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歩行

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2021年7月の記事一覧

最初の一歩目、麻痺側?非麻痺側?(笑)

最初の一歩目、麻痺側?非麻痺側?(笑)

さて、片麻痺患者の歩行練習です。

立ち上がりました。

最初に踏み出すのは麻痺側でしょうか?非麻痺側でしょうか?

正解は、どちらでもよい。です。(笑)

双方の振り出しによる重心移動や関節モーメントを測定した研究があり、

詳しいことは難しいので省略しますが、、、

要約すると

非麻痺側から歩き始めた場合、前方への不安定性が強いです。

しかし、効率性でみると、無駄な重心移動が少なく、スムー

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躓きは減らせるのか?

躓きは減らせるのか?

歩行は加齢の影響を受ける。

高齢者は歩幅の短縮、股関節屈曲・伸展角度の減少、踵接地時の足背屈角度減少、踵離地時の足底屈角度の減少がある。

Toe clearance(TC)は立脚中期におけるつま先の最も低い高さと定義されている。

やはり転倒経験者は、非転倒経験者に比べ、TCが低下しているとの報告有。

しかし、障害物を跨ぐ際のTCは加齢の影響について統一した経験が得られていない。

遊脚期の

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直線ばっかり歩けたって意味ないだろ?

直線ばっかり歩けたって意味ないだろ?

旋回歩行は「自動的な前方歩行」と「随意的な身体の回転」の間でバランスをとるようにして行われている。

その結果として滑らかでちょうどいい経路が描かれる。

カーブを描く際は風景が視野を横に流れるため、視線を安定させるための眼球運動にも直線にはない動きが生じることになる。

旋回歩行にはロールバイアスの学習が必要。

次の動きをリアルタイムに予測して、運動制御をあらかじめ行うことが必要となる。

歩行時の関節の動き、筋活動を覚えてしまう

歩行時の関節の動き、筋活動を覚えてしまう

股関節

前遊脚期で10°伸展、遊脚相で30°屈曲

初期接地時内外転中間位、荷重応答期にかけて内転しその後外転する

初期接地時外旋位、立脚相の大部分で内旋し、遊脚中期まで外旋

膝関節

初期接地で5°屈曲位、荷重応答期で10~15°屈曲し、踵離地付近までにはほぼ完全伸展する

足関節

立脚終期で10°まで背屈、その後足趾離地にかけて20°まで底屈

前脛骨筋

踵接地より生じる底屈を減速し

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簡単にできる歩行テスト?

簡単にできる歩行テスト?

その名も2ステップテスト!立位状態から大股で2歩歩きます。

最初のつま先の位置から着地点のつま先までの距離を測ります。

2歩幅(㎝)÷身長(㎝)=2ステップ値

2ステップ値が

1.3以上:移動能力低下に問題なし

1.1以上1.3未満:移動能力低下が始まっている

0.9以上1.1未満:移動機能の低下が進行している

0.9未満:移動機能の低下が進行し、社会参加に支障をきたしている

パーキンソンには後ろ歩きをするべし❓

パーキンソンには後ろ歩きをするべし❓

パーキンソン病はホーンヤール重症度分類Ⅲ以上になると、抗重力筋である下肢伸展筋機能の屈曲筋に対する相対的な低下や固縮により屈曲筋優位の姿勢調節となる。

そのため股関節と膝関節が屈曲位を取りやすくなる。

その結果、身体重心は支持基底面の後方へ偏位し後方転倒しやすくなる。

代償として前屈姿勢が増強する。

前屈姿勢の増強は二次的に股関節や脊柱の可動域制限、腰部傍脊柱筋への過負荷、腹筋群の筋活動低

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