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「森の芸術祭」と衆楽舎的おすすめスポット①[大原宿]

今年のノーザンオカヤマといえば、秋に「森の芸術祭 晴れの国・岡山(以下、森芸)が初めて開催されるのをご存知でしょうか。

この芸術祭を機に、アート好きの皆さまが全国からノーザンオカヤマにいらっしゃるのでは?と衆楽舎メンバーもワクワクしております。が、きっと初めての方も多いと思いますので、「森芸と合わせて訪れてほしい衆楽舎的おすすめスポット」をご紹介していきたいと思います!

もちろん、森芸を待たず、夏休みに訪れたい!という方にも超オススメですよ。旅の計画にぜひお役立てください〜。


森の芸術祭とは?

アートイベント目白押しの岡山

アートイベントといえば、3年に一度開催される瀬戸内国際芸術祭(通称、瀬戸芸)は全国的にも有名ですよね。岡山県では玉野市の宇野港が会場の一つになっていて、世界中から多くのアートファンが訪れます。(次回は2025年開催)

また、瀬戸芸と同じ年に開催される「岡山芸術交流」は、岡山城・後楽園周辺を展示会場としたもの。徒歩で回遊できるコンパクトな構成で、新幹線「のぞみ」が停まる岡山駅からも近くて移動が便利。芸術と街歩きを同時に楽しむことができる芸術祭として2016年にスタートし、岡山の風物詩としてすっかり定着してきました。

そしてそして、この秋に開催されるのが、我らがノーザンオカヤマを舞台とした「森の芸術祭」。海では瀬戸芸、町では芸術交流、森では森芸と、岡山は様々なアートイベントを楽しめる県なのです。

初めてノーザンオカヤマが舞台に

ノーザンオカヤマで大きな芸術祭が開催されるのは今年が初めて!アートをきっかけに訪れる方々に、この地の魅力に触れてもらい、また来たいと思ってもらえる機会になったら嬉しいです。

ノーザンオカヤマには、岡山南部とは異なる気候・地形・歴史・文化があります。岡山県に恵みをもたらす三大河川の上流域であり、中国山地を超えるとすぐに山陰という地理的条件のもと、なんといっても森林が多いのが特徴。森の恵み、のどかな風景、温泉、旧街道沿いに残る宿場町や城下町などなど…皆さまにお伝えしたい魅力がいっぱいのエリアです。

ノーザンオカヤマの自然や歴史建築を舞台に、世界中の現代アーティストの作品が展示されるというのですから、期待が高まります。

この芸術祭のアートディレクターを務めるのは、金沢21世紀美術館館長、東京藝術大学名誉教授であり、キュレーターの長谷川祐子さん。参加アーティストは13ヶ国39組40名にものぼり、約半数が女性なんだとか。金沢や瀬戸芸でも人気のあんなアーティストやこんなアーティスト、そしてもちろん、地元アーティストの参加も楽しみです。

森の芸術祭 晴れの国・岡山
・会期:2024年9月28日(土)〜11月24日(日)
・エリア:岡山県内の12市町村(津山市、高梁市、新見市、真庭市、美作市、新庄村、鏡野町、勝央町、奈義町、⻄粟倉村、久米南町、美咲町)
・アート作品設置市町村:津山市、新見市、真庭市、鏡野町、奈義町
・アートディレクター:長谷川祐子氏

7月9日に開催されたプレスカンファレンスでは、多くのアーティストが追加発表されました。その様子はこちらのリポート記事からどうぞ👇

チケットやオフィシャルツアーなどは既に発売が開始されていますので、詳細はオフィシャルサイトをチェックしてください👇


衆楽舎的マストゴー①:大原宿

芸術祭が開催される時期(9/28-11/24)は、酷暑を過ぎ、紅葉や秋の味覚が楽しめる良い季節。ということで、“芸術祭に来たなら合わせて行って欲しい!”と衆楽舎が思うおすすめスポットをお知らせしていきたいと思います。

今回は、美作市(みまさかし)の大原宿(おおはらじゅく)をご紹介!

ノーザンオカヤマといえば…街道めぐり!

