見出し画像

なかなか入れないお風呂。入れてもキツイお風呂。

心不全になって、お風呂の件では結構きついことがいろいろあった。

入院初期と心不全増悪期は「ハンプ」という薬を、持続静脈注射で24時間投与しており、ずっと管で繋がれた状態になっていた為、もちろんお風呂なんて入れなかった。
その期間は、体力的にもお風呂に入りたいなんて思いはしなかったが、長い時で1週間はお風呂に入らず、軽く体を拭く程度で終わっていたので、さすがにニオイが気になって仕方なかった。
来室する人に何か思われたら嫌だなと思い、2月のちょっと寒い時期ではあったが(しかも病院が海の近くなので海風がすごい)、我慢して部屋の窓を開けっぱなしにすることも多かった。
普段はだらしない自分でも、エチケットな部分は気にすることもあるんだなと、我ながらびっくりした。(笑)

管が一時的に取れて、ようやくお風呂に入れた時はとても嬉しかったが、快適と言えるようなものではなかった。
普段通り、立った状態でシャワー浴をしていたが、お湯を出して湿気が上がった浴室にいるだけで、脈が速くなり、息が詰まりそうになる。
頭を洗う動作はとんでもなくきつくて、シャンプーをつけて洗い始めて10秒経たないうちに息が上がってしまう。両腕は激しい筋トレをした後のようにずっしりと重かった。
身体を洗う頃には、短距離走をした後のように荒い呼吸になってしまうので、浴室に設置された椅子に座って、休憩することもしばしばあった。

お風呂に入るってこんなに疲れる作業だったんだと、心不全になって初めてわかった。

過去に担当していた患者さんの中で、お風呂を嫌がる方がちょくちょくいたが、こういう事なのかもしれない。
これは確かにきつ過ぎて、毎日入りたいとは思わないよな・・・。

衛生面や自律神経系の調節などの面から考えても、お風呂に入ることは大事であるが、こういう状況でも辛くなることなく、お風呂に入れる方法はないものか・・・。

<続く>

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?