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【特別編】アウトサイダー高学歴の就活(5/5)飲食店経験者からみた日本の問題点、そして「就活で悩むな」(さとうさん)

さとうさんプロフィール

旧帝国大学のどこかの大学。コロナ禍のオンライン授業期に山奥で自給自足生活をしたのを機にレストラン営業など奇抜な学生生活を経験。コンサル業界に内定。

note: さとうの旅|note

面接官のレベルで、志望度が変わっていく

ー志望度が選考受けながらどう変化したかってあります?

『あります。本当面接にすると、面接官の人間性とか優秀さもだいたいわかるので、その「あなたは戦ってきたのか?」っていうところは、だいたい話すと印象でわかるというか。』

ーまあそうですね。それはもう間違いないです。

『ぬるい会社でぬるいことやってた人は「言葉が軽いなー」みたいなのがあって、特に○○(Saas)とかは創生期からやってきた人がすごい優秀で面白くて。』

ーあれこそ、日本のスタートアップのトップテンとか入っちゃってる人たちですもんね。

『あ、そうですね。そういう人と面接で話すのは刺激的だったので良かったですね。』

ーなるほど。面接官のレベル感で、ここいいなみたいなので、志望度が上がったみたいな感じもあって。

『上がったり下がったりしますね。』

内定承諾の決め手

ーなるほど。でもなんで最後は○○社なんですか?

『(決め手は事業内容と社風。詳細は社名が推察できてしまうので割愛)』


社会的意義はどれくらい意識したか

ーそしたらちょっと、社会的意義のほうにちょっと入ってきたんですけど、就活の開始時点からSDGsとかサステナビリティってキラキラポリコレの方か、地方行ったりとか、貧困支援がっつりやってるのとかちゃんとしたやつ、主に二つぐらい流派があるかなって感じがするんですけど、もともと興味ありました?

『でも社会的意義っていうと、僕もともとボランティアとか何も興味なくて、今もそんなにないんですけど、強い人が強いだけじゃダメだなって思うのは結構大学に入ってから痛烈に思っていて。

で、僕はすごくあのありがたいことに健康で丈夫な体をもち、まあ、比較的優秀で高い能力を持ってるなあっていう風に思っていて。

じゃあそれで自分だけ幸せになったらいいのかって、そうではないなと思っていて。まあ、やっぱあの、ずっと公立だったので、国から育ててもらった感じもあるし、社会をよくするために自分のエネルギーを使って行った方が良い、必要だろうなと思って。

飲食業とかでも、綺麗事じゃなく「お客さんが喜んでくれるから頑張れる」って本当にあるんですよね。だから、人がちゃんと喜んで誰かの幸せとか価値向上に繋がっている会社じゃないと働く意味はないなって言うのは思っていますね。』

ー以前飲食チェーンにインターンしたときに思ったんですけど、食料品とか飲食の人たちって結構売り上げとか度外視で、とにかくお客さんが喜んでくれることとか、お客さんの笑顔とかが最上って価値観ですよね。

『しかも飲食店自分でやるぐらいやり込んでたら、自然とそういう価値観が湧いてくるって感じだったんですよ。』

ーそのサステナブルって、いろんな企業が打ち出したりもするじゃないですか。そこでどう思いました?なんかいいなと思いました。

『そういうのは全然いいと思わなくて。もちろん悪いと思わないんですけど、自分が生活していく中で身にしみて感じた問題点とかの解決をちゃんとやろうとしてる会社に惹かれたみたいな。本当に主観的な社会的意義があるか否かみたいな。』


飲食経験者からみた、日本社会の問題点

ーちなみに、さとうさんも感じてる問題点ってのはどういうのですか?

『中小企業とかで言うと、本当飲食店もそうですけど自転車みたいな感じで、一回こぐのをやめると倒れてしまうじゃないですか。だから、目の前の業務をこなして、その自転車を前に進めるためにエネルギーが必要になってきて、問題を改善する余力が無いっていうのがまあ本当いろんな職場であるんですよね?

だから、例えばマニュアルがない飲食店ってたくさんあるんですけど、仕事のマニュアルを作成した方が、新入りがすぐ使えるようになるからいいよねって認識はあるんですけど、毎日十何時間も業務に追われた後、じゃあマニュアル撮影しますか?って言ってもそれはなかなかできなくて。

そこにコンサルとかが外部から来て、問題に対して集中してエネルギーを投入して去っていくっていうのが必要だなと思いますね。』

ーおーなるほど。そこでコンサルが出てくるんですね。

『で。僕がお世話になった民宿の事業再構築補助金の書類を書いたことがあって。「頭いいからできるやろう」って言われて。国に提出する書類を会計の勉強とかして書いて。で、結局1000万円国から降りたんですね。はい、はい。で、そのときとかもやっぱり「必要な人が申請ができない」みたいなことがあって。』

ー確かにそうですね。ちょっと会計の知識がいるってなってくると、一日十何時間と業務やって、お店回すっていう人たちにはもう厳しいですよね。

『だから、もちろん、意味ない仕事をしているコンサルもたくさんいるし、本当なんか戦略コンサルは餅をきれいに書くことを仕事にしてる部分があると思うので、あれですけど、意味がある仕事であることは間違いないんじゃないか?みたいな。

ーそうかじゃあなんかわかりやすい、いわゆる「環境に優しくしましょう」とか、「女性がうんたら」みたいな、キラキラ方向じゃないところから見つめていたって感じなんです?

『そうですね。中小企業と飲食店の現場ってもうちょっと切迫してるよねってのはすごいあるので。』

ーそこをちゃんと見て働いた経験した人からすると、確かに。

『百年後に島が水没しますとか、そういう話をやる余裕ってないよねみたいな。』

ーなるほど。じゃあんまりそっち方面には惹かれなかったって感じですね。

『そうですね。そんなにまあ、そもそもそういうことを声高に行ってる会社を受けてないからわかんないけど。』

ーto Bだから尚更ちょっとそこが薄かったっていうのもあるんですね。



就活で真剣になるのは良いけど、深刻になるのはダメ


ー最後に、読者に向けてなにか言いたいことはありますか?

『就活やってる人にちょっと伝えたいのは、、あの本当に舐めてかかった方が良くて。一生懸命やるのってすごく大事なんですけど、とは言え、真剣にやるのはいいけど、深刻になっちゃ行けないなみたいな。

別にそれで人間としての価値が左右されるわけでも全然ないし、比較的、大きな人生の岐路ではあると思うんですけど、例えば別に仕事なかったとしたら、なんか一年ぐらい語学勉強してるとか、別の国行ってもいいじゃん、みたいなふうに僕は思うので。もちろん、強者の論理だろうってそのとおりなんですけど。

ただ深刻にやればやるほど価値が遠のいていくところもあるので、やることを忘れずに。でもちょっと舐めてかかるぐらいでちょうどいいんじゃないかなみたいな。』

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