マガジンのカバー画像

白杯みんなの俳句大会収集箱

374
#白杯 #みんなの俳句大会#白杯みんなの俳句大会を収集して回る箱。
運営しているクリエイター

#芸術の秋

白杯関連企画|犬柴の勝手に 『犬の穴賞』

白杯に応募された作品の中から、お気に入りを、犬が舐めて齧って、穴を掘って埋めて保管する賞です。 夏のアポロ杯をきっかけに、交流が広がったので、秋の白杯でも新たな親交を求め、ほぼ初めましてのnoterさんから、勝手に選ばせていただきました。 では、発表いたします。 《 新人賞 》 香田ちり様色鳥や和菓子を今日のご褒美に鮮やかな秋の色の、小鳥、和菓子、紅葉した落ち葉など、豊かな秋を凝縮した、小さなものたちを(十七文字のミニマルな詩のスタイルも含め)、手のひらに載せて眺め、感

新しき世の始まりか冬来る

【季語】立冬【子季語】冬立つ、冬に入る、冬来る、今朝の冬 白杯とともに秋も終わりを告げ、今日11月7日(日)は立冬、冬の始まりだ。 昨日の雨が上がり、少し汗ばむほどの陽気。 勤務先では、文化祭が終わった。 俺の担当は三年生なのだが、最後の文化祭を生徒たちが見事にやり遂げてくれた。 三年の舞台時間はMAX1時間のところ、直前のリハまでは1時間半近くかかっており、泣く泣く二場面分くらい削ったのだが、その辺のところもうまく修正してくれた。 評判も上々で、泣いている生徒も

白杯|アポロ特選一句(特別優秀賞)麻生ツナ子

頑張れと君もいうのか昼の月麻生ツナ子 ☆詩人・俳人。俳句ハイなクラゲ好き。 コメント欄でアポロの俳句指導を受け、のちにnote企画「俳句千本ノック」主導。 第一回みんなの俳句大会アポロ杯、 最優秀賞新人賞と銀賞をダブル受賞。 (あいされた記憶が戻る夏の空) ◎講評 頑張れと君もいうのか昼の月 結果から書くとこの句は季語「昼の月」を選択したことによって、非常に強くなった。 麻生俳句のひとつの完成形と言って良い。 朝や夜の月では、凡作になるところだ

【白杯】サプライズエンドロール(ToT)/~~~【勝手に感動企画】

宇宙かっちー。&PJによる、完全サプライズ! ふっふっふ、誰も知らなかったでしょう? 運営・参加者全員入れ込んだエンドロールですー。私は作りながら泣きました😂 スマホで見ようとしているあなた! できたら大画面・ヘッドホン(もしくは大音量)で楽しんでください! PJにとって、初めてのエンドロール曲&エンドロール編集でした。感慨深い作一生モノの作品となりました。もしこのエンドロールを見て「PJ、グッドジョブ!」と思っていただけたら、PJのyoutubeチャンネルを登録していただ

白金賞・金賞・銀賞発表!何?豪華副賞もだと…!?【みんなの俳句大会】

お待たせしました。お待たせしすぎたかもしれません。 今回、御輿の上の人を務めさせていただきました白でございます。 どちら様もフィナーレを飾るこの瞬間をお待ちいただいていることと存じます。 それでは 発表します! 映えある白金賞に輝いたのはこの句! 白金賞蓑虫の百夜を吊るす一糸かな  アポロ 大きな世界を17音に閉じ込めた一句。 蓑虫が百の夜の間、宙にあることができるのは、まさにその一糸のしなやかな強さによるものに違いない。 俺のイメージでは、永久に続く無音の

白杯|アポロ賞発表会(入口)🍁関連賞まとめリンク付き🍁

みんなの俳句大会白杯参加者197名、応募総数516句より 前書き 今回の白杯に応募してくれたみんな。 白杯を盛り上げてくれたみんな。 心から感謝している。 本当にありがとう。 note投稿企画「みんなの俳句大会」が、これからもみんなによる楽しい俳句祭りであり続けますように。 🍀 アポロに近い人たちの作品が複数句、入賞している。ここであらためて書いておきたい。 「忖度なし。純粋に良い作品を選びました」無記名の投句リストで厳選したが、感性の近い作品には強く惹き付けられ

白杯|アポロ賞六句(第一位)犬柴

流れ星君にもたれてストローを咬む犬柴 月が輝きはじめたら、恋人を誘って 川べりのレストランへ行こうと思う。 魚か卵料理を食べたあと、 ミラーボールとEPレコードと、 フロアまでも回転する ディスコで踊りあかそう。 スパンコールを蹴ちらして、 すべてを忘れて。 ☆第一回みんなの俳句大会銀賞受賞 (サンドレスの君逆光の由比ヶ浜) ◎講評 流れ星君にもたれてストローを咬む 人気季語「流れ星」 この美しく儚い夜空のイメージを、独自の文學世界と繋げている。 若々し