ノーザンオカヤマには、江戸時代の参勤交代に使われた旧街道沿いに古い街並みがいくつも残っています。例えば、播磨(兵庫県姫路市)と出雲(島根県松江市)を繋ぐ出雲街道沿いの津山の城東地区真庭の勝山などは観光地としても有名で、いろいろとガイドブックにも掲載されています。

が、街道はそれだけではありません。衆楽舎的に今回おすすめしたいのは、因幡街道(いなばかいどう)。こちらは脇街道の一つで、起点は出雲街道と同じく播磨(姫路)ですが、その行き先は因幡(鳥取県鳥取市)。鳥取藩主の江戸参勤に使われていた街道です。

大原宿は穴場スポット

因幡街道沿いには、宿場町の一つ「大原宿(おおはらじゅく)(美作市古町)があり、本陣・脇本陣の遺構が現存し、小規模ながら昔の面影を今に伝える「町並み保存地区」があります。

大原といえば、倉敷の人は大原孫三郎が建てた大原美術館を思い浮かべますが、こちらは地名。出雲街道の津山や勝山に比べるとこじんまりしていて、川のせせらぎや鳥の声が近く、もっとのんびりした雰囲気という感じ。都会の喧騒から離れて、心からリラックスできる場所のひとつです。

町並み保存地区
近くの吉野川(一級河川)ものんびりした雰囲気

この大原宿、最近どんどん素敵なお店が増えて、密かに注目のエリアなんですよ。

洗練された古民家カフェ「OHAYO」

町並み保存地区の真ん中に、2022年に突如として現れたのが古民家カフェレストラン「OHAYO」。歴史感じる外観を生かしつつ、内部は洗練された空間にリノベーションされています。

OHAYO外観
黄色の脚がポイントのテーブル席
古道具があちこちに

店主は大阪出身の村上宙(そら)さん。学生時代から食や農に興味を持ち、全国の生産者を訪ねて住み込みでの研修を重ねるうちに、農業の楽しさを覚えたそう。自然豊かな美作市への移住を決意し、自らも農に携わりながら、美作という土地の魅力を引き出す店を開きたいという思いで、カフェをオープンしました。

村上宙(そら)さんがオープンキッチンで料理をしてくれます

初夏のドライブがてら、先日ランチコースを堪能してきました!この日のメニューは、新タマネギとビーツのスープ、白イカと河内晩柑、農園の野菜、トビウオのパスタ。

地元の野菜やたまご、山陰の魚介、これまで宙さんが関わってきた生産者さんの食材などを使って、素材の良さを引き出すシンプルかつ洗練されたお料理たち。自然派ワインや手作りハーブを使ったドリンクとのマリアージュは大変素晴らしく、インテリアや食器一つ一つにもこだわりを感じます。古民家に差し込む日差しや窓から入るそよ風も気持ち良く、五感が研ぎ澄まされるような気がします。

街道沿いの格子窓から良い風が通ります

なんと、直火で釜炊きごはんを作りたくて「くど」も手作りしたそう!そういうこだわりもこの土地だからこその発想なのかも知れません。

ランチとディナーのコースは要予約。カフェ利用は予約なしでOKだそうです。営業日はインスタを必ずチェックしてくださいね👇

ちなみに、衆楽舎では、まだ改装中だった開業前の店舗をお借りして、「津山家具」のインテリア撮影に使わせていただいたことがありました👇

古民家宿&コワーキングスペースの「難波邸」

OHAYOのすぐ近くには、築100年の建物を改修した古民家宿「難波邸」があります。美作(みまさか)エリアを堪能するなら、日帰りではく、こちらに1泊するのはいかがでしょうか?

コワーキングスペースも開設されていますので、ワーケーションを楽しみたい方にも打ってつけ。私も宿泊したことがありますが、まさに静寂な夜を過ごすことができました。オーバーツーリズムとは無縁の静けさが嬉しい。静かな場所に一晩身を置くだけで、心底リラックスできました。

中のお庭にも癒されます
コワーキングスペース

キッチンが付いているので地元食材を入手してお料理を楽しむこともできますが、外食派の方はOYAHOで食事をするのがおすすめ。飲食店が少ないエリアですのでご注意を。

キッチンスペース

森芸でいえば、ここは参加アーティストのアーティスト・イン・レジデンスとしても使われました。この地に滞在したアーティストが、何を感じて、どんなアートが生み出されたのか楽しみですね!

そうそう、美作(みまさか)を舞台に制作された松下奈緒さん主演の映画『風の奏の君へ』でも重要なシーンで難波邸が使われています。これから映画を観る方は、どのシーンかを見つけてみてくださいね♪

評判のあんこやさん「あんこや ぺ」

そして、大原宿で忘れてはならないのが「あんこや ぺ」さん。こちらも町並み保存地区にある古民家を改装した店舗で、OHAYOのすぐ近く。兵庫県出身の竹内由里子さんが大阪から移住し、小豆と粗糖のみで炊き上げたやさしい甘さのあんこが人気のお店です。OHAYOの宙さんは、こちらの存在をきっかけに、大原宿に興味を持ち始めたそうです。

竹内さんは、『セブンルール』という番組に出演されたこともあるので、テレビで見た方もいるのでは?難波邸と同じく、映画『風の奏の君へ』の撮影場所としても使われています。

「ぺ」のあんこは心にも体にもやさしい味。東京のとある飲食店で、マスカルポーネとこのあんこを合わせたデザートを食べたことがあるのですが、本当に美味しかった!なんとも忘れられない滋味深い味でした。

マスカルポーネとあんこのマリアージュ!

今は店舗はお休み中ですが(2024年7月現在)、イベントなどを開催することもあるようですので、インスタやHPをチェックしてみてください。

関西からもアクセス抜群

大原宿へは、公共交通機関なら京都・大阪・姫路などの主要都市からアクセスできる智頭急行が便利。大原駅から町並み保存地区へは徒歩5分ほどです。

私も、東京からの移動に、姫路までは新幹線、姫路からは智頭急行で向かったところ、ウッディな内装と車窓をのんびり楽しんでいるうちにいつの間にか着いていました。ローカル線好きは堪らないルートです。

大原駅の駅舎
緑の中を駆け抜ける智頭急行
ウッディな内装にキュンときます

車でも、関西方面から割と近いんです。因幡街道には、大原宿を挟んで、兵庫県佐用の平福宿、鳥取県の智頭宿が隣接していますので、兵庫から岡山を通って鳥取へというドライブも楽しいですよ!

ちなみに、平福宿にはNIPPONIAという話題の宿泊施設があったり、智頭宿にはタルマーリーという自家製天然酵母のパン屋さんがあったり。それぞれの宿場町で事業に携わる女性たちが繋がり、暮らしの目線から各町の魅力を紹介するinstagramアカウント(@3shuku)がありますので、こちらもぜひ旅の参考にしてください👇


以上、実はまだ行ったことないという岡山県人も多い「大原宿」のご紹介でした!県外の皆さまはもちろん、岡山県南の皆さまにもぜひ知って欲しい穴場スポットです。


ノーザンオカヤマ セレクション

最後は衆楽舎おなじみ音楽コーナー。先日、衆楽舎プレゼンツにて開催したイベントにちなんでこちら👇

須永辰緒『organ bar suite』

6月16日に、レコード番長ことDJ須永辰緒さんの「Organ B.Suite シリーズ」第一弾の発表から25周年を記念したツアーの岡山編をcafe & bar 「201」(岡山市北区)にて開催しました!

岡山でのプレイはかなり久しぶりだったという須永さん。とてつもなく熱い一日になりました!!

須永さんとBOSS

須永さんのこのツアー、7月28日には山陰編が開催されます!衆楽舎からもBOSS(北川伯爵)とマナブ(STUDY)が参戦しますので、レコード好きの皆さまはどうぞお見逃しなく!


衆楽舎とは

ノーザンオカヤマ(岡山県の県北部)の魅力を独自の視点で発掘・発信しています。名称は、岡山県北の中心都市である津山市の大名庭園、「衆楽園(しゅうらくえん)」を由来としつつも、敢えて「シュウガク」と読むことで、大衆音楽のように「沢山の人の楽しみ」という思いを込めました。

岡山県在住・出身の音楽好き、グルメ好き、旅好き、洋服好き、インテリア好きの仲間が集結し、それぞれ本業を持ちながら、エリアの文化的な魅力をアップさせること、そしてその魅力を紹介、応援することを志しています。津山市の田町文化STOREというカフェ&ギャラリーを拠点に、文化交流のハブとなるイベントなどの場作り、リノベーションによる新しい拠点の開発、また、住まい作りによる移住者支援など、様々なことにチャレンジしています。

田町文化STOREでは、カフェ営業のほか、さまざまな企画を開催しています。恒例の軒下アペロは毎月第三日曜。営業日時やイベント内容はインスタをチェックしてくださいね。


衆楽舎おすすめ情報は衆楽舎インスタにアップしていますので、ぜひフォローをお願いします。一緒にノーザンオカヤマを盛り上げたい!という皆さま、ぜひ繋がりましょう♫

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衆楽舎のPR担当、Haruでした。



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