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本の紹介&感想1『雑談の一流、二流、三流』

 


 本書は高校時代、生徒会長でスポーツ万能だった著者が営業職につき、成績ドベで左遷されたという紹介から始まります。そこから、著者はコミュニケーションについて学び、大活躍してエリアマネージャーになり、その後、コミュニケーションスクールを立ち上げました。そんな著者や著者の周りの成功者に共通する雑談の技術を伝えてくれる本です。

 この本では、雑談を7つのパートから解説しています。超具体的に誰でも実践できる内容なあのでぜひ本書を読んでみることをお勧めします。いろいろな場面において、雑談の一流、二流、三流のとる行動を紹介してくれるところも本書の特徴です。

Chapter1 雑談の始め方
Chapter2 話の広げ方
Chapter3 聞き方とリアクション
Chapter4 雑談の盛り上げ方
Chapter5 相手の懐に入る方法
Chapter6 好印象の残し方
Chapter7 雑談がうまい人の心構え

細かい説明は本書を読んでもらいたのでここではせずに、アバウトな要約をします。

1、
 まずは会話の始め方からです。会話の主題は相手を意識しましょう。人間、一番興味のあるものは自分です。だから話初めはとくに、話題を相手にしましょう。
 よく挨拶は大事といわれますが、ただのあいさつでは一流にはなれません。ただのあいさつでは終わらずに挨拶にツープラスしましょう。ただ挨拶するだけでは二流どまりです。一流は挨拶+2個話を加えて、ただのあいさつで終わらせません。挨拶だけで終わらず、挨拶から会話につなげましょう。その時にもやはり主題は相手です。 
 話題が無くなったらどうするべきでしょうか?もし、話題の内容に困ったら、毎日することについて話しましょう。話題に困ったときは無理に話題を探してくるより、だれでも興味を持てる毎日することについて話してみましょう。例えば、食事・運動・仕事・お金(の出費)・睡眠など。
 何度も本書で言われることですが、会話において重要なことは相手が安心できる環境を作ることです。そのために、非言語のコミュニケーションについても意識してみましょう。その中でも特に大事なのが表情。常に相手がどんな表情を求めているのか考えて話しましょう

2、
雑談が一流の人は相手から自然に会話を引き出すことが得意です。そこで役立つのが接続詞です。「ということは/ちなみに~何ですか?」のようなフレーズを用いて相手の話を巧みに引き出します。  
 また、質問をするときに気を付けることは質問は具体的にすることです。抽象的な質問は答えにくいことが多いです。ですから質問はなるべく答えやすい具体的な質問を選びましょう。相手に対する質問は相手への興味と解釈されるので、好印象を与えます。
 しかし、質問ばかりしていると尋問のよになってしまい、居心地が悪いです。そこで質問の種類を使い分けましょう。実は質問には三種類あることを知っていますか?質問には「深める」、「広げる」、「進める」といった三つの種類があります。深める質問においては、「なぜ?」を使い、質問を奥に深めていき、広げる質問では「他には」という質問で話を横に広げていくイメージです。会話を進める質問とは、「それで/それから」を使い話を進めていきます。
 重要なことは、何でもかんでも聞きまくることではなく、相手の話したいことを話させることです。つまり常に相手の立場を想像しながら話すということですね。
 相手を褒めることも相手を心地よくさせるには有効です。ですが、ただ褒めるだけでは、一流とは言えません。ほめた後に「何か理由があるんですか」と一言加えるだけで、相手に興味を持ってくれているんだなっといった印象を与えられます。ほめるところがない時は、以前と比較してほめてあげることも一つの手です。うわべだの誉め言葉はもちろん不快感を与えるので、気を付けましょう。
 話を盛り上げるテクニックとして、相手との共通点を探すことがよく上げられまあすが、もし共通点が見つからないときは相手との相違点に着目してみましょう。相違点は必ずあるものですし、なぜ自分と違うのかとか、どこが違うのかを面白がって興味を持てば、相手も自然と話してくれます。

3.
三つめは、聞き方とリアクションの取り方についてです。人の話を聞くとき共感することは大事で、共感できれば、話も盛り上がります。ではどうやって共感すればいいのでしょうか、自分の知らない話はなかなかイメージしにくいです。そこで相手の話を映像化して、同じ映像を想像してみましょう。そうすれば、無理なく相手の話に共感できるでしょう。
 また、反応するときに感嘆詞を用いると、より話は盛り上がるでしょう。「へぇー/はぁー/ほぉー」に感情をのせて話を聞くと相手は話しやすくなります。また、一流は感嘆詞にプラスして、一段上の表現を使います。例えば、「熱量が違いますね/オーラがありますね/覚醒していますね」など普段あまり使わないような表現で言い換えることで相手を喜ばせます。
 では相手がネガティブな話をしてきたときにはどう反応するべきでしょうか。ネガティブな話に無理に共感するのもあまり得策とは言えません。そういう話を持ち出す相手は何を求めているか想像してみましょう。三つのことを求めています、1認められたい2ほめられたい3励まされたい。その欲求を満たすには相手を承認し、称賛し、奨励します。相手がマイナスからプラスの状態に変わるように意識して話してみましょう。

