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「終わりから思い描く」をちょっと手前に
有名な「7つの習慣」の第2の習慣である「終わりから思い描く」というのがあります。
自分の葬式を思い浮かべ、葬式の参列者がどんな言葉を自分にかけてくれるのかをイメージし、その時にかけてもらいたい言葉から逆算して現在の行動を決めていくという内容です。
私も「自分の葬式」を思い浮かべ、家族からなんと言われたいか、親友や友人からなんと言われたいか、仕事関係の人からなんと言われたいか、社会からなんという評価を得たいかなどを考えます。
しかし私は最初はやってみて、なかなか鮮明に思い浮かべることができずかなり苦戦しました。
何故なら、やってみると大体思い浮かぶことがよくある「家族に惜しまれる」「家族を大事にした人」「仕事も誠実にしていた人」など抽象的でテンプレートみたいなものばかりだったからです。
具体性のないものばかりをいくら思い浮かべての自分の目標として全く腹落ちしませんでした。
ここでふと「終わりから思い描く」ことの時間軸をずらしてみるのはどうでしょうか。
きっかけは2022年1月26日に実家にいるチワワが寿命を全うしたのですが、18歳で老衰でした。
その時は耳も聞こえず、目も見えず、匂いは多少わかるけど、体もろくに動かせない状態です。
そんな状態なので1日の大半は眠って過ごします。
その時に「何を思っていたのだろう」と考えたのです。
一日の大半を寝て過ごすか、体もろくに動かないので目を瞑って横になっているかでしょう。
その時に思うのは「過去の思い出」なのではないでしょうか。
過去の思い出を懐かしみ、それを思い出しながら毎日を過ごしていたのではないかと思いました。
仮に私たちが寝たきりの状態になり、1日の大半を寝るか、目を瞑るしかなくなったとすると、「死への恐怖心を抱くか」、「家族や友人を思うか」、「過去の思い出に浸るか」、となるのではないでしょうか。
その時に「過去の思い出」を振り返り、自分が充実してたと、幸せだったと思えているのならば、それまでの人生は自分にとって良かったといえます。
なら過去を思い出した時に、「どんな充実した思い出を持ちたいか」「どんな幸せな思い出を持ちたいか」「家族とどんな思い出を持ちたいか」ということから考えてみるのです。
現状の自分を「最高の思い出にする」にはどうすればいいのかを考えるということですね。
いきなり「死んだ後の葬式を思い浮かべる」ように言われても私は全くイメージできなかったので、
まずは「現状の自分」の延長線上の中で最も良いと思える行動を選択する方がより身近なためハードルが低いのではないかと思います。
寝たきりで過去の思い出に耽る時に、片思いの人に玉砕覚悟で告白するのと、告白できずに離れ離れになってしまうのはどっちがいい思い出になるかと考えるということですね。
そうしていくとあくまで現在の自分の延長線上での納得できる最良の行動なので精神的抵抗も少なくなります。
コーチングの現状では辿り着けない高い目標設定をして、そこにセルフイメージを移していくもの。
余程自己肯定感が高くないと難しいことではないでしょうか。
なら「自分の葬式」の前段階に時間をずらして一度考えてみることもアリでしょう。
だから死んだ後の時間軸ではなく、死を待つしかない状態になった自分が過去の思い出に耽る時と仮定するのです。
それにより未来の自分の視点を考えてみるという経験を積んでからなら「自分の葬式」をイメージしやすくなるのではないでしょうか。
ではでは。
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