コロナショックで企業のコミットメントライン契約が過去最高に
コロナショックによる業績の悪化や先行き不透明感が広がるなかで、金融機関とコミットメントライン契約を締結する企業が増えています。日本経済新聞でもこうしたトレンドが取り上げられました。
※そもそもコミットメントラインとは? ⇒ こちらのnoteを参照
前年比134%で過去最高水準に
上記は、コミットメントライン契約額の推移を示した日本銀行の統計データです。これを見ると、コロナショックの広がりにより急増していることが良く分かります。
コミットメントラインの確保に動いた企業で代表的なのは、ANAホールディングスです。近年、国際線の強化に取り組んできたANAにとって、コロナショックによる訪日外国人の激減は大きな大きな痛手となりました。
ANAの片野坂社長は、株主総会で以下のように説明しました。
ANAHDは手元資金確保に動いていた。6月までの3カ月間で5350億円規模の資金を調達したほか、5000億円のコミットメントライン(融資枠)を確保したことを強調した。
ANAがコミットメントラインに政府保証を要請?
ANAのコミットメントライン(融資枠)を巡っては、政府保証が大きなキーワードとなりました。2020年4月に、ANAホールディングスが融資枠に政府保証を付けるよう要請したことが報じられました。
これの意味するところは、ANAだけでは、もはや融資を受けるための信用力がないということです。政府に直接信用力を補完してもらわなければ、銀行からの融資を引き出せない状況だ、というわけです。
コロナ禍において、多くの企業はコミットメントラインに限らず、短期借入金など様々な手段でキャッシュの確保に動いてきました。※下記note参照
今回は以上です。
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