Shunsuke Matsuo

フリーランスのゴルフライターで「日本のゴルフを面白くする」ことをテーマに活動しています…

Shunsuke Matsuo

フリーランスのゴルフライターで「日本のゴルフを面白くする」ことをテーマに活動しています。その一環で日本初・世界で初めての新競技「ゴルフトライアスロン」を立ち上げ代表を務めています。創世記のキャロウェイゴルフと出会い、社員として20年間、日本の広報、渉外活動を務めました。

マガジン

最近の記事

アーサー王伝説とパターに込められた名前

ARGOLFのパターにはアーサー王伝説にちなんだ名前が付けられている。 その理由をARGOLF創設者のオリバーに聞いたところ「ARGOLFはアーサー王伝説でも有名なブリター二の森の近くにあります。欧米人なら誰でも知っている伝説で登場人物や地名はすぐにどんなものかイメージできるものです。それに関連する名前を付けることで、自分の持っているパターにより親しみが湧くはずで、ナイスパットをしたら「Good job! アーサー」など、その名前を叫んで抱きしめたくなるのが人間の自然な行動だ

    • パターのヘッド素材について

      ユニークなヘッド素材 パターに使われている素材について、多くのゴルファーはあまり気にしていないように見えます。しかし、パターデザイナーにとって性能やデザインを決定するのにとても重要なファクターなのです。特に素材から来る打球感はボールのスピードコントロールに大きな影響をもたらすことから素材選びは良いものを作ろうとすればするほど慎重になります。 ARGOLFのパターヘッドは大きく分けて3つの異なる素材を使用しています。ひとつはチタン合金TA6V、2つ目はスレンレス鋼でGSS304

      • コロナ禍の中,ゴルフトライアスロン大会を開催して

        2021 伊豆ハイツ・ゴルフトライアスロン選手権 11月13日、3日間続いた強風がその日だけ何故かぴたりと止み、大会の会場となる伊豆ハイツゴルフ倶楽部ではこれ以上ないと思われるような最高のコンディションで第2回目となるゴルフトライアスロンの大会を開催することが出来たのです。これはゴルフの神様がここに至るまでの我々の必死の努力に対してのご褒美のように感じたのです。 Short Story 大会開催への一筋の光 ここまでの道のりは決して順調とは言えるものではなく、新競技を立ち上

        • ゴルフにおけるジェンダーギャップ

          ほとんどの人が気がついていないのか、そのようなものは存在しないと思っているものに、ゴルフに大きなジェンダーギャップが存在することを。 現在、ジェンダーについていろいろな分野で注目されるようになったことはとても良いことでSDG'sでも取り上げられていることでも分かります。 ではゴルフに存在するジェンダーギャップにどのようなものがあるかと言えば私は特徴的なものが2つあると見ています。 その一つは女性用ゴルフクラブの存在で、もう一つは女性用と称するティーイングエリア(ティグランド

        アーサー王伝説とパターに込められた名前

        マガジン

        • Callaway Golf STORY
          1本
        • ゴルフ関連
          1本
        • エッセイ
          0本

        記事

          身近に欲しいな!こんなゴルフ場

          ゴルフをする楽しみってなんだろう? 人によっても違うけれど、それぞれのプレイスタイルでゲームを楽しむことだと思う。家族や友人たちとたわいない会話をしながら白球を追いかける。良いショットもあればそうでないショットもある。長いパットが一発で決まることがあれば、わずか50cmくらいのパットを外すこともある。競技でなければ一つのショットに一喜一憂することがゲームを面白くしてくれるからだ。 ゴルフ場は各ホールが変化に富み、ホールごとに異なる攻め方が必要でグリーンとティグランドがある程度

          身近に欲しいな!こんなゴルフ場

          ゴルフ場をMTBで疾走する!

          ゴルフ場のカート道を自転車で走る! そんなことできるの? できます! ゴルフ場次第ですが… ゴルフ場のカート道は隠れた絶好のサーキットコースです。 ゴルフ場を自転車で走ったことがある人はゴルフトライアスロンに参加したことがある人か、ゴルフ場の関係者で人がいなくなったゴルフ場で密かに自転車を楽しんでいる人しかいないのです。 ゴルフ場は今まで「ゴルフをするだけの場所」として存在していました。 ゴルフ場を自転車で走るなんていうことは想像外のことで、実際ありえないことだったからです

          ゴルフ場をMTBで疾走する!

          僕がCallaway Golfで学んだこと<Hit till Happy・編>

          "Hit till Happy" 成功するまで何度でもやるこのシリーズ最後の言葉となりました。 締めの言葉としてふさわしいものだと思っています。 "Enjoy Your Game"から始めましたが、すべての言葉がいろいろな形でリンク、噛み合って、最後はこの言葉"Hit till Happy"で締めくくるわけですが、ビジネスをするにあたってイリーが最も大切に使った言葉だからです。 これら8つの言葉を順番に並べ、よくかみしめてみるとイリー・キャロウェイのビジネス哲学が見事に表現さ

          僕がCallaway Golfで学んだこと<Hit till Happy・編>

          僕がCallaway Golfで学んだこと<Be Honest 編>

          "Be Honest" 全てにおいて正直であれ「正直であれ」とはシンプルで明快な言葉ですね。誰でも理解できる言葉ですが、実際これを実践することはかなり難しいのです。 人は1日に少なくとも数回小さな嘘をつくそうです。それは女性より男性の方が統計的には多いと言われています。 この小さな嘘とは見栄や少し不都合なことに対する答えとして使われるケースが多いのですが、その小さな嘘(正直でないもの)をつくと、それを正当化するためにさらに嘘を重ねてしまう怖さがあります。 それが雪達磨式に大き

