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私だけの詩領域

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詩の価値なんて知らないよ これは私だけの空だ
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#ショートショート

恋文の花吹雪

恋文の花吹雪

桜の花びらが美しいのは、神様が破り捨てた恋文の破片だかららしい。

数多の恋で星は汚れて、清掃業者は日々過労。

恋を失ったような顔で、恋に恋して恋い焦がれる、少女たちの向かう地獄。花が咲き乱れる地獄。

「愛してる」のエネルギーで自転は起こる、と唱えた研究者が死んだ。遺書の代わりに残されていたのは、未投函のままの恋文だった。相手は10年も前に、別の男と愛し合い、一人で死んでいた。

「尚、愛して

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三日月型テロリズム未遂

東京駅で夜に浸る時間が好きだ。
誰かを待っていたことを忘れてしまうくらい、
ただひとり静かに佇む時間が。

ここにいるひとたちには
帰る場所と向かう場所と
大切なひとがちゃんと存在している気がする。

だから無駄に声をかけられることがない。
みんな満ち足りているから、
迷い子の私など気にも留めない。
だから安心してひとりでいられる。

欠けたままの月を抱えて
光る駅舎をぼんやり眺める私は

誰にも

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illumination.2021

illumination.2021

きらきらきらきらきらきら

ひとひとひとひとひとひと

幸せ幸せ、あなた今幸せ?

恋人恋人恋人恋人多分恋人

ぎらぎらぎらぎらぎらぎら

欲望欲望欲望欲望欲望欲望

食欲愛欲承認欲求孤独哀欲

きらきらきらきらきらきら

「聖なる夜は大切な人と」

きらきらきらきらきらきら

ひとひとひとひとひとひと

幸せって何幸せって何幸せ

愛藍哀Iあいあいあいあい愛

きらきらきらきらきらきら

ひとひ

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SOYJOY

SOYJOYを齧る午後1時、何がジョイだよふざけんな。涙を微笑みで塗り消した、週の真ん中水曜日。
空を容赦なく切り取るビル。向かいの窓際のサラリーマン。物憂げな顔で資料を捲るあの人は、きっと今夜抱く女のひとのことしか考えていない。同様、思慮深い顔で本を開く私は、今日も死ねなかったなとしか考えていない。同時に、まだ死にたくないと、だってまだ何も残していないと、必死に生き急いで息をしている。必ず死ぬと

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上野駅

きみはかなしい話ばかり書く。あなたが言って、冬が来た。桜の咲かない上野駅。
三日月を剥ぎ取り手首を切った、流れたのは夜色の血。私の中の夜の中、星はたったひとつもない。
口を開いて嘔吐未遂、忘れたい記憶痛みかなしみ、全部なかったことにしようとした。吐き出した青いガラスが、喉を切り裂き私の声を奪った。
だから透明な歌を歌った、誰もかなしくならない歌を。数多の歌があざ笑い、靴が私の哀を踏む。
きみは孤独

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明大前駅

ねえ、「花束みたいな恋をした」の対義語ゲームしようよ。明大前駅集合で。終電を逃しても菅田将暉は現れないし会社は休みにならないけどね、残念だったな。そもそも明大前駅ってどこにあるんだ。

私はたぶんあなたのことが嫌いだ。

一体いくつの文学があなたの目の前で生まれて散ったか知らないけど、私はあなたの文学にはなってやらない。恋なんて言葉を、馬鹿みたいに綺麗な形容詞で飾るな。終電を逃して始まる恋の継続率

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