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Vol.17 静的ストレッチ+α

こんにちは。

今日は以前投稿した静的ストレッチにプラスして何か効果的なものはないのか?
という観点から"圧迫"に焦点をあてて書いていきます。

お前、なにかの+αしか書かねーじゃん

と思ってくれた方、ありがとうございます。
僕はそういうのが好きなんです。

もし仮にとても効果的なものがあったとしてもそれを習慣化する事って結構難しいと思います。

例えば、朝5時に起きることがめちゃくちゃ身体に良いとします。
それで、いつも7時に起きる人が次の日から5時に起きるようになるとは思いません。

しかし、トレーニング後は毎回プロテインを飲んでる人がいるとします。
それでいて+αでこんな事をすると良いよ
っていう情報を知ったら次の日からやってみたくならないですか?


僕はそういう意味も込めて○○+αみたいな考え方の発信を多めにしていこうかなと思います。もちろんそれだけになるわけはないです。そろそろネタも尽きそうでいつまで継続できるか分からないですけど、マガジン100投稿くらいはいきたいですね。


今日のテーマは
静的ストレッチ+圧迫
です。
普段お風呂上がりや練習後のクールダウンなどで関節可動域(ROM)を広げたくて実施している人には参考になる内容かもしれません。

参考論文

静的伸長と筋圧迫の併用によるストレッチング効果の検証

○静的ストレッチングとは

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これは有名な静的ストレッチングですね。

辞書的な意味では

反動をつけずに筋肉をゆっくりと伸ばし、しばらくその状態を維持する運動。自然に呼吸をしながら行う。
(goo辞書より引用)

一般的にストレッチといわれるようなものがこれにあたりますね。
静的ストレッチに関して以前にも少し触れているので時間がある方はそちらもみていただけると嬉しいです。

Vol.15 w-upの観点から見た静的ストレッチング

○研究方法

健常な若年者59名を対象として
・5日間ストレッチを行なっていない
・5日間激しい運動を行なっていない
・整形外科的疾患がない

という条件のもと実験が進められました。

・ストレッチ方法
静的伸長のみを行う群と、強度の異なる圧迫を併用した静的伸長を行う2群の計3群で測定

①静的伸長のみ
②5kg圧迫+静的伸長
③10kg圧迫+静的伸長

という感じです。

ストレッチングは肩の水平外転を仰向けで
30秒×3セット行いました。

・圧迫方法
Hand held dynanometerという機械を用いて大胸筋上部を圧迫しました。
この圧迫方法はこれがないと圧迫ができないというよりは重さを揃えるためのものだと思います。

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実際の様子はこのような感じです。

この圧迫強度はプレ実験の中で圧迫による
痛みを感じる寸前の強度が10kgで、
その半分の5kg
の2つで圧迫しました。
自分でこれを読みながら太腿などを押してみて圧力強度の感覚を試してみてください笑


○測定方法

ストレッチング前後に静止画を撮影して画像解析ソフトで測定したそうです。
このような方法もあるんですね。
測定することの目的だけでなく、自分がどのくらい身体を動かせるかなどは、鏡で見るだけではわかりにくく、鏡を見ながら修正できたり、逆に動作に集中できなかったりもするので、環境があれば誰かに自分の動作を色々な角度から撮ってもらう事をお勧めします。

自分の動作を振り返る事で成長のスピードが上がると思います。


○結果

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ROMというのは
Range Of Motion つまり関節可動域の事ですね。
意外と出てくるので押さえておいた方が良い単語だと思います。

平均値で比べると

・静的伸長のみ
34.2→40.05.8°の拡大

・5kgの圧迫+静的伸長
37.0→47.410.4°の拡大

・10kgの圧迫+静的伸長
32.5→42.510.0°の拡大


この結果をみると大体5°程度可動域が広がったと見て取れます。(平均値なので安易にそうとは言い切れませんが)

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5°ってどんくらい?
って思うかもしれませんが、これを見て自分で手を動かしてみて、大体想像してみてください。

もしこれを読んでいる人でGKの選手がいれば、その5°の差がどのくらいの意味を持つかが少しわかるのかなと思います。

まあ前提として運動前にこんなに静的ストレッチングを行うことは筋発揮、筋出力の観点からあまりよくないことはVol.15で触れましたので即試合で使えると言う事ははあまり期待しない方が良いですが、そのくらいのストレッチ効果があるってことです。

○考察まとめ

プレ実験で痛みの寸前というところまでの圧迫強度を10kgとしたものの、痛みを訴えた被験者もいたそうです。
その痛いと思うところまで来てしまうと、逆に筋肉が緊張してしまい、関節可動域が減少したという人もいたようです。


以上の事から、痛みが出ない範囲での適度な圧迫は関節可動域を広げる上で有効なのではないかと思います。

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このように、皆さんも接骨院などで
どこかを押された状態で関節を伸ばしてもらう
ようなケアをしてもらったことはないですか?

それは医学的にこういう根拠があったんですね。

関節を繋ぐ大きな筋肉を圧迫するのがポイントなのかなと思います。(これは個人的な知見であり本当にそうなのかはわかりません。)

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ペアストレッチというとこのように誰かに押してもらうことが多いと思います。
これも関節可動域は広がると思うので個人的には有効だと思います。

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しかし、このようにどこか大きな筋肉を押してもらって関節可動域を広げていくというペアストレッチも有効なのではないかと思っています。


このようにセルフケアの仕方の情報はいくらでも手に入る時代になっています。

そこでやらなければならないのは、
その動作やストレッチに何の意味があるのかを考える事だと思います。

このように科学や医学に立ち返れば、よりなんでそれをやっているか、やらなきゃいけないのかが整理されてくるのではないでしょうか?

皆さんも静的ストレッチ+圧迫で、関節可動域をひろげていきましょう!

参考文献


#運動生理学 #ストレッチ #筋トレ #圧迫 #運動 #スポーツ #健康 #ブログ




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