審査員賞 白賞受賞句

にばんめの男でいいと夜半の月 ヒスイ 会話のフレーズを使うというのは、実は難しい。短歌では見られる手法だと思うのだが、俳句だと気をつけないと景(頭に浮かぶイメージのことだと思ってね)を結ばないのだ。 その点にばんめの男でいいというフレーズは、性別、相手の存在、置かれている立場、状況を11音でいい表すという、何とも効率のいい言葉選びだ。 すでに自分以外の誰かに想いを寄せているひとだとわかっていても好きにならずにはいられないことってあるよね。 あるいは、二股だったのだとシ

白杯|アポロ賞六句(第二位)中岡はじめ

朝寒に脚をからめて二度寝かな中岡はじめ バラエティ番組「プレバト」の俳句のコーナーは、けっこう好きだったりします。 ですが、私は見るのが専門で、自分で俳句をひねったことはないです。 「短歌」なら、13年ほど前に オンラインサークルに所属していたんですけどねぇ…。 ☆2014年、高野山にて出家得度。好物は夫。 ◎講評 朝寒に脚をからめて二度寝かな 投句リストでは誰か分からなかったが、おそらくは相当な手練だろうと思っていた。 しかし審査を終えて確認してみ

白杯|アポロ賞六句(第三位)Springs

銃を咥える空想をして銀河Springs どの形で句を終えるのがよいかは、結局のところケースバイケースかと思います。 作句の際には複数パターンを作って比較する必要があるかと思います。 ☆noteにて精力的に俳句を発表。 詰将棋・数学などに精通。 ◎講評 銃を咥える空想をして銀河 すさまじい創作のエネルギーを感じた。 「銃を咥える」とは文字通り剣呑である。 すわただならぬ状況か、と思ったら「空想をして」と繋がりひとまず安心。 そこから満を持して季語に到達す

白杯|アポロ賞六句(第四位)ジランケン

漱石の猫が最後に見た月かジランケン 歳時記を買った。 きれいな季語を見つけ 使いたくて一句作る。 秋の山野や庭で見る小鳥たちを 色鳥と言うそうだ。 嫌いだった季語が 面白くなってきている。 ☆第一回みんなの俳句大会銀賞受賞 (伸びきった猫を迂回の藍浴衣) ◎講評 漱石の猫が最後に見た月か 今回大会では、選者五名がそれぞれ名無しの俳句リストを見て上位句を抽出した。 だれがどんな投句をしたかわからない状況だったが「もしかしたらこれはあの人かな」と思わさ

白杯|アポロ賞六句(第五位)白

初恋の鼓動は鶺鴒のリズム白 上善は水の如し。  大きな力を持っていても、奢ることがなく、皆が嫌がるようなこともさらりと引き受け、常に柔らかでいる。  そんな「水」のような生き方をしたいと思う。 ☆国語教師。noteにて精力的に俳句を発表。 第二回みんなの俳句大会白杯(主催・審査員) ◎講評 初恋の鼓動は鶺鴒のリズム 鶺鴒は せきれい と読む。可愛い小鳥だ。 日本神話の時から棲息している。ということを選者アポロは恥ずかしながら最近知った

白杯|アポロ賞六句(第六位)弘生

アドレスを消し去り夕べ秋の蝶弘生 絵描き 言葉が好きな絵描きの私は、 もう一つの表現のツールとして、 描く以外に書く事もしています。 そちらもいずれ紹介出来たらいいなって 思っています。 ☆第一回みんなの俳句大会新人賞受賞 (下駄とまるビルの隙間の花火かな) ◎講評 アドレスを消し去り夕べ秋の蝶 主人公がアドレスを消した理由は聞かない。 ぼくたち読み手が想像すればいいのだ。 二度と連絡する必要のないひとを、たぶん、記憶からも消したかったのではな

白杯の大賞決まる文化の日

一日遅れになってしまいましたが、「白杯みんなの俳句大会」の大賞が、昨日決まりました。 手作り感のある 文化の日にふさわしい催しだったと思います。 受賞したクリエイターさま、おめでとうございます🎊m(*_ _)m 私の句に投票してくださった皆様、ありがとうございました。 木犀の香る夕べや心地よき 夕方 玄関の扉を開けたら 金木犀の香りがしたので 詠んでみました。 もうすぐ秋の季語は使えなくなるそうです。 行く秋を惜しむ香りの夕べかな