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フる側の気持ち、フラれる側の気持ち。

こないだ、告白をされた。   

そして、その気持ちに応えることができず、私は彼を振った。



考えてみたら、大人になってから付き合ってきた人たちは、告白され、それを承諾したうえでお付き合いをしてきた。それか、告白される前にそれっぽい雰囲気をこちらから出して、キスされたりして、「今なら私の彼女になれるかもしれないよ?」といったようないわゆる❝におわせ❞をしてからお付き合いに至ってきたので、お互いこれはいけるだろうな、と合意の上での告白に、フるという選択肢はなかった。


なので、交際前に告白をされて、それを断るといった経験が、おそらくここ15年くらいなかったような気がする。

告白されて断ったのは中学生が最後かもしれない、、、




告白を断るという経験が本当に久しぶりだったのと、中学生のときと大人になった今とでは、相手に対する気持ちが大きく変わったと感じたので、その気持ちが冷めないうちにここに残そうと思った。



先にお伝えしておきますが、決して自分はモテていますアピールをしたいわけではなく、フラれる人と反対側の立場になったときに感じたことを共有したいと思ったまでなのでお間違えなく。




まず、世の中にはフラれた側の経験談ばかりが注目されていて、フッた側の話はあまりフューチャーされていない気がする。

「フラれる」という文字が見慣れているのに対し、「フる」という文字には違和感があるのもきっとこのせい。「フる」っていう文字をずっと見ているとゲシュタルト崩壊しそうになるのも、同じ理由だと思う。

私なりに分析してみたのだが、フラれる側って、やっぱり辛いし、悲劇のヒロインにいくらでもなれる。友達にも慰めてもらえる。もっといい人がいるよ、と言ってもらえる。あとは、共感してもらいやすい。



一方、フる側について。

まず、悲劇のヒロインにはなれない。告白してきた人をフッた話をしたところで、友達に慰めてもらえるわけでもない。もっといい人がいるよ、と言ってもらえるかもしれないが、共感はされにくいと思う。


私の直感でしかないのだが、告白されてフッた話を周りにする人って、フラれた話をする人よりも圧倒的に少ない気がしている。


なぜなら、自慢っぽく聞こえてしまうし、こいつ、マウントとってるなーって思われてしまう気がするから。


あわよくば異性から告白をされたい、と思っているかもしれない人がいる一方で、異性からの告白を断った話をわざわざ聞きたい人って、きっとそんなにいないよね。



前置きが長くなってしまったが、

何が言いたかったかというと、、、

フる側も、ちゃんと、それなりに辛いんだよ、ということ。



それはそれは、とても辛かった。

なんなら、家に帰ってから言葉にできないような気持ちになり、泣いてしまった自分がいた(笑)




去年、3年付き合った彼が私をフッたときに、長年付き合ってきた中で初めて涙を流していて、そのときは、泣きたいのはこっちだよって思うばかりだったけど、その時の彼の気持ちも今なら理解できる。



テラスハウス軽井沢編で、聖南さんが翔平くんをフッていたときも辛そうな顔をしていたけれど、そのときの聖南さんの気持ちも今なら理解できる。




相手の気持ちにこたえることができない自分も、十分辛いのだ。



今年30歳、独身、彼氏なし。



こんなパワーワードを兼ね備えた私に、好きと伝えてくれて、付き合いたいと言ってくれた相手に対し、なんでその気持ちにこたえることができないんだろうって、何度も何度も考えた。


でも、理由なんてなくて、ただ、その人は、何かが違った。


その何かは説明できないし、説明しようがない。

相手を好きになるのに理由がないのと同じで、相手を好きになれないのにも、きっと理由はないのだろう。


今、独り身の今年30歳の私を好きになってくれたのに、こんなにありがたいことはないはずなのに、なぜ、私はその気持ちにこたえられることができないのだ。。。


考えても考えても答えはもちろんでない。

お試しにお付き合いしてみたら、この先少しずつ好きになるかもしれない。

でも、私は彼をフるという選択肢を選んだ。


フッたことで彼を傷つけてしまった事実は消せないし、申し訳ない気持ちもあるけれど、申し訳ないからといってお付き合いするのも違うとわかっている。


だから、彼の気持ちにこたえることができなかった自分を責めたりせずに、その気持ちに寄り添いながら、フッた自分を、慰めてあげようと思う。


フラれた側は、慰めてくれる人がたくさんいるけれど、フった側には、自分以外一人もいないのだ。


【フる側の気持ちとフラれる側の気持ち。】


どっちも辛いんだよということが、一人でもいいので、誰かに伝わったらいいな。





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