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作り手:池田幸恵さんのお話(大山ジビエ工房)~略して"エモボ" vol.3~

猟師、大山町議員、大山ジビエ工房創設者でありメンバーの"大山町のなんでも屋さん、池田 幸恵(いけだ ゆきえ)さん。お話を伺うと、超過密スケジュールで動き回るパワフルな幸恵さんの姿とは裏腹に、他人を思う繊細さが垣間見えました。

「自分の最期に見る、走馬灯が"よかったな"と思えたらいい」と語る、
旨味たっぷりのいのしし肉が入ったエモボvol.3の作り手は、こんな方です。

幸恵さんが歩んできた道


幸恵さんは徳島県出身。お遍路さんが行き交う"おせったい"が当たり前の地域で生まれ育ちました。
鳥取県大山町への移住は「大山でスキーがしたかった」から。結婚を機に移り住まわれました。

現在は、大山町議員を務めている幸恵さんですが、昔は、塾の講師をされていたそうです。

その時に、阪神淡路大震災が発生してね。同級生を亡くして、その子の兄弟が心を病んでしまって…子供に何かを教えるよりも、
天国に向かう時に笑顔で旅立つお手伝いの方がいいなと思ったんだ。

そこから介護士に転職。社会福祉協議会に勤務後、「地域のために何かできることを」と思い、まちづくりの事務局を引き受け、今に至るそうです。

「したいことを全部自分で行うことは無理、人を巻き込んだら、自分ができないこともできる。」
"他力本願"によって建設的な方向へ物事を進めていく幸恵さん

大山ジビエ工房誕生

大山ジビエ工房創設の関係者でもある幸恵さん。どうして創設に至ったのかをお伺いしました。

移住後からお米作りをしているんだけど、田んぼがいのししに荒らされてしまって。2〜3年同じ状況で、どうにかしなきゃと思って猟師になった。
けど今度は、撃ったいのししは、撃った猟師が埋設処理もしなきゃいけないから、大きな機械も土地も必要。
毎日見回りも必要で、そんなことしてたら赤字になっちゃう。
こんなん意味わからん、後継者もできない、高齢化率も納得。
人間の都合で奪った命だし、こんなに美味しい肉なのに…
それで、ジビエとして活用しようって。

ジビエ解体処理施設をただ作っても、他と同じようなレベルでは消えてしまう。"必要とされる施設にならないといけない"と考えた幸恵さんは、大山町協力のもと、新しい衛生管理の手法の導入や次の時代を見据えた設備投資を施したオープンな施設を作られました。

みんなの困りごとが解決して、お金になっていく。それはみんなのやる気にも繋がるし、後世に残っていくよね。

ノンストップで循環する、みんなが喜ぶサイクルを作り上げた幸恵さん。
そんな幸恵さんのモチベーションはなんでしょうか?

笑顔で旅立つお手伝い

人生の走馬灯を見る時の一部が、「よかったな、楽しかったな」ってみんなにもなってほしい。介護士になったのもそう思ったから。

自分だけじゃなくて、みんなが喜ばないとね。死んだらあの世にお金は持っていけないもん。お金は変動するけど、人の気持ちは繋がりができたら変動しないし。

自己満足の中でだけど、自分の最期に見る、走馬灯がよかったなと思えたらいいなって思うよ。

「この人とこの人を合わせたらいいかも」とマッチングさせ、みんなが望む方に繋いでいく。その後に事業が発展したり、関係人口が増えていけば、自分は当事者じゃなくても嬉しいと幸恵さんは語ります。

他人をつなげていくから、幸恵さんのもとに情報が集まる。
そこから芋づる式に関係人口が増えていく。
幸恵さんが作るたくさんの循環する"輪っか"によって、今日も大山町でみんなの困りごとが解決し、後世に伝わるものが増えているのです。

幸恵さんの住む地域は限界集落。お義母さんが住まわれていた空き家をフリースペースとして活用している。訪れる人たちで綺麗にしていく→耕作放棄地で米を作る→田んぼの電柵を貼り直す→
地域の人と関わりを持ち地域の人も待ち遠しくなる…のように循環していくのだ 
ちなみに、アイキャッチに登場しているのは愛犬ネムちゃんとケンタくんです。かわいい!

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