しゅじゅ|好きなものを集める生き方
わたしは「しゅじゅ」ということばを、フリーランスの屋号とWEBサイト名に使っています。
「しゅじゅ」って聞きなれない言葉ですよね?
(たまにJUJUですかって聞かれます。笑)
「しゅじゅ」は漢字で「種々」と書いて、「いろいろ」という意味のことばです。
そんな耳馴染みのないことばを選んだ理由は、わたし自身がいろんなことに興味がありすぎて、あれやこれや手を出してしまうからです。
仕事では、ロゴやパッケージなどのグラフィックデザイン、似顔絵、イラスト、漫画、カメラ撮影、レシピ作成、料理のスタイリング、文章ライティングなど…
プライベートでも、料理、釣り、着物、器集め、陶芸、彫金、生け花、お酒など…
どれも楽しくて大好きなものばかり。ですが、「これこそは絶対に誰にも負けない!」と胸を張れるものは?と言われると… しかも、「メインの仕事はどれ?」と聞かれても答えられない始末です。
いわゆる「器用貧乏」と言われる人種は、羨ましがられることもあるけれど、実は好きなものが増えれば増えるほど、ひとつのことを極めた人への憧れと、その対極にいる「何者でもない自分」への劣等感が増していきます…
そんなとき、ひとり旅中に出会ったある尊敬する人から、こんなことを言われました。
あれこれ手を出してもいい。
でも、本当に好きなものを集めなさい。
そこに必ず「自分」がいるから。
その一言で、無意識にこわばらせていた体から力が抜けてふっと緩んだのを覚えています。それまで、自分は何者と思われているのか? 何者「ということに」しようか? と常に身構えていたのです。
何者かを名乗るために、無理矢理に自分が収まる箱を探していたわたしにとって、「自分という箱に好きなものを集めていきなさい」と言うメッセージはあまりに鮮烈で、温かい衝撃でした。
そこから生まれ変わったように迷いなく邁進…は、できなかったのですが、あまり自分が何者かという問いにはこだわらなくなり、むしろ「何者かわからない」自分を面白がれるようになりました。
エミリー・ワプニックさんの『マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法』という著者がありますが、その本でもたくさんのことに興味を持ち、自由にその間を行き来する働き方や生き方の魅力について書かれています。
1つを極めるか複数のことをやるか。あっちを選ぶかこっちを選ぶか。ずいぶん悩んでいましたが、結局どちらを選んでも正解で、「自分らしい方」「好きな方」を選ぶことの方がずっと大切だと、いまは思うのです。
いまはフリーランスで多種多様な仕事をしていますが、これから少しずつ「いろんなことをやっている自分をコンテンツにしていきたい」そして、「悩める器用貧乏な誰かのためになることを発信したい」と思っています。
何者かはわからない。でも、とびきり自分らしくて「しゅじゅいろいろ」な生き方を、すこしでも多くの人が選んで楽しめたら。
それがわたしの想いです。
※2020.1.22 リライトしました。
自分のカトラリーブランドを持つ&日替わり古民家bar運営の夢を持つ、駆け出しのフリーランスにご加護を!