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本やマンガの感想。 マンガは完結作のみ。
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果ての星通信

果ての星通信

5月7日に完結したメノタさん作の「果ての星通信」全5巻。
とてつもなく良本なので、読んでいない人はまず読んで欲しい。
そう思うならばこの漫画の良さを語れば良いのですが、それよりも!
結局マルコ(主人公)の恋人はアリョーシャなの?!それともアリョーシャじゃないの?!っていうもやもやが自分の中から消えないので、白黒つけるために、考察っぽいことをしようと思う。
下記ネタバレのオンパレードなので、未読の方

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海獣の子供

アニメーション映画「海獣の子供」を観てきた。米津玄師が主題歌とあって、そこそこ話題になっている映画かと思う。
感想を書きたかったのだけれど、どんな映画だと言えば良いのかわからないし、考えれば考えるほど、私が論じるには私は映像作品に対して造詣がないな、と感じたのでやめた。愛が足りない。
ということで、五十嵐大介原作のマンガ「海獣の子供」について、書くことにした。

出会いは中学生か高校生のとき。私立

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ファーストクラッシュ

山田詠美の新刊が出た。
わたしと山田詠美、通称エイミーとの出会いは中学生の頃にさかのぼる。新潮文庫の100冊の中に「ぼくは勉強ができない」が入っており、それをきっかけにファンとなった。
タイトルに惹かれて手にとったこの本は、多感で思想が形作られる思春期の心に衝撃を与えた。今のわたしの考え方に、深く影響を及ぼした。特に、当時はエイミーの信者であると自ら名乗り、周りにも普及活動をおこなうくらいだった。

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風と木の詩

1月7日、竹宮惠子さんの京都精華大学の学長としての最終講義を聞きに行ってきた。
タイトルは、「扉はひらく いくたびも」。
行く前も素敵な言葉だと思っていたけれども、講義を受けた後に振り返ると受け取るメッセージが深化していて、講演内容ももちろんのこと、漫画家として言葉の選び方が優れていることに感心した。さすが竹宮先生。

そんな講演会の感想を自分のノートにしたためていたら、感情が爆発して、やっぱり「

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