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特定求職者雇用開発助成金 (発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)を解説します!~概要と支給額について~

■ はじめに

皆さんこんばんは、伊藤です。

いよいよ通常国会が召集されましたね。コロナ対策で具体的な政策の名言などがあることを期待したいところではあります。

いよいよ本日から特定求職者雇用開発助成金 (発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)の内容の解説を本格的にスタートします。

これまで特定求職者雇用開発助成金は「 特定就職困難者コース 」と「 障害者初回コース 」の解説させていただきましたが、今回の「 発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース 」と併せて、

特開金三部作

と私は勝手に呼んでいます。

ちなみに「 特開金 」とは特定求職者雇用開発助成金の略称です。

ただ厳密に言うと65歳以上の高齢者や生活保護受給者など障害者雇用以外の就職困難者を雇用した場合に申請できる助成金など他のにも種類が多々ありますが、とかく障害者雇用が対象の助成金はこの3つに絞られます。

それでは解説入っていきたいと思います。

下記の出典:厚生労働省ホームページ
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/hattatsu_nanchi.html)

■ 助成金の概要について

以下の①~②のすべてに当てはまる対象者をハローワーク、地方運輸局、特定地方公共団体※1 、職業紹介事業者※1の紹介により、一般被保険者かつ継続して雇用する労働者※2として新たに雇用し、対象労働者の雇用管理に関する事項※3を報告する事業主に助成金を支給します。

〇対象者

① 障害者手帳を所持していない方であって、発達障害または難病のある方※4
▶発達障害の場合:発達障害者支援法第2条に規定する発達障害者
(自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害など)
▶難病の場合:別紙の難病がある方
※対象となる難病の種類については下記添付の資料をご覧下さい

② 雇入れ日時点で満年齢が65歳未満である方

※1 発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コースの取扱いを行うに当たって、雇用関係給付金の取扱いについて同意書を労働局に提出している特定地方公共団体・職業紹介事業者をいいます。
※2 継続して雇用する労働者とは、対象労働者の年齢が65歳以上に達するまで継続して雇用し、かつ、当該雇用期間が継続して2年以上あることをいいます。
※3 雇い入れた労働者に対する配慮事項などを支給申請にあわせて報告していただきます。
※4 「障害者の雇用の促進等に関する法律」第2条第2号に規定する身体障害者、同条第4号に規定する知的障害者、同条第6号に規定する精神障害者に該当する方は除きます。

今回は対象者の説明にあるように、「  障害者手帳を所持していない方 」というのが大きなポイントになるかと思います。

つまりは手帳がないことで「 特定就職困難者コース 」と「 障害者初回コース 」の対象にならなかった障害者の方も、発達障害や難病であればこちらの助成金の申請の対象となります。

また、

「 対象労働者の雇用管理に関する事項※3を報告する事業主 」
※3 雇い入れた労働者に対する配慮事項などを支給申請にあわせて報告していただきます。

とあるとおり発達障害や難病のある方はその特性上、長く安定して働いていただく為には職場での合理的な配慮の実施が必要不可欠です。

その為、本助成金の申請においてはどんな配慮事項を行ったかの報告が必要になります。

配慮事項についてはまた別の機会に解説したいと思います。

■ 支給額について

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※5,6 助成対象期間を6か月ごとに区分した期間を支給対象期(第1期・第2期・第3期・第4期)といい、支給総額を支給対象期に分けて支給します。
※7 短時間労働者とは、1週間の所定労働時間が、20時間以上30時間未満の労働者をいいます。
<注意>
所定労働時間より著しく実労働時間が短い場合や短時間労働者以外の者の実際の週当たりの賃金が[最低賃金×30時間]を下回っている場合には、支給額が減額される場合や支給されないことがあります。

1期(6か月)ごとに支給される点やや中小企業か否かと短時間労働者か否かで支給額が異なるという点においては、支給の仕組みとしては「 特定就職困難者コース 」と同じかと思います。

※「 特定就職困難者コース 」の内容の再確認をされたい方はこちらの記事も是非ご拝読を↓

また<注意>にあるとおり他の助成金と同じく実労働時間が短い場合などには減額や支給されない場合もありますが、新型コロナウィルスの影響で労働時間の減少した場合は特例の対象となります。

詳しくは下記のパンフレットをご参照下さい。

■ 本日のまとめ

〇 特定求職者雇用開発助成金 (発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)は障害者手帳を所持していない発達障害または難病のある方を雇用した場合に申請できる助成金である。

〇 申請時に発達障害や難病のある方への配慮事項を報告することが受給の条件である。

〇 1期(6か月)ごとに支給される点やや中小企業か否かと短時間労働者か否かで支給額が異なるという点においては「 特定就職困難者コース 」と同じである。

ここまでご拝読いただきこと誠にありがとうございました。

他の助成金と同様条件を満たせば一定の金額を受給することができる助成金なので、手帳のない発達障害者や難病の方を雇用する際には是非活用したいところですね。

次回は対象となる事業主について解説させていただきます。

次回もよろしくお願いいたします。

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