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母と何を競うのか?

「たぶん、あり得ない話なんだけどね。仮にパパ(私の父)よりママが長生きしたら、必ず次のパートナーを探すわ」

昨日の夕食時の母の一言。
びっくりして、母の顔を二度見してしまいました。

「だって、一人でいるのってつまんないじゃない? パパと話すのが楽しいから、パパがいなくなったらパパと同じように話せる人と付き合いたいの」

確かに両親はよく二人でおしゃべりをしています。内容はその日にあったことの時もあれば、お互いの趣味のことだったり、テレビを見ながらだったり。

普段はお互いに好きなことをして過ごしていますが、でもやっていることについての話にはお互いに興味を持って耳を傾けているようです。

「よく、旦那さんが亡くなるともう二度と男の人なんて嫌っていう友達がいるんだけど、全然そんなことないなぁって思うのよ」
と母。

「恋愛とか、新しく誰かと関係を築くとかってとてもエネルギーを使うことだと思うけれど、平気なの?」
と私は尋ねました。

「全然、エネルギーには自信があるから。年齢は80代だけど、気持ちはまだ50代くらいなのよね」

母はニコニコしながら話します。

現在、80代前半。大きな病気もなくいたって健康。日々習い事に出かけたり、お出かけしたり、適度に運動もしています。
私から見ても本当に元気です。

「あ、パパから電話だ」
こんなことを話していたら、離れて暮らしている父から電話がはいりました。
その電話にニコニコしながら応える母。

こんな感じですから、きっと一人になったらすぐにいい人を見つけちゃいそうです。

でも、父もとても元気なので、まだまだ当分、父と二人の関係はちゃんと続くことでしょう。

それにしても、まさか母からこんな言葉を聞くとは思っていなかったので、本当に驚きました。

おそるべし、母。

私も、母に負けてはいられません。
(何を競うのか、わかりませんが……)



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