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縦詩の世界

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一文字目だけ縦に読んでいくと題名が現れる詩。 詩と言うよりは言葉遊び。 1行17音で構成。促音、拗音は勘定に入れない。 題名そのものは文中に入れてない。 二文字目、三文字目を縦読…
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#定型詩

月蝕【縦詩・斜めに】

現実にあることなのに夢のよう
真っ暗になるのかと思えば何とも
怪しく暗い充血した眼球
この狂気の眼差しで睥睨する
この世の苦しみ悲しみ絶望を

げんじつ にあるこ となのに ゆめのよう
まっくらになるのか とおもえ ばなんとも
あやしく くらいじゅうけつしたがんきゅう
このきょうきのまな ざしでへ いげいする
このよの くるしみ かなしみ ぜつぼうを

GODZILLA【縦詩】

GODZILLA【縦詩】

ゴツゴツした巨体 でかい口に牙
地獄の炎で吐息が焼き尽くす
乱世の暴威になすすべなく祈る

ごつごつ したきょたいでかい くちにきば
じごくの ほのおで といきが やきつくす
らんせの ぼういに なすすべ なくいのる

ノストラダムス【縦詩】

ノストラダムス【縦詩】

乗せて騙すかと戯れ言呟いて
すっかり有名人の法螺吹きだとさ
とんでもない彼は 優秀な医者で
乱世のペスト禍 生命の救い主
だけでなく占星術師に詩人も
夢幻の天啓 星の教えを詩に
するだけなのに勝手に解釈されて

のせてだ ますかと ざれごと つぶやいて
すっかりゆうめいじ んのほら ふきだとさ
とんでも ないかれはゆうしゅうないしゃで
らんせの ぺすとか いのちの すくいぬし
だけでな くせんせ 

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電気羊【縦詩\)

電気羊【縦詩\)

デカルトは言った 我,殺戮す故に
電気仕掛けの複製人間だと
空気の抜けたダッチワイフみたいな死
叶う日が来るのならいずれ人へと
狩られる 月夜の晩 語った願いは
あの子羊が磔刑で遺した歌

でかると はいったわれさつり くすゆえに
でんきじ かけのふ くせいに んげんだと
くうきの ぬけただっちわいふ みたいなし
かなうひ がくるの ならいず れひとへと
かられる つきよの ばんかたったねがいは

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コロナ禍【縦詩】

コロナ禍【縦詩】

こんな世界は誰も望んじゃいない
路上の宴も悪い夢みたいだ
なぜこんな事に 疑問は尽きないよ
神の裁きにしては中途半端で

こんなせ かいはだ れものぞんじゃいない
ろじょうのうたげも わるいゆ めみたいだ
なぜこん なことに ぎもんは つきないよ
かみのさ ばきにし てはちゅうとはんぱで

I love you【縦詩】

I love you【縦詩】

逢えない時だけじゃだめなんだろうな
何時だって言葉にしておかないとだめ
しょうがない 言葉がないと不安だよ
照れるが何時でも言って聞かせなきゃね
ルールだから? いや自分自身にもさ

あえない ときだけじゃだめな んだろうな
いつだってことばに しておか ないとだめ
しょうがないことば がないと ふあんだよ              てれるが いつでも いってきかせなきゃね
るうるだ からいや じ

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必殺【縦詩\】

必殺【縦詩\】

人知れず闇に生き人知れず死す
ちっとも世の中良くなりはしなくても
このささやかな頼み料分くらい
この殺意で仕掛けて仕事してやる

ひとしれ ずやみに いきひと しれずしす
ちっともよのなかよ くなりは しなくても
このささ やかなた のみりょうぶんくらい
このさつ いでしか けてしご としてやる

酒【縦詩】

酒【縦詩】

避けられるのにあえて飲むこの不思議
結局人生これなしじゃ辛すぎる

さけられ るのにあ えてのむ このふしぎ
けっきょくじんせいこれなしじゃつらすぎる

大熊猫【縦詩2】

デパートにも売ってないこの可愛さだ
何回でも会いたくなる白黒だ
ただ意外と眼つきは険しいやつだ

でぱあと にもうってないこの かわいさだ
なんかい でもあい たくなる しろくろだ
ただいが いとめつ きはけわ しいやつだ

ウルトラマン【縦詩】

ウルトラマン【縦詩】

稀有なる存在宇宙からやってきた
ある時は異形の怪獣を倒し
苦闘の末敵性宇宙人狩る
ボランティアなのか何故そこまでできる
あまりの慈悲深さに頭を垂れて
人類はその名を口にする 神よ

けうなる そんざいうちゅうからやってきた
あるとき はいぎょうのかいじゅうをたおし
くとうの すえてき せいうちゅうじんかる
ぼらんてぃあなのか なぜそこ までできる
あまりの じひぶか さにこう べをたれて
じんるい

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目眩【縦詩】

目眩【縦詩】

目がくらくらするような経験だよ
まあよく金額確かめずポチるわ
一万が実は十万でくらりと

めがくら くらする ようなけ いけんだよ
まあよく きんがく たしかめ ずぽちるわ
いちまん がじつは じゅうまんでくらりと

恥ずかしい【縦詩】

恥ずかしい【縦詩】

裸でいるより感じることあるよ
ずるいと自覚してるのにそのままや
覚悟見せると啖呵切って逃げるとか
信じると言った傍から疑うとか
一番はその自覚が無い事だよ

はだかで いるより かんじる ことあるよ
ずるいと じかくし てるのに そのままや
かくごみ せるとたんかきって にげるとか
しんじる といったそばからう たがうとか
いちばん はそのじ かくがな いことだよ

仮面ライダー【縦詩\】

仮面ライダー【縦詩\】

改造人間として生きる身体
夢みるは世界平和実現のみ
仮面で素顔隠して徒手空拳
敵と乱闘し怪人倒すのだ
怪人言わば宿敵 同族でも
悪ならば誰であっても倒すだけだ
恐れるのは悪なき世の生き様だ

かいぞう にんげん としてい きるからだ
ゆめみる はせかい へいわじ つげんのみ
かめんで すがおか くしてとしゅくうけん
てきとら んとうし かいじん たおすのだ
かいじん いわばしゅくてきど うぞくでも

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光【縦詩】

光【縦詩】

跪き一条の輝き求む
傍らの骸には目もくれぬ奴
利他心の欠片で闇祓えるのに

ひざまず きいちじょうのかが やきもとむ
かたわら のむくろ にはめも くれぬやつ
りたしん のかけら でやみは らえるのに