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マンション鬼ごっこ

僕の子供の頃の遊び場は近所の公園かマンションや道路でした。

小学3、4年生の頃だったか。よくサッカーをしていた公園には『ボール遊び禁止』の看板が次々に立てられていきました。それを無視して、公園の隣の家の壁にボールを当ててしまい、怒られたこともありました。

「公園でボール使っちゃいけないなら公園ですることないじゃん」

公園での遊びが限られてきた僕たちが次に選んだ遊び場がマンション、そして道路でした。僕の住んでいる地域は一軒家やアパート、マンションが立ち並ぶ住宅街。ドラえもんに出てくるような空き地なんてありません。

子供文化センター(こぶん)というものもありましたが、規模が小さく人がいっぱいになってしまうので、あまり好きではありませんでした。

ではマンションで何をやって遊んでいたのか。

それは、「マンション鬼ごっこ」です。

僕たちの小学校の前には10階建の、初見の人なら間違いなく迷ってしまうような巨大なマンションがありました。そこに住んでいる友達も多く、エントランスのオートロックを抜けるのは簡単でした。

そこがマンション鬼ごっこの会場です。

多い時は10人くらいで、鬼を2人にしたりと割とガチで鬼ごっこしてました。特にエレベーターを使った駆け引きが面白いんですよね。

管理人に怒られることもしばしばでした(笑)。

あと、道路でも範囲を決めて鬼ごっこしてました。もちろんなるべく車通りがほぼない細い路地を使ってですが。

なんて危険でバカなんだと思われるかもしれないけど、それ以外に外遊びできる場所がなかった、これがリアルです。


まあ何が言いたいかっていうと、僕たちは公園という遊び場を奪われた当事者であるということです。現在は整備も進み、球戯場なるものが公園の中にあったり、最初から公園でボール遊びが禁止されていて、秩序が守られているところも多いでしょう。(球戯場という表現はあまり気に入らないですが)

遊び盛りの子供たちは、どうやったら楽しく遊べるかを限られた環境の中で工夫します。

はっきりとは覚えていませんが、僕たちは公園でサッカーする時は「浮き玉禁止」とか「ドリブルゴール」というルールをプラスしていた気がします。

こういった工夫をする余地を、一律に『ボール遊び禁止』というルールで奪わないで欲しい。一度失敗したり苦い思いをすれば、次はそうならないように工夫するはずです。


こどもたちがのびのび安全に遊べる公園を、そこで思いっきりサッカーができる公園をつくりたい。
それが今考えている将来やりたいことの一つです。






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