学生はもっとエゴを大切にして欲しい
美容学生を対象に、日々講師として向き合っているのだが、教育者・指導者として、学びの環境を整えることが1番大事なのではないかと、最近熟思う。
以前のノートでも書いたがクリエイティブな分野において勉強する時期は早いほうがいい。
何に於いても吸収するスピードがものすごく速いし、それぞれの個性を十二分に伸ばすことができる。
アーティストとしての資質が磨かれていくのを間近で見ていると非常に面白い。
一方、残念な点が「周りの目や評価を気にしすぎている」子もいることだ。
せっかくいい感性を持っていてもそれを自由に表現できる場がなければ宝の持ち腐れだ。
せっかく勉強しているのだから遠慮はいらない。
学生たちは学ぶ時間を買ったのだから。
学生は教育者に対しても周りの友達に対しても気を使う必要は全くない。
やりたいことが明確で学ぶ意欲があるならもっと自分のために時間を使うべきだ。
「誰かの期待にこたえなくては」とかは論外だ。
自分のためだけにやったほうが吸収できる。
そして最近知ったこんな言葉がある。
QOL … quality of life
要はこれ、どれだけ自分らしく幸せに楽しく生きられるかという事なのだが、まさにこれを大事にして欲しい。
「好き」とか「楽しい」とかそういったポジティブな思考はクリエイターとして仕事をしていく上で必須条件だ。
楽しくなければ「仕事」として続けられない。
そして自分を売っていく時にネガティブな人よりもポジティブで明るい人間の方が「仕事」がしやすい。
一部、圧倒的な技術力で成功している人もいるが、やっぱり「人間性」も重要だ。
ある一定以上の技術は当たり前で、自分を売っていく時に、個人のパーソナリティは大きく影響する。
インプットよりアウトプットが難しい
話を学生の勉強についてに戻そう。
最初はインプットがメインになるのだが、インプットしただけでは本当の意味での技術・知識の習得にはならない。
アウトプットの完成度がそれなりになって初めて自分のものになる。
せっかくいいアイディアがあってもうまく形にできないパターンがほとんどで、教育者はその手助けをうまくしなければならない。
そこでどんなアドバイスをしてどれぐらい作業を手伝うかはその子の力量を見極めて一人一人に合わせた指導をしなければならない。
技術的なところ、コンセプトやイメージについて、何を伝えたいか、それぞれに伝えるべきことやアプローチ方法は違ってくる。
そういえば話が少し逆行するが、インプットする以前の状態では知らないことはそもそも出来ない。
当たり前だ。
ありとあらゆることにおいて知識というのは非常に大事だ。
内に持っているものがどれだけ凄くてもこの世界では形に出来なければ意味がない。
僕らデザインに関わる仕事では可視化して初めて価値が出る。
ということはアウトプットというイメージを形にする方法自体も、具体的にゼロから教えてあげなければならない。
アウトプットの方法をインプットさせるのだ。
そうでなければ本当の意味でその子の成長にならない。
なので学生さんは自分の成長のために、分からないことや疑問に思ったことは全てを一つ一つでいいのでクリアにしていってほしい。
遠慮なく講師を質問攻めにしたらいい。
作品作りについて
プロでもそうだが作品作りはとても大きな意味がある。
一番は先程述べたアウトプットの洗練だ。
アウトプットのクオリティを高めることで、より良いデザインが生まれるし、違ったアプローチで臨めば新しい発見があるかもしれない。
自分の引き出しが増えていく。
学生も作品作りの機会は年に数回あると思うが、自分から主体的にもどんどん作品を作って欲しい。
インプットとアウトプットの回数が多い人ほど良いクリエイターになっていく。
成長が止まったら終わり
これを読んでいる人はクリエイターやフリーランスの人が多いと思うが、共通して言えるのが成長し続けなければならないということだ。
趣味でやってる人は除外するが仕事としてやっている人は常に向上心を持ちいい変化をしていかなければならない。
というかいろんなことができるようになったりいいものができた時の達成感だったりは最高じゃないだろうか。
現状維持は後退と一緒だ。
自分が楽しく幸せに生きるために周りに流されず気にせず、自分を大切にしてほしい。
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