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【AIと戦略】AIがあなたのビジネスを変容させるとき『予測マシンの世紀 第四部』#7

こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。

AIとの共同に関して、『予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済』をまとめていきます。推理小説のようで、ドキドキワクワクです。

目次
はじめに―機械知能
安さはすべてを変化させる
第1部 予測
第2部 意思決定
第3部 ツール
第4部 戦略
 第十五章 経営層にとってのAI
 第十六章 AIがあなたのビジネスを変容させるとき
第5部 社会(AIと人類の未来) 

いよいよ第四部、戦略です。どう戦略に組み込むか、一番大事な部分です。昨日の記事は以下です。

次は十六章、AIがあなたのビジネスを変容させるとき、です。

■AIがあなたのビジネスを変容させるとき
AI導入、予測マシン導入、いますぐ経営者がやるべきです。第十五章を振り返ると、AIが戦略の変更につながるのは、次の3つの要素がある場合でした。

(1)ビジネスモデルにコアとなるトレードオフが存在する(例:shop-then-shipとship-then-shop)
(2)トレードオフが不確実性の影響を受けている(例:ship-then-shopによる高い売上が、顧客が何を買うかという不確実性に起因する返品による高いコストを上回る)
(3)不確実性を低減するAIツールがトレードオフのスケールを変え、最適な戦略がトレードの一方から他方に変わるようにする(例: 顧客が何を買うかを予測することで不確実性を低減させるAIは、従来のモデルよりもship-then-shopによるリターンが大きくなるような規模である。)

今、AIはあなたのビジネスを変えていきます。では早速、第十六章のキーポイント(まとめ)です。

キーポイント(まとめ)
・戦略的に重要な選択は、どこで自社のビジネスが終わり、どこで別のビジネスが始まるのか、つまり企業の境界線を決めることだ(例:航空会社との提携、自動車部品製造のアウトソーシング)。この選択には不確実性が影響する。予測マシンは不確実性を低減するため、自社と他社の境界線に影響を与えることが出来る。

・不確実性を低減することで、予測マシンは契約書を作成する能力を高め、企業がデータ、予測、行動に焦点を当てた資本設備と労働力の両方を契約するインセンティブを高める。しかし、予測マシンは、判断力を重視した労働力を契約するインセンティブを低下させる。判断の質は、契約で規定することが難しく、モニタリングも困難である。もし、判断力が十分に規定できるのであれば、それはプログラムされたものであり、人間が判断力を提供する必要はない。AIの普及に伴い、判断力が人間の重要な役割になると思われるので、社内雇用が増え、外注労働が減るだろう。

・AIはデータを所有するインセンティブを高める。それでも、データが提供する予測が組織にとって戦略的に不可欠でない場合には、データの契約が必要になることがある。そのような場合には、データを購入してから独自の予測を生成するのではなく、予測を直接購入するのがベストかもしれない。

予測マシンにより不確実性が減ります。それは、今まで自分たちが取り組んでいなかったビジネスへの新たな参入の可能性につながります。AIによりビジネスの境界が無くなるのはいいですね。

「AIの普及に伴い、判断力が人間の重要な役割になると思われるので、社内雇用が増え、外注労働が減るだろう。」は、この後よく見ていきます。

データが大事とはいえ、それもトレードオフ。予測自体を購入するという選択もあるみたいですね。

それでは明日以降、詳しく見ていきます。

草場壽一
https://sinlab.future-tech-association.org/

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