4.
雑談の盛り上げ方です。
まずは一人が話すべき時間の長さについてです。話の長さは大切です。ちょうどいい長さを意識することで、会話にテンポが生まれ、飽きることなく、会話が続きます。その時間は15~30秒です。それぐらいで会話を回すのがベストです。
 話を盛り上げるテクニックとして、「たとえ話」も有効です。似ているものを連想して例えるだけで相手に伝わりやすくなります。
 ほかには「擬音語、擬声語」も有効です。これらを話しに取り入れることで話にインパクトを持たせることができます。
 ほかには「一人二役」も有効です。話の中で登場人物が話す部分を少し声色を変えて演じてみると、リアリティがまし、わかりやすく、おもしろくなります。
 あとは自分の話をするときは、「どう思います?」「〇〇じゃないですか?」「こんなことあります?」みたいに相手に話を振っているような話し方をします。そうすることで、相手を飽きさせずに、まるで二人で会話をしているかのようにすることが可能です。
 話においてもっともその場を盛り上げるのは笑いです。笑いを通して、いい場を作ることは非常に重要です。そこでポイントとなるのが、結論の手前にギャップを持たせることです。大爆笑を取るのではなく、少し話にアレンジを加えて周りの人を楽しませてみましょう。
 最後の話はテクニックより少し本質的な話です。話を盛り上げるうえで、とても重要なことです。

①人間は自分が話したいことを話したい
②人間は自分が聞きたいことを聞きたい

この二つのことは非常に重要です。つまり会話において話すべきテーマは、
①相手が話したいこと②相手が聞きたいことです。
学校の授業のように興味ないことを延々と語られることほど眠くなることはないですもんね(笑)。相手が何に興味があるか知るには事前にヒアリングして、少し調べていくことも有効です。

5・6、
技術的なことが多かったので、さらっと説明します。

相手の懐に入るのに有効な方法
・会話中は必ず腹を向けて話す。
・手のひらを上に向けることで相手に安心感を与える。
・自己開示は少しづつ。相手と自分交互に自己開示する感じ。
・あえて、マイナスな点をカミングアウトして弱みを見せる。いじられる。
・人間は誰でも、教えたがっているということを念頭に置き、年上の方に対しては教えを乞う姿勢で話す。

好印象の残し方
ギャップを使う。例えば、普段ふざけている人がたまに真面目なトーンで話したりしてみる。
・エッジを利かせる。嫌われることもあるが、強烈なファンがつくこともある。一番記憶に残らないのは無難なキャラ。
別れ際に、記憶に残った具体的なエピソードを伝える。例えば、「今日の~の話とても共感しました。ぜひまた聞かせてください。」のように。
人は最後に与える印象がもっとも大きいので、最後こそ大事。

7、
 いよいよ最終章、この本のメイン章なのでがっつり解説していきます。
会話において最も重要なのが、相手への関心です。相手に関心が持てないという人は多くいます。どうすれば相手に関心を持てるのでしょうか?好奇心がキーワードになります。決して無理に興味を持つということではなく、知らないものを知ろうとする好奇心を持つのです。会話において、新たな知識を得るつもりでインタビューしましょう。
 また、自信も会話において重要です。自信が持てないから、会話をうまくできないという人は多くいます。しかし、自分の好きなことを話すときや、仲の良い友達と話すときは誰でも自信をもって話すことができます。その違いは何でしょう?自分の話すことに見通しがついているときはうまく話せます。本書で述べてきたように、雑談の始め方、広げ方、聞き方、盛り上げ方、好印象の残し方を実践して経験を積めば、雑談においても見通しが立てられるため、自信をもって会話ができると思います。何においても一流の人は間違いなくコミュニケーションの達人です。常に、「どんな会話をすれば相手は心を開いてくれるか」「相手が求めているものは何か」「相手が喜んでくれるものは何か」などを徹底的に研究してます。
 最後に、人が集まってくる人というのは、やはり温かくてエネルギーがる人です。「雑」とはとりとめもない話、「談」とは話すことで燃え立つ炎を意味します。つまりたわいもない話から場を盛り上げることです。そういうことができる人は自燃の人です。それはどんな人でしょう?成功者が必ず持っているものは「問題意識」です。問題意識とは現状と未来の差分に問題を感じる意識のことです。その意識が高ければ、高いほど、「何とかしたい!」と熱を帯びて、エネルギーを持ちます。一生懸命雑談を研究をし、普段の会話に取り入れていけば、間違いなく会話に熱を帯び、多くの人を引き付けていきます。


感想
 この本を読んでコミュニケーション能力についての私の考えは一変しました。今まではもっとうまく話せるようになりたいなーと思いながらも、コミュ力はセンスだから、努力しても無駄と思っていました。しかし、そんなことはなく、著者は努力で話すことにおいて一流まで上り詰め、今ではコミュニケーションの先生です。私自身、今までの自分の会話を振り返ると、相手のことをほぼ意識していませんでした。とにかく自分の話したいことをはなし、聞きたいこと聞く。話が盛り上がることもありますが、それは偶然うまくいっていたにすぎません。ですから、この本で学んだことを沢山実践して、経験値を積んで雑談において一流になれるように努力します。これは受験期に意識していたことなのですが、何か新しく学ぶとき、アウトプットとインプットの比は8対2です。つまりは取り入れた知識をどうアウトプットするかが大事ということです。大学生である私は恵まれたことに、バイトやサークル、インターン先、実践する場はいくらでもあります。あとはどれだけ雑談で一流になりたいかという思いの強さが大事です。雑談で一流になれれば、人間関係は間違えなく豊かになるし、どんな仕事についたとしても、うまくいくことでしょう。
だから、積極的にここで学んだことを実践していきます。
皆さんもぜひ、やってみてはいかがでしょうか?


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