幽霊といえば『女性』の謎
なぜ恐怖映画の幽霊なんかは女性が多いのか、ふとそんなことを考えてみる。
名前の響きも重要ではないかと感じる。
例えば四谷怪談の「お岩」。このお岩さんが男性であると「岩男」となるだろう。
岩男、では何故か怖い感じがしない。お岩の方が圧倒的に怖さを感じる。
それに、井戸から出てきて「一枚、二枚」と皿を数える恐ろしい場面。
男の「岩男」が皿を「一枚、二枚」と数えても、岩男という名前から感ずるに、
岩男みたいな人は皿なんて几帳面に数えないだろうと思ってしまう。
これには多少の偏見が入っているが、岩男は井戸から出てきても、皿をガッチャンガッチャンいわせながら「皿の恨みじゃー」とか言って終わりそうな気がする。
大きい音で怖がらせるタイプだと思う。
「お岩」という名前と「女性」でなければこの怪談話は成立しなかったのだろう。
映画「リング」の貞子も、貞敏、だとやはり怖さが急になくなる。貞敏の怨念など大したものではない、と名前だけで感じてしまう。
呪いのビデオを見ていて、貞敏、が井戸から出てきても、何だか迫力に欠ける。
なぜだろう、男が井戸から這い出てきても怖くないんだよなあ。
貞子という名前が大事であるし、クライマックスで貞子ではなく貞敏がテレビ画面からグワーンと出てきても貞敏であるがゆえにあんまり怖くない。
むしろ、貞敏は男だということから、偏見ではあるがこういう想像をしてしまう。
貞敏は毎日エロビデオなんか見ながら、画面の中からAV女優さんが出てきたりすればいいのに、という妄想ばかりしており、そういった思いが強くクライマックスで出てしまい自分がテレビ画面から飛び出してしまったにすぎない。
こんなことを視聴者に想像させるかもしれないから貞敏はこの役に適していない。
怖い男の幽霊なんてあんまりいなさそう。
映画の「女優霊」も、「男優霊」ではやはり怖さ100分1。 モコモコ筋肉のAV男優の霊だと思われそうだし。
女って怖いですね。
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