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白杯|アポロ賞六句(第三位)Springs

銃を咥える空想をして銀河

Springs

どの形で句を終えるのがよいかは、結局のところケースバイケースかと思います。
作句の際には複数パターンを作って比較する必要があるかと思います。

☆noteにて精力的に俳句を発表。
詰将棋・数学などに精通。

◎講評

銃を咥える空想をして銀河

すさまじい創作のエネルギーを感じた。
「銃を咥える」とは文字通り剣呑である。
すわただならぬ状況か、と思ったら「空想をして」と繋がりひとまず安心。

そこから満を持して季語に到達する。
「銀河」この体言止めはかっこいい。
秋の夜空、星々の輝きは極上の自然美だ。
自死の空想が澄んだ夜の詩に昇華された。

星の光はすべて、闇の宇宙に在りえる。
闇がなければ星はきらめかない。
生と死の壮絶なイメージを一句に集約した作者は、命の儚さと尊さをよく解っている。

ところである晩年の大画家は精神を病んだ果に、ピストルを手に取った。
この素材を、みんなはどんな俳句にする?
作家は時として残酷な空想もするべきだ。

本人にとって仕方の無い末路だったのだろうか。時代が今であれば、彼はもう少し生き延びていられたのだろうか。
銀河の中の地球の中の人の命、小さな問か。

星月夜ゴッホは銃を隠し持つ    
これはアポロの過去の、失敗作である。
こんな安直な表現は、他の人にも出来よう。
今回の受賞句の完成度には、遠く及ばない。

出会えて良かった!ありがと🙌

ラブあんどピース🏆

アポロ

🎃🍁🍄🌰第二位作品リンク↓

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