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将来必要な「チームの力」

これから予測不能な未来を生き抜く力が必要になると言われますが、これからの若い人たちとって将来必要な力「他者と協働できる力」だと思います。
助け合う、補い合う、認める、受け入れる、許す…
その力を育むチームビルディングの意識こそが予測不能な未来を生き抜く力に直結すると思います。

1) チームビルディング

それぞれのスキルや能力、経験最大限に発揮することができ、目標を達成できるチームを作り上げていくための取り組みのこと。

チームビルディングとは

一人の強力なリーダーが一方的に指示を出し、集団が言われたとおりに動くよりも、コミュニケーションゴールセッティングにより共通意識を持ち、お互いを尊重し合うチーム進化していくカタチが選ばれるようになっています。

それぞれが主体的に思考自分のやるべきことを認識することや達成すべき共通の目標に向かって全員の個性を最大限に発揮していくことは大切です。

チームワーク…協働意識連帯意識を強めること
チーム力…チームとしての総合力集合体としての力

チームワークとチーム力

チームワークやチーム力は「団結」という表現で昔から大切にされていますが、多様な価値観を受け入れ、協働性連帯性を高める新しいチームビルディング意識取り組みが必要とされています。

デジタルアートで有名な「チームラボ」の猪子代表は、チームの力個人主義について次のように言っています。

普通の学校では答えのある問題ばかり出されて、答えを覚えることを求められる。そんなのはまったく創造的じゃない。本当は新しい答えを創る練習をしたほうがいいのに、答えのないことをやろうとすると逆に怒られちゃう。
それに、日本の学校は個人主義でしょう。テストも1人、受験も1人、家に帰っても1人でスマホ。共同で何かする体験が少ない。

チームラボ代表 猪子 寿之さんのことば


2) 大人でも答えられない問題


今から8年前、島根県の隠岐島に教育視察に行き「夢探求」という研究授業を見学しました。

講師の先生が世界の諸問題を簡単に説明した後、

「さて問題です!」

と言われ「災害現場」の様子が教室の大きなスクリーンに映し出されました。

「皆さんはこの状況に遭遇しました。どう行動するのが正しいですか?」

一瞬シーンと静まり返った教室…
そして前列の生徒に一人ずつあてていきます。生徒は戸惑いながら
「…逃げる」
「…怪我をしている人を助ける」
「…消防車を呼ぶ(火災が発生していたところがあったので)」

など各々の考えを答えていきました。

そして「では答えを言います!」とスクリーンに映し出された「答え」は…

「正解はありません。今日は教育視察で後ろにたくさん大人が来てるから聞いてみてごらん。大人でも答えられないから…」

「…」(その通りだ…)

「これから大人も正解が分からず誰も答えを教えてくれない問題にみんなは遭遇することになる。どうする?どのような力を身につけておけばいい?」

この授業を受けていた生徒のほとんどはもう社会人。そして新型コロナウイルスという「大人でも正解が分からない問題」は現実のものとなりました。


3)いつの時代も未来は予測不能


昨年帰幽したは戦前に生まれ、少年時代に約4年間の戦時期を過ごしました。
その後の戦後復興と高度経済成長時代を生き抜く中で、生死に関わる大病手術を経験しながら九死に一生を得て天寿を全うしたのでした。

父の人生を考える時、父もまた昭和の激動の中で予測不能な問題と対峙し、他者と力を合わせて人生を切り開いていった一人だと思います。

突然の空襲警報で必死に防空壕に避難した時代
その日の食べるものに困った苦難を何とか乗り切った時代
大病と手術という絶望のアクシデントと向き合った時代

その以外にも波打つ人生の中でいろいろなことがあったでしょう。
父にとっても未来は予測不可能連続だったと思います。目の前に現れる正解のない問題を乗り越えるために必死に模索し行動していたはず。

未来はいつの時代でも予測不能であり「何が起こるか分からないのは」いつの時代の誰にでも当てはまることなのです。


さいごに


「夢探求」の中で「自分の(積み木の)ピースを持つために将来必要となる力とは『積み木でお城を作っていくビジョン』を持つことだ」という言葉が印象的でした。
自分のピースをたくさん手に入れ、みんなのピースを集めて大きなお城を作っていく。自分の力だけでなく、他人の意見を聞いて協力し一緒に乗り越えていく。

そのために、助け合う力、補い合う力、認める力、受け入れる力、許す力を育むことが予測不能な未来を生き抜く力へ繋がります。

他人と暗記量を競い勝ち組になることでも問題の答えが一つだと信じ込むことでもない…
大切な子どもたちの未来を考える時、私たち大人も探究し続ける責任があると思います。

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