地方決勝はなぜアツいのか
地方決勝がアツい理由。それは接戦・逆転の試合が多いから、というのが私の見解です。
先述のとおり、勝てば甲子園球場で野球ができる。負ければ引退。
高校球児にとっては雲泥の差どころではないでしょう。
そのような気持ちのぶつかり合いもあってか本当にいい試合が多い。
接戦。逆転。延長戦。サヨナラ。
野球ってなんてドラマチックなのだろう?と惚れ惚れせずにはいられません。
2024年の地方決勝の結果を見てみましょう。
決勝は全49試合あります(北海道が北・南で2校、東京が東・西で2校選出されるため47都道府県+2校で49校)
①接戦
1点差試合:19試合(38.7%)
2点差以内試合:28試合(57.1%)
8回以降に勝ち越し:14試合(28.5%)
延長戦:5試合(10.2%)
②逆転試合
22試合(44.8%)
数値を見れば明らかだと思いますが、地方予選の決勝は
「接戦」「試合が終わるまでどちらが勝つか分からない」
という極めて不確実性の高い(予測不能な)見ごたえある試合が多いです。
個人的には60%近い確率で2点差以内の試合になるというデータが印象的でした。
また、3点差や4点差あっても終盤で怒涛の追い上げを見せるケースも少なくなく、最後のアウトが宣告されるその瞬間まで本当に何が起こるか分からないのが地方予選決勝の醍醐味です。
ちなみに筆者は今年1都3県の地方決勝に足を運びました。
実際に私が足を運んだ4試合のうち、逆転試合が3試合でそれぞれ1点差・2点差・3点差の痺れる試合を見せてくれました。
神村学園(鹿児島)は8-0の圧勝でした
また、スケジュールも気になるところではありますが2024年は29試合(59.1%)が土日開催でした。
以上、数少ないデータではありますが「地方決勝もアツいよ!」ということをお届けしました。
この記事では甲子園球場で行われる本選(=全国大会)の数値は出していませんが、「本選と比べて~」など、本選と地方予選に優劣をつけたいわけではありません。というよりも、優劣つけることは不可能に近いと感じています。
そんななか、メディアで取り上げられるのは甲子園球場で行われている大会がメインなので、予選の熱さも発信したいと思い、執筆しました。
2024年大会は低反発バットが導入された最初の夏の大会となりました。
その影響は大会全体のHR数を見ると明らかで、金属バットが導入された1974年以降最少となる7本で大会史上初の1桁台という結果に終わりました。
(参考:夏の甲子園、ホームラン数が初の1桁 金属バット導入後最少 | 毎日新聞 (mainichi.jp))
それで野球がつまらなくなったかと言われるとそういうわけでもなく、むしろ接戦の試合が増えたように感じます。また、攻撃だけでなく投手面や守備面でもより緻密さ(失策の少なさやバントの正確さなど)が勝敗を分けることもかなり増えたように感じます。
様々な変化を(実は)遂げている高校野球。
そのレベルの高さやスタンドの盛り上がりをより多くの方に実感して頂けると高校野球好きとしてはこの上ない喜びです。
ここまで読んでいただきありがとうございました!!