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断捨離だけでは「しっくり」暮らせない理由

その家の中で使うもの、見える景色に「しっくり」きているか、それとも、「しっくり」きていないか。

わたしはその原因は、「好きじゃないものに囲まれてる」か「好きなものに囲まれてない」かで決まると思っている。

その2つはあまり変わらないようでで実はまったく違うものだと思う。

「好きじゃないものに囲まれてる」ということは、何かを買う基準が「好き」ではなく他の理由になってしまってるということ。

「こっちの方が安かったから」
「趣味じゃないけど無難だから」
「汚れが目立たなそうだから」

そんなつもりなく手に取って買っていても、私たちは無意識のうちにこんな理由でものを選びがち。

テーブルやソファなど大きいものだけでなく、ラグやクッションカバー、スリッパ、バスタオル、ゴミ箱、ボールペン、名刺入れ、お皿、フライパン、グラス、スポンジ、紙ナプキン、キッチンタイマーまで…

好きじゃないのになんとなくものを選んでいると、芯の部分で気持ちが満たされないので無駄な買い物ばかりしてしまう。

まさに、「安物買いの銭失い」というやつ。
結局長く大切に使えるものよりも高くついてしまうことも多いもの。

そしてその状態の一番の原因は「自分の好きなものがわからない」ことにあると思う。

『人生がときめく片付けの魔法』の著者、こんまりさんも著書の中で「ときめくものだけ残しましょう」と言っていますが、実は捨てること以上に「好きなものに触れる」ことも大切。

私は実家が「片付けられない」「捨てられない」一族なので、一時期とにかく断捨離断捨離でものを減らしまくっていた。でも、「すっきり」はしていても「しっくり」こない…そんな時期があった。

その原因はただ一つ、「好きなものに触れていなかったから」。

「しっくりくる」=「自分らしい」暮らしをするためには、「捨てる・整理する」力だけでなく、「好きなものを集める」力もとても大切。

これができないと、もし断捨離ができて「今度こそステキに暮らしてやる!」と思っても、

「オシャレなサイトで紹介されてたから」
「Instagramで誰々が使ってたから」
「センスのいい人に勧められたから」

と、またしても自分の本当の「好き」以外の理由で次々にものを選んでしまう…

「しっくり」暮らすのに必要なのは、高いものでも、上質なものでも、センスがいいものでもなく「好きなもの」。


逆に言えば、そうやって本当に好きなものを集めた暮らしは、誰に何と言われようとあなただけの、あなたらしい暮らし。換えの効かない価値のあるものになる。

ちなみに私は「オシャレでかわいい北欧の器」と紹介されてもあまりしっくりこないのですが、「遺跡から出土したような渋い器」に惹かれるし、そういう質感なり佇まいが好きと気づいてからは見境なく爆買いするようなことはなくなりました。(前よりは)

「周りと協調しよう」「迷惑をかけないように」「周りから浮かないように」と強く思う人ほど自分の本当の好きを認識するのは難しく思うかもしれないし、私自身もそうでした。

いきなり全てを「しっくりくる暮らし」にするのは難しいですが、少しずつ、時間をかけて「これ本当に好き?」と自分に問いかけながら、気長に自分らしい暮らしを創っていけたらいいなと思う。


自分のカトラリーブランドを持つ&日替わり古民家bar運営の夢を持つ、駆け出しのフリーランスにご加護を!