Vol.26 こまめな水分補給の"こまめ"ってどのくらい?
こんばんは。
最近暑くなってきましたね。
外にいると吸う空気がとても暑いです。
呼吸が苦しいくらいですね。
個人的には梅雨より全然こっちの方が良いですが、暑くてもかなり疲れますよね。
運動をしている人は特に気をつけなければなりません。マスクをしながらランニングをしている方も多いと思いますし。
さて、本日は暑くなってきたので水分補給についての記事です。
よく、
"こまめに水分補給をしなさい"
と言われますが、そのこまめってどのくらいなの?
っていう話が今回の話です。
暑い中トレーニングをしている人のみならず、普段生活している人もぜひ参考にしてみてくださいね!
○参考論文
水分摂取間隔の違いが暑熱下運動中の体温調節反応 に与える影響
○方法
予備テストとして最大酸素摂取量と発汗量をテスト。
発汗量は、最大酸素摂取量を測定した時の実験前と実験後の体重の変化から求めました。
(ちなみにですが、最大酸素摂取量のテストはかなりしんどいです笑。大量の汗が出ます。)
被験者が60分間自転車エルゴメーターを漕ぎ、
・5分おき
・15分おき
・30分おき
・飲まない
という条件のもと1人4回実施したようです。
被験者の方々お疲れ様でした。僕ならこの実験は断ると思います笑
○測定条件
・直腸温
腸の温度、深部体温の指標によく使われます。
・皮膚温
上腕部、胸部、大腿部、下腿部の4点で測定し平均値を求めた。
・心拍数
・口渇感
5分おきに喉が渇く主観的指標をみたようです。
・発汗量
運動中でも体重の変化を測定できる装置を使ったようです。この装置面白いですね。
・呼吸ガス
10分ごと調べたようです。
(口渇感、心拍数、呼気ガスに関してはあまり実用性がなさそうなので、本マガジンでは触れないことにします。詳しくみたい方は論文をご覧ください)
○結果
・直腸温、皮膚温
D5=5分おきみたいな見方です。
NDは水をとっていない場合です。
やはり5分おきに取るのが深部体温も皮膚温も上昇を抑えているように見えます。
15分と30分ではさほど変わらなくも見て取れますね。
・体重の減少量(発汗量)
やはり水を飲むと汗が出るというのは顕著に現れますね。よって水を飲まずに体重を落としたように見せるみたいなダイエット?は今すぐやめた方が良いってことです。水は取った分だけ汗として出るってことです。
注目すべきは、水をとった時間から5分後くらいに少しグラフが急になることでしょうか。
水の体内での押し出しってそのくらいなのかもしれませんね。ちなみに水を1日に2L飲む人の水の代謝って4週間らしいですよ。2L水を飲む習慣がある人が今出てる汗は4週間前に飲んだ水です。もっと水飲みたくなりました?笑
・発汗量について
A総発汗量
B有効発汗量(総発汗量-蒸発量)
C無効発汗量(蒸発量)
D発汗効率
のグラフです。
注目すべきはDの発汗効率ではないでしょうか
5分おきの摂取は他の時に比べて有意に効率が良くなっています。発汗効率が良ければ体温調節もスムーズに行えて、パフォーマンスの維持にもつながることでしょう。
また、飲まない郡と15分おき、30分おきの群でほとんど差がないというのも注目です。
いかに効率よく水を摂取するかが、体内の水のコントロールに大切かがわかります。
ここで注意しなければならないのはあくまで1時間の運動に限った話ですからこれ以降の話はわかりません。
水を飲まないよりは絶対に飲んだ方が良いですし飲まないのは健康的にも危ないです。
また発汗効率が悪いということは、うまく汗が蒸発出来ていないということも表しており、シャツにまとわりついたのがなかなか蒸発してくれていない状態です。
やはり汗の蒸発も体温調節には重要になってきますね。
○まとめ
簡単に言えば5分おきに水分は摂った方が良いですよ、というのが今回の実験のまとめです。
これはスポーツをしている人は試合中に5分おきにとるなってことはなかなか厳しいことなのかもしれません。とらないよりは絶対にとった方が良いと思います。
でもサッカーで言えばこの実験よりも続けて動いている時間は短いわけですし、(45分ハーフのため)
60分を超えるセット数で試合をする競技はなかなかないんじゃないかと思います。
少しでもこまめに水をとることが本当に大切ですね。そのこまめっていうのはこの実験的には5分おきだった、ってことなんです。
皆さんも是非実践してみてくださいね👍
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