          僕がCallaway Golfで学んだこと<Be Honest 編>

          僕がCallaway Golfで学んだこと<Under Promise Over Delivery編>

          "Under Promise Over Delivery" <約束は小さく、結果は期待以上のものを> この英文を直訳すると、「約束した期間より前に出荷する」となります。 僕が現場でこの言葉を実践しているところを見て感じたのは、これは<究極のサービス>の在り方ではないかという点でした。 期待以上の施しをされると顧客はどのように思うかを先回りしてそれを取り入れていたからです。 キャロウェイゴルフの創業者のイリー・キャロウェイ(以後イリー)は、 まず優れた製品、次はそれをどのよ

          僕がCallaway Golfで学んだこと<Under Promise Over Delivery編>

          僕がCallaway Golfから学んだもの<最高のものを作ることが先決・編>

          "Product-Marketing-Service-Brand" その順番が大切だ キャロウェイゴルフの創業者イリー・キャロウェイ(以後イリー)のメーカーとしての明確な考え方です。 小さな企業が成功するには まず製品の品質・機能が優れていなくてはならない。 もし、広告や販促活動に十分な資金がなくても 製品の品質や機能が優れていれば、 それを使った顧客は「これは良い」と言って人に勧めてくれる。 口コミである。 しかし、品質が市場にあるものと同じか、それ以下であれば マーケ

          僕がCallaway Golfから学んだもの<最高のものを作ることが先決・編>

          僕がCallaway Golfから学んだもの<"Make a Story"編・その2>

          ゴルフビジネスにおける"Make a Story" 語るべきものストーリーを創る。 優れた製品を成功させるには唯一、最初のステップが肝心である。 成功するには、競合との競争の中で いかに興味深いストーリーを持つかである。 ワインビジネスにおいては「英国エリザベス女王陛下のお墨付き」が最大のストーリーとなり素晴らしい結果をもたらしました。 ゴルフビジネスにおいてはどのようなストーリーを考え、実践したと思いますか? ストーリーの最も効果的なものは著名人が使用して「これは良い」

          僕がCallaway Golfから学んだもの<"Make a Story"編・その2>

          僕がCallaway Golfから学んだこと<"Make a Story"編・その1>

          "Make a Story" 小さな会社が素晴らしい製品を開発し発表したとしても、どれだけの人がその良さに気がついてそれを手にして購入まで至るかは重要な問題です。 広告宣伝費、販売促進費は先行する大手企業に比べれば微々たるものです。競合他社の製品に混じって市場で生き延びていくには、消費者に強く訴える何かがなければなりません。イリー・キャロウェイ(以後イリー)は次のように明確な差別化を戦略として使ったのです。 "Make a Story" 語るべきもの、ストーリーを創る 優れ

          僕がCallaway Golfから学んだこと<"Make a Story"編・その1>

          僕がCallaway Golfで学んだこと<最高の人材を雇う編>

          "Hired the best people in the industry" <事業に最高の人材を見つけ雇う> キャロウェイゴルフの創設者であるイリー・キャロウェイ(以後イリー)はどのような事業においても、その業界のトップを目指すならそれにふさわしい人材が必要で自分一人でなんでもこなすことは事業経営において不可能であることは十分に理解していました。 僕が本当にすごいなと思ったのはイリー独特の人の見つけ方、雇い方です。基本的な考え方としてイリーはこのように言っていました

          僕がCallaway Golfで学んだこと<最高の人材を雇う編>

          僕がCallaway Golfで学んだこと<DSPD編>

          "Demonstrably Superior & Pleasingly Different" 明らかに優れていてその違いを楽しむことができる この言葉はイリー・キャロウェイ(以後イリー)のビジネス哲学でもあり、キャロウェイゴルフの全ての事柄に関しても、この考えがベースになっています。そしてキャロウェイゴルフではこの文章の4つの単語の頭文字をとってDSPDとし、会社の基本コンセプトを表す言葉として使っています。 DSPDは製品第一主義と捉えられがちですが、市場で生き延び成功

          僕がCallaway Golfで学んだこと<DSPD編>

          僕がCallaway Golfで学んだこと<Take a Risk編>

          "Take a Risk"この言葉をシンプルに捉えるなら<リスクをとる、挑戦する>という意味です。リスクは危害や損害にあう高い可能性ですからリスクをとる、ということは損害が発生する可能性が高いことを受け入れる、ということになります。なかなかできることではありません。 イリー・キャロウェイ(以後イリー)はただ単にリスクを恐れずチャレンジすることが大切だ、と言っているわけではなく、伝えたい考え方はこうだったのです。 ”経験していない分野こそ、 時代を切り開く創造性・新規性・価値

          僕がCallaway Golfで学んだこと<Take a Risk編>

          僕がCallaway Golfから学んだこと<Enjoy Your Game編>

          ゴルフをする人ならCallaway Golfの名前は聞いたことがあると思います。 しかし、どのような人が、いつ創設したのか、なぜ会社を起こしたのかを理解してその会社の製品を使っている人は少ないものです。 僕は幸いなことにCallaway Golfが創業からしばらくした1991年に大ブレイクし、1996年には世界No.1のクラブメーカーに駆け上がったその真っ只中にいて、何がそこに起こっていて、その核になっていたものはなんだったのかを見ることができたのです。 そこで見たことは単

          僕がCallaway Golfから学んだこと<Enjoy Your Game編>