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安全保障

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次の大戦の最初の戦い        ――中国による台湾侵攻を想定したウォーゲーム

次の大戦の最初の戦い        ――中国による台湾侵攻を想定したウォーゲーム

2023年1月 CSIS国際安全保障プログラムの報告書
マーク・F・カン、シアン マシュー・カンシアン、エリック・ヘギンボサム

編集者註 
米国シンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)による「台湾有事のウォーゲーム」は、2026年に「台湾有事」事態が発生したことを想定したもので、約1カ月間の中国軍対日米台軍の戦争をシュミレーションしたものである。
本文に見るように、このシュミレーションは、2

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「台湾有事は日本有事」か?     出口戦略から見えてきた過酷な運命

「台湾有事は日本有事」か?     出口戦略から見えてきた過酷な運命

 「台湾有事」の出口戦略は、中国が「敵に教訓を与えた」と宣言して戦争を終結させるように仕向けることなのだそうです。要するに、中国が日本をさんざん叩きまくった上で「思い知ったか。もう手を出すなよ。」と捨て台詞を残して去っていく。アメリカはそんなシナリオを描いているのかもしれません。
 「台湾有事は日本の有事」とよく言われます。最近まで私は「そんなに煽るな」と思っていました。けれどもこの出口戦略を知っ

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安保3文書に見る琉球列島の島々の恐るべき「有事の住民避難」―果たして自衛隊は住民避難を行えるのか?

安保3文書に見る琉球列島の島々の恐るべき「有事の住民避難」―果たして自衛隊は住民避難を行えるのか?

(表紙写真は、1944年8月22日、沖縄から九州へ避難する児童生徒らを載せた輸送船・対馬丸で、米潜水艦の攻撃に遭い、児童ら1484名の悲惨な犠牲をだした)

●安保3文書は「沖縄文書」(南西シフト)

安保3文書の大改定と問題点については、その歴史的大軍拡(防衛費の2倍化など)について、メディアがさまざまな論評を行っている。特に沖縄の各紙は「沖縄戦の再来」として、連日厳しい論評を加えている。
確